明け方、夢を見た。父といつものように食事する夢。父はうれしそうに好物らしい何かを食べている。違和感はない。いっとき過ぎてから夢だと知覚し、夢の中でこんな夢をなぜ見たのかと考える。はたと気づいた。姉と十三回忌の話をしてお寺に連絡する事をすっかり忘れていたのだ。何てこった。日頃から信心薄い私でも、こりゃ酷い。せめて親の法事くらい真摯にせよと、あの世からのクレームだろうか。それにしても幸福そうに笑っていた父の姿に、ひさしぶりに親子の食事時間の楽しさを味わえてとても幸福。文句を言うにしてもやさしい父である。
熊本県阿蘇市 北窓和代(67) 2022.5.30 毎日新聞鹿児島版掲載
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