20年前から知っているよ。鹿児島に帰ってきた時から貴方のこと。毎日や朝日、南日本新聞の投稿欄で。貴方はぼっけもんで体格がよく朗らかで面倒見がよく親分肌。病んだ人がいれば昼夜を問わず、はせ参じる。江戸時代の人々のように「宵越しの金は持たない」主義。今日稼いだ金で白いご飯(オマンマ)をいただければ、それだけで十分な人と思う。私は秘かに貴方の影を追いかけていた。永遠に追いつけることのない影に。「老いの終わりに」。泣いちゃったよ。もういいよ。ゆっくり休んでと忠告しても貴方は走ることを止めないだろう。きっと。
鹿児島市 吉松幸夫 2012/2/28 毎日新聞鹿児島版掲載
鹿児島市 吉松幸夫 2012/2/28 毎日新聞鹿児島版掲載