緑ヶ丘・第二幼稚園 最新かがやき日記

緑ヶ丘・第二幼稚園のかがやく子ども達の成長を見守り、親も教師も園長も子どもに負けず共に成長する日々を綴った日記です。

『千の風になって』

2006年12月29日 22時05分02秒 | 絵本・愛読書・文学・書籍類

12月29日(金)昨日の荒れ模様のお天気から、少しは風も治まってきたが

ショックな訃報が連続。

高校時代のクラスメートの息子さんが、昨夕、突然の心臓麻痺で、

わずか19才の人生を閉じた。

あまりに呆気なくて、母親である友人に 掛ける言葉もない。

Mさんは、まだ全然信じられない出来事といった様子。

お気の毒…親に先立つなんて、順序が違う

お通夜の法要の前後には、彼が、大好きだった

「ゆず」が歌った曲、オリンピックのテーマソング

『栄光への架け橋』?が、かかっていた。

同級生が、ゾロゾロ…若者がゾロゾロ…

300人を超える参列者だった…

 

 おまけに、自宅近隣の元小学校の校長先生のお宅でも、

理想の家族を絵に描いたような幸せの絶頂にあった

佐賀県在住のご長男一家(間もなく同居する予定だった)を、

突然、不幸が襲った~   と 耳にした。

53才の夫や、まだ、学生の身の上のお二人の息子さんを残して、

美人で、この上もなく頼りになる 素直な 気だてのよいお嫁さん

(51才・元アナウンサー)のご他界。

これも、何の前触れもなく… 心筋梗塞だったのだそうです。

私は、欠礼状を頂くまで、全くそんなこととは つゆ知らずに 

ご無礼していました。

午後から、さっそく、お悔やみへ…

元校長先生ご夫妻は、悲嘆にくれていた。

ついつい、長居をして、20年以上も昔の懐かしい記憶をたぐって

たわいもないような思い出話や成功談・苦労談をしている内に、

やっと少しずつ笑顔が戻った。

…帰宅後、気を取り直し、

夕刻には 友人と遠賀郡岡垣町へ

Mさん宅の息子さんのお通夜に…

悲しく晴れ渡る空、吹く風にも 心なし 無常観が漂う一日。

 

そういえば、先週、NHKラジオの放送でオンエアしていた。

2001年9月11日、同時多発テロの当日

世界貿易センタービルの高層階のレストランでシェフをしていた

クラークさん(39才)は、崩壊したビルと共に命を落とした。

彼が、最後に目撃されたのは、ビルの88階で、

車椅子の女性を必死に助けようとしている姿でした。

翌、2002年9月11日、グランド・ゼロで行われた1年目の追悼式で、

クラークさんの娘、ブリッターニさん(11才)は、この

千の風になって』と言うアメリカの古い詩を、朗読した。

ニューヨークのこの9・11テロ追悼式で

「まるでこの詩は、父が耳元でささやいてくれているような気がしてなりません」

と、少女が前置きして、朗読して以来、世界中の人が再度注目しました。

私の記憶している中では、1987年、マリリン・モンローの25回忌の時に

ワシントンで行われた追悼式でこの詩が朗読されました。

それから、電車事故で犠牲になった方々の追悼式の場面でも…

                   

 日本では、多方面で活躍中の新井満さんの訳詞 作曲で、

歌になり…CDやDVDにもなって、その歌『千のかぜになって』が

ラジオから流れてきたのです。

明後日、大晦日の「紅白歌合戦」で

初出場の男性オペラ歌手秋川雅史さんが歌う予定と紹介されていた。

何気なく、聴き入っているうちに、涙が溢れてきてしまった。

                  

私は、この詩とは、随分前に出会っていた。

     I am a thousand winds.

         (Author Unknoun)

    Do not stand at my grave and weep,
    I am not there, I do not sleep.

    I am a thousand winds that blow,
    I am the diamond glints on snow,
    I am the sunlight on ripened grain,
    I am the gentle autumn's rain.

    When you awake in the morning hush,
    I am the swift uplifting rush
    of quiet in circled flight.
    I am the soft star that shines at night.

    Do not stand at my grave and cry.
    I am not there, I did not die.


                  

この詩は、英語で書かれた、わずか、12行の詩です。

誰が、書いたのかは分かりません、タイトルもありませんが、

多分ネイティブアメリカン(ナバホ族?)作 と、

新井さんは想定しています。

が、スコットランドの古い詩という説もあります。

いきなり、「私のお墓」という言葉で始まる詩なので、ビックリしますが…

私が、感じている風と、同じ風を、昔々のアメリカ人も感じて

こんな素晴らしい詩を語り継いで、しかも、歌になっていたとは…

ある人は、以下のようにこの詩に出会った後、全世界の人に知らせています。 

あなたは
悲嘆にうちひしがれる人にかける
言葉を持っていますか?

「A thousand winds」は
大切なひとを亡くした悲しみと喪失感を和らげる言葉として
人から人に語り継がれてきた
作者不詳の詩です。

コラムニストのアン・ランダースが紹介。
私は、文芸春秋掲載の河合隼雄さんのコラムで知りました。
     すでに、刊行されている詩集を取り寄せてみると直訳風なので、                                          
NY留学中の友人の協力を得て
サイトや受け止められ方を調べ、

1997年5月28日、訳したものです。
ネイティブ並と言われる英語達者にも聞きながら                                                    繰り返し、繰り返し、言葉選びを重ねました。

   それほど難しくない英語なので,
知り合いに声をかけあって、                                             千人にそのひとなりの訳をして貰い
千通りの「千の風」を集めたかったのですが                                                         人は、そうした状況にならないと、駄目なようです。
祖母が他界し、そうだな、母親の時は、これを朗読してやろうと眠らせておきました。

数年前、カミさんの友人が若くして癌に倒れ、
そのダンナの悲嘆にくれる様子に直面。
果たして僕は、僕のカミさんが逝った時 こんな風になれるだろうかと、自省するほどで
何もすることが出来ず、迷いつつ、この詩を差し出しました。


暫くして、「時々、千の風を取り出して、読んでいます」という話を聞きました。

「千の風」は、こんな風に、ひっそりと慎ましやかに、

静かな波紋のように伝わっていくことが
ふさわしい、と思います。

ひとから、ひとに語り継がれる「千の風」は、
商業主義とは馴染まないと思うのです。

僕は、中国語を少しだけ勉強しています。
僕の先生に頼んで、中国語訳も載せることが出来ました。

本の中に、僕の名前を記さなかったのは
作者不詳でよい、と思ったからです。
補足的に、サイトの方には、記してあります。

ぜひ、手にとって吹き渡る「千の風」に触れてください。

以上は、ある匿名の男性のブログの記事からの引用です。

 

 そして、2004年4月に『絵本』の形で、私は再び出会った。

  富山県出身のイラストレーター佐竹美保さんの絵でした。

「子育て教室」に、参加くださった方々には、もう、数回ご紹介した

2004年3月初版の理論社の絵本です。

もし、お暇がありましたら、どうぞ一度手にとって『千の風になって』を

お読みください。

今年、ご他界の全ての有縁無縁の方々のご冥福を

心からお祈りいたします。 合掌

 

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