ハンセン病のNHKドキュメンタリーを視聴した。80代の患者は穏やかな風貌。歩みも不自由ない。左目が少しつぶれかけ、やけどの痕のように感じた。ハンセン病にかかったのは生後と言う。世の偏見や根拠のない差別に苦しみ、長期間奈落の底に沈んだ。日々のありのままをつづり、原稿用紙に好きな小説を執筆した。日ごろの趣味の随筆に興味津々と感慨無量。夜の晩酌では一匹の子犬が戯れる。天岩戸の扉に一筋の神々しい光が差す。生命のある限り一日一秒の今を生きよう。人の心を温め支える犬。砂漠にみなぎる力の泉が湧く心情だ。
姶良市 堀美代子 2017/10/3 毎日新聞鹿児島版掲載
姶良市 堀美代子 2017/10/3 毎日新聞鹿児島版掲載
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