はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

ミラノからの電話

2010-12-13 17:44:26 | はがき随筆
 有明町のUさんは長崎での原爆被爆者である。後遺症があるけれども84歳にしては元気である。病院などへの外出は、もっぱら奥様の運転である。
 2人には1人息子さんがいるが、イタリアに住んでいる。鶏のヒナの鑑定士で各国で指導してきたが、イタリアの方と結婚され、ミラノに定住された。
 帰国の折、夫婦にお会いしたが、奥様は全く日本語が話せない。でも、Uさん夫婦には通訳なしで通じ合っていた。
 Uさん宅は毎週日曜日、夜8時は留守にできない。ミラノからの電話は定刻に来るとか。
 この絆を誰かに話したい。
   志布志市志布志町内之倉 一木法明 2010/12/12 毎日新聞鹿児島版掲載

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