テレビの朝のドラマは毎日の楽しみの一つです。懐かしい歌が次々と流れてきます。心のしみる歌ばかり。私の時代はテレビもなく映画も禁じられ、小さなノートにはやり歌を書き集め、歌謡集を作っていました。友だちみんな作っていました。ちょっと大人になった気持ちで歌い、最高の青春時代でした。家で歌うと父からしかられるので暗くなり近くの川辺で妹と二人でよく歌ったものです。七つボタンの予科練の歌は若い青年の輝いた姿が目に焼き付いています。新鮮さと感動を今更のように感じ、歌は生きる心の大切な宝のように思います。
熊本県八代市 相場和子(93) 2020/11/5 毎日新聞鹿児島版掲載