湖のほとりの曲がりくねった小道を登ったり、下ったり、寝そべった木におでこをぶつけたり、ぬれた岩では滑りそうになったり。
風も心も翡翠色に染まっていく。
いつしかおとぎの国に迷いこみ、自動ときめき測定機の針が吹っ飛んだ。
もどれなくていいと思った。
もどりたくないと思った。
あなたといつまでも、どこまでもさまよっていたいと祈るように思っていた。
鹿屋市 伊地知咲子(69) 2006/6/30掲載
風も心も翡翠色に染まっていく。
いつしかおとぎの国に迷いこみ、自動ときめき測定機の針が吹っ飛んだ。
もどれなくていいと思った。
もどりたくないと思った。
あなたといつまでも、どこまでもさまよっていたいと祈るように思っていた。
鹿屋市 伊地知咲子(69) 2006/6/30掲載