午前の補習が終わると、2階の端にある生物室に移って、夕方まで問題集を解くのが高3の夏休みの日課だった。生物室の大きな机は勉強道具を広げるのに都合が良く、そこを使う数名の仲間以外は誰も来ない。私たちは黙々と自分の課題に取り組んでいた。
私は睡魔に襲われると、備え付けの頑丈な四角い椅子を並べてあおむけになり昼寝をしていた。大きな机はそのはしたない姿を隠すのにも都合が良かった。
確固たる目標があるわけでもなく、友に流されていれば安心だっただけの〝バンカラ〟な女学生の思い出の夏。
出水市 清水昌子(54) 2007/8/31 毎日新聞鹿児島版掲載
はがき随筆 夏休み特集-11
私は睡魔に襲われると、備え付けの頑丈な四角い椅子を並べてあおむけになり昼寝をしていた。大きな机はそのはしたない姿を隠すのにも都合が良かった。
確固たる目標があるわけでもなく、友に流されていれば安心だっただけの〝バンカラ〟な女学生の思い出の夏。
出水市 清水昌子(54) 2007/8/31 毎日新聞鹿児島版掲載
はがき随筆 夏休み特集-11
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