緑ヶ丘・第二幼稚園 最新かがやき日記

緑ヶ丘・第二幼稚園のかがやく子ども達の成長を見守り、親も教師も園長も子どもに負けず共に成長する日々を綴った日記です。

君がため春の野に出て若菜摘む わが衣手にゆきはふりつつ

2008年03月05日 22時43分08秒 | 料理・食育・食材・ガーデニング

平成20年3月5日(水)時々

今日は『啓蟄』です。

土の中や落ち葉の下で冬ごもりをしていた虫たちが、

この時期、じわじわと地上に這い出てきます。

小さな春の訪れの風景です。

それと同時に、

『春の味覚』の野菜や野草もどんどん芽吹きます。

その食材の季節感を感じながら、

そのものの素材本来の持ち味をおいしくいただくことが意味あることです。

そのおいしく感じる味覚は、年齢によっても変わってくるようです。

私は、もともと好き嫌いが全くありません。父に似たようです。

ですが、最近特においしく感じるものに

「にがい」「くさい」「くせがある」「あくが強い」

という類の食べ物があります。

また、肉類よりも野菜類の方がおいしく感じるようになりました。

たぶん、子どものころは余り好き好んではいなかったものが、

いつの間にか好きなものになって来ている気がします。

食材の季節感を感じながら、そのものを 兎に角 

「おいしく食べる」ことが、まずは、食育上は意味あることです。


 春は、特においしく感じる物が 多く出回ります。


「君がため春の野に出て若菜摘む わが衣手にゆきはふりつつ」

光孝天皇


 百人一首でなじみ深いこの若菜とは、「春の七草」のことです。

姿形を眺めて愛でる「秋の七草」に対して、

食べておいしく、体に良い「春の七草」と言われる野草

この七草を入れたおかゆが「七草粥」です。

旧暦の一月七日に食べると、邪気が払われ、

無病息災でいられるという慣習があります。

そういった慣習には関係なく、

この七草は年をとってくると、

おいしく感じられるようになります。

せり」は、セリ科の多年草で、田の畦など湿地に自生します。

効能としては、消化を助け黄疸をなくすと言われています。

なずな」は、別名「ぺんぺんぐさ」と呼ばれます。

 アブラナ科の越年草で、視力、五臓に効果があったようです。

ごぎょう」(おぎょう)は、ハハコグサの異名です。

この効能は、吐き気、痰、解熱に効果があると言われます。

はこべら」は、別名を「はこべ」といい、

効能は、歯ぐき、排尿に良いとされています。

ほとけのざ」は、

別名「タビラコ」と言います。

この効能は、歯痛に効くといわれています。

すずな」とは、蕪と書きます。カブラの異名です。

消化促進、しもやけ、そばかすにいいと言われています。

すずしろ」は、大根の異名で、胃健、咳き止め、神経痛によいと言われています。

まあ、この効用は、地域でも異なる伝承があり、

必ずしも科学的に定かではありませんが、

確かに、春の七草は、格別においしいです。

           
 そのほかに、春の味と言ったら

ふきのとう(蕗の薹)」があります。

雪どけと一緒に春一番に顔を出す山菜ですが、

とくに蕾が開いたものは苦く、

蕾の開いていないふっくらとしているものが食べごろです。

天然のものは独特な苦味が特徴です。

この苦味は、子どものころはあまり好きでなかったような気がしますが、

今は、大好きです。

             

もう少し時期的にはあとですが、春の味覚の代表として

たけのこ(筍)」があります。

近隣の山で掘ったたけのこを、4月下旬~の季節にはよくいただきます。

筍は「オダケ」と「メダケ」があります。

おいしいものは、全体の形がズングリして太く、短いもので、少し楕円形のもの。

雄竹は、まん丸で、門松の時にはこの孟宗竹が使われますが、

雌竹に比べて、やや歯ごたえが固いようです。

また、柔らかい美味しい筍は、土の中にある時に掘り出すので、

在り処を見つけて掘るのがなかなか大変です。

わらび(蕨)」は、

日本各地の日当たりのよい

草原、林、土手などに見られますが、

茎、葉、根全体を食べることができ、野草の代表の気がします。

ただ、アクが非常に強く、独特の「歯ごたえ」や「ぬめり」が特徴です。

              

他に、おいしいものには、

菜の花

よもぎ

たらのめ

うど

うこぎ

ニラ

ノカンゾウ

などがあります。

感動する景色の好みが少しずつ

「侘び」「寂び」の風情や「純和風」へと変わるのと同じように、

味覚の好みも少しずつ微妙な風味を味わう「大人の舌」に変化するものです。

子ども達が、なるべく好き嫌いなく、何でも喜んで食べると

安心ですが、多少の偏食があっても、

だからといって余り心配は要らないようです。

嫌いなものを無理強いして食べさせるのではなく、

少しでも食べてみたくなる雰囲気や環境を大事にしながら

皆で揃って、感謝して食べる方に重点を置き、良い雰囲気で、

『食育』『箸育』にも、関心を高めましょう。


 

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