緑ヶ丘・第二幼稚園 最新かがやき日記

緑ヶ丘・第二幼稚園のかがやく子ども達の成長を見守り、親も教師も園長も子どもに負けず共に成長する日々を綴った日記です。

子育て講演会(平田敏子先生その2)

2011年01月30日 21時36分10秒 | 研修会・セミナー

平成23年1月1月27日(木)

晴れ渡った空、久し振りに薄日が射して穏やかな日です。

 

今日は、平成22年度第286回子育て教室 第9回オヤジ講座 共催

母の会主催の親育ち・子育ち 子育てセミナー『子育て講演会』がありました。

    受付: 9:40~  開会:10:00~

演題:『小さな心の叫びを聞いて』

講師:平田敏子先生

       会場:緑ヶ丘第二幼稚園 2F ホール  司会進行:坂本英子

 

以下は、平田敏子先生の講演その1の続き

 

 五、厳しすぎる親

    2年生と幼稚園年長組の男の子の兄弟。

    夜8時過ぎ、電話で「家に帰ってきません。」との連絡。学校に向かう。

    11時頃にやっと二人が見つかった。幼稚園の裏に隠れていた。

    「おとうさんが恐くて帰れない。」という。

     お父さんは、子どもをしつけるために厳しく怒って、叩いているらしい。

   ちょっとでもお父さんの気に入らないことを子ども達がすると、殴りつけたり蹴ったりする。

   それで、学校で、友達をいじめてうっぷん晴らしをするようになった。

   ミラーの法則で、父親がしてみせるとおりに、ひとに同じことをしてみせる。

   「おとうさん、もう、体罰はやめて、言葉でなぜかわかるように言って注意してください。」

   そのこは、ふと気づくと、自分のクラスの掃除区域があるのに、その他にも校長室に来て

   机をピカピカに拭いて帰るように変わった。

   親の心一つで良い子になる。  

 

    4月、1年生で、身体検査の時に背中、腕、すねにもあざがある子どもを見つけた。

    体重測定に特に注意して減ってないか気をつけていた。

    「こけた。」とか、「階段ですべった。」とか言い訳して本当のことを正直に言わない。

    お父さんは、実父ではない。

    お母さんは、虐待を目撃しているのに「やめて!」と言えない。 

    9月にの身体検査で、体重が減っていることがわかって、問題視の矢先に

    他人を崖から突き落とそうとした。

    義理の仲のお父さんともじっくり話し合い、

    「躾」と「虐待」はちがうと理解してもらった。

    いくら悪いことをしても、食事を与えないのは良くない。

    カーッと感情的に怒るのではなく、言葉で言って聞かせるように。

    なぜいけないのか、なぜ叱られているか分かるように 教え諭す。   

 

六、両親が不仲

   これが一番子どもにはこたえる。悲しくて情緒不安定になる。

   5年生の例、学校に連れてきても、30分もしないで怒鳴りだす。

   学校に来ている間に、お父さんとお母さんが喧嘩して、自分を置いたままいなくなるのでは?   

   結局自殺を図って、薬を飲み出して、不登校になっていました。

   よく観察していると、猫が好きらしい。手話も出来る。

   先ずは、保健室への登校。

   だが、教科書類は一切触らず、まずは好きな猫の話だけ。

   日増しに話す時間を延ばして、手話の話で盛り上がり、やっと、国語の教科書へ。

   給食の前に帰宅していたが、徐々に給食を食べたら帰るように滞校時間を延ばしていった。

   6年生になって、やっと普通に通学出来る様になってきた。

   ところが、中学校の入学式には行ったが、また翌日から行けなくなった。

   いわゆるひきこもり。 高校は行かなかった。

   毎晩のように夜中、2時、3時に「先生、死にたい!」と自宅に電話をかけてくる。

   「親はどうでもいい。私が死んでも泣いたりせんちゃ。死んでも悲しむ人は誰もいない。」

   投げやりで、自尊感情がない。

   「そんなことしたら、私は泣くよ!」「先生は悲しいよ!」

   「先生は、本当に泣く?」「本当に悲しい?」と言っては、思いとどまる。

   その繰り返し。

   本当に自分の存在価値が見出せずに苦しんでいて、

   胃が悪くなり、体調がいつも良くない。自傷行為を繰り返し可哀想な子ども。

 

   プラス・マイナスの法則 

    とかく、色々他人様には言っているが、実は、わが子には違う。 

    わが子は、学校の勤務で忙しかった自分に反抗し、

    一時は物も言わず親子喧嘩をしていた。

   「物は、次々色々買って貰った。でも、私は物なんかは欲しくはなかった。」 

   「私が欲しいのは心やった。」

   と、高校生の時についに爆発して訴えた一人娘さん。

   「私が悪かった、ごめんね!」一緒に寝よう。

   「ゴメンネ!ありがとう!」を言い合ってわだかまりは無くなった。

    

  こんな子どもになって欲しいな!

 子どもは皆、何かこの世に役立つために生まれてきている。

 芽を摘まないで!折角生まれてきた子、この子は、どこにいいところがあるか?親が見つける。

 ありがとう!ごめんなさい!が言われなくてもスーッと自然に言える子どもに育って欲しい。

 おはようございます!挨拶がきちんとできる子どもに育って欲しい。 

 

某所のクリスマス会で、見かけた光景ですが、サンタさんが来てくれ、

子ども達はプレゼントをもらった。

 けれども、「有難うございます!」と言った子どもは、たった6人だけ。

生活の中の言葉は自然に出てくる子どもになり、

自分の命も、ひとの命も大切にする子になって欲しい。

道に針金や釘が落ちているとしたら…× だれなの危ないね、すかんね~ と反応するか

                       ○あら、危ないね、人がケガしたら危ないね と言うか

 その人の感性・感じ方・反応の仕方により、言葉も異なり、幸せに繋がる。

善悪が、はっきり判断出来る子にする。

×「あそこに行ったら いじめられる」 「もう いかん」 ではなくて

○「交代で遊ぼうね~」と 仲良く遊べる子どもに育てる。

          色々な原因が重なっていることがよくある。

 

Q1)ガミガミしてはいけないと反省しつつも、朝、ダラダラしているので、ついイライラして「はやく!」  と追い立てる。言葉かけのコツは?

「時間は大丈夫?」とか「時計を見て準備をしましょうね!」「気をつけていってらっしゃい!」などがオススメ。「早く!早く!」と追い立てて言っていると、いつまででもぐずぐずして、「うるさい!」「わかってる。」「せからしい!」となってとても朝から険悪になり雰囲気が良くない。

  遅刻して困ったら自分で考えるようになる。忘れ物も自覚を促すこと。

Q2) 我が家には、3人の子どもがいる。参考になる良いお話が聴けました。チクリとささる言葉が有りました。さて、近所に男の子と女の子の二人が留守番している家がある。母親は、イライラ。きになる。

構って欲しい、抱っこしてもらいたい。腕白。 → 両親が、愛情を注ぐようにお話をする

      また「あんたエライネ!」「いいことしているね!」と、オ-バーに褒める。

 

Q3 )長女2年、外ではやんちゃで、テキパキ頑張っているが、学校のことを話してくれない。外では、男の子と遊び元気が良い。

  「おともだちと仲良くやってる?」「きょうは、何して遊んでいたの?」

 

Q4 )6年、1年、年少4歳の男の子で、3人兄弟。年少4歳の男の子は、一番上の兄は、尊敬しているが、次兄にはライバル意識が強い。

「そのお兄さんの素晴らしさを伝える。張り合うことは、良い事。ライバル意識を持ち負けん気が強いのは良い。受け止め方見方により、子どもは変わる。」

Q5 )高2年男の子、中2年男の子、小3年の双子の女の子。下の娘が赤ちゃん言葉でふざける。

「赤ちゃん返りで、親の気を引くことは良くある。特に下に弟や妹が生まれたり、兄弟姉妹に母親を取られていると感じた時には、兄弟姉妹と張り合って、自分が独り占めしたいという気持ちを表現している。甚だしい時には、おねしょが始まったりすることもあるし、指吸いや爪噛みという形で表現することもある。ひどい時には、目をパチパチ不自然にまばたいたりすることもある。これは、チック症といいます

とにかく、言葉をかけることも必要だが、小中学生は、乳幼児と同様にまだ、場合によってはスキンシップが大事。一緒に寝たり、一日一回は抱っこしてしっかり抱きしめるとよい。母親の愛情が一人ひとりにたっぷり伝わるように。」

長時間にわたり、直ぐに役立つ具体的なお話で、勇気とやる気が出ました。 

平田敏子先生、ありがとうございました。 

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