絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2024年10月9日(水)絵本わくわくコース 13日(日)絵本ゆっくりコース・はやしますみ先生の授業内容

2024-10-18 19:12:51 | 絵本ゆっくり塾

本日は、はやしますみ先生の初回の授業です。

10月9日(水)絵本わくわくコースと、13日(日)絵本ゆっくりコースの授業内容は同じですので、まとめてアップさせていただきます。

 

「私もみんなと同じように、絵話塾に通っていたのですよ」

「絵話塾の先生と生徒の間の人と思って、気楽に何でも聞いてくださいね」と、はやし先生。

 

はやし先生が、絵話塾に通っていた時のお話しをお聞きしました。

「全ての授業に出席して、課題は全部仕上げる、そして一番前に座る」を目標に一年頑張ったそうです。

 

はやし先生のデビューのきっかけはコンペです。

絵話塾の修了展で展示した絵本『ねーねーのしっぽ』を、ピンポイントギャラリーが主催の絵本コンペに応募して優秀賞を受賞されました。

ピンポイントギャラリーで展覧会をし、そのあと絵本が出版されるのですが、当時のお話もお聞きしました。

絵話塾卒業生のはやし先生から、実際にお話が聞けるいい機会ですね。

はやし先生の授業はダミー本を発表して、直しを繰り返しながらブラッシュアップしていきます。

最後の授業でダミー本を完成するまでが目標です。

 

『ねこぼん』(偕成社) は、「フェスのように踊りまくる絵本を作りたい」と編集者からの提案で作った絵本。

実際、郡上八幡の盆踊りの取材にも行って、いろんな発見があったようです。

初めは文章を横書きで書いていたのですが、会話文を活かすのに縦書きに変えることになって、

縦書きに合う絵を描き直したというエピソードをお聞きしました。

 

次に『たんぼレストラン』(ひかりのくに) を読み聞かせていただきました。

生き物図鑑のような『たんぼレストラン』は、ダミーを作る前に実際にゲンゴロウやタガメを飼って観察したり、生き物に触れてスケッチを沢山描いたそうです。

食物連鎖の話でもあるので、途中抜ける場面を作りたかったそう。

その場面のアイデアは、田んぼの近くを車で運転していて、窓の外から米の花の匂いがしてきたそうです。

その匂いから出たアイデア。ぜひ、手に取って読んでみてください。

「アイデアはいつ降ってくるか分からないので、常にアンテナを張っておくこと」と、はやし先生はおっしゃっていました。

 

11月22日に出版される『クマダさんのドングリコーヒー』は、はやし先生が絵話塾に通っていた時、高科正信先生の課題で書いたお話を絵本にされたそうです。

15年ほど前の課題の作品が絵本になるなんて、皆さんにも夢のある話ですよね。

 

はやし先生の授業は「直し力」を鍛える授業です。

・直す力を育てる

・絵本のダミーを作る

いいお話を作るのが目標ではなく、一つのお話を直して完成させることが目標です。

初めからきっちり描き込むと、捨てられなくなるので、ダミーはラフでいいです。

 

はやし先生は、ダミーを描くときクレヨンで描くそうです。

コピー用紙に白色を前面に塗ってから、黒やグレーで絵を描いていくのですが、描き直す時はティシュで拭き取ることが出来るのだそうです。

 

後半の授業では、「絵のかたまり」 の説明をお聞きしました。 

絵本には「絵のかたまり」と「動き」を意識する(に気をつける)。

絵を描くことが苦手な方もいらっしゃいますが、かたまりと線で見せれることが出来ます。

実際にやってみましょう!

 

黒い紙をランダムに手でちぎって「絵のかたまり」を作ってみましょう。

何かの形が見えてきたら、白いペンで描き込みますが、なるべく手数を少なくして表現しましょう。初めのインスピレーションを光らせて考えて見てくださいね。

絵本の絵は、写実的に描くよりフォルムで形を表し、かたまりを意識して描く方が、楽しい画面として描くことが出来ます。

 

次回は、絵本のラフを考えてきていただきます。

ダミー本の作り方も教えていただきました。

 

プロになりたい。作品展で発表したい。家族や友たちに読んでもらいたい。など、皆さん目指すところは違うと思います。

自分が描きたい絵本を目指す(見つける)一年にしてください。

最初に作ろうと思った作品を最後まで仕上げる、「直す力」「やりとげる力」を身に付けてほしい。

とおっしゃっていました。

授業が終わってからも、熱心にダミー本を見たり、質問をしたりと熱い時間が過ぎました。

 


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2024年9月25日(水)絵本わくわくコース 9月29日(日)絵本ゆっくりコース・WAKKUN先生の授業内容

2024-10-02 16:03:38 | 絵本ゆっくり塾

絵本わくわくコース・絵本ゆっくりコースの初回の授業は、WAKKUN先生です。

授業内容は同じですので、まとめてアップさせていただきます。

 

まずは、WAKKUN先生の自己紹介から。

本名「涌嶋克己」ですが、幼い頃から「ワックン」と呼ばれていたので、ペンネームを「WAKKUN」としたそうです。

20代に大学を中退し絵を描き始め、30代にスズキコージさんなど大切な友人に出会います。

その出会いから、心が動いたことを表現したい、伝えていきたいと思い、上手い絵ではなく良い絵を描いていこうと思ったそうです。

WAKKUN先生は、その時の空気や温度を大切にして絵を描かれています。

「作家はそれぞれ個性がありタイプが違います。

人生はいろいろです。

自分は何かな?と探すのではなく、楽しいこと心が躍ることをしていて出会ったものでプロになる。

自分が楽しいと思うことを深めていったら、ええ世界が生まれると思う。

ここで学ぶこの一年は、次へ歩むきっかけにしていってほしい」

WAKKUN先生は、熱く語っておられました。

 

皆さんもこの一年で自分らしい世界を探してくださいね。

 

後半は四人一組になって「起・承・転・結」の四コマで完結する、短いお話を考えました。

最初に四人全員が「起」を描きます。

その紙を隣りの方にまわして、もらった方はその続き「承」を考えます。

「転」「結」も考え、四コマ最後まで描けたら、最初の「起」を描いた人へ戻し、

その人は全体の流れを見てそのお話のタイトルを考えます。

 

最後の「結」で、悩まれている方が多いです。

さて、どんな四コマが完成したのか発表していきましょう。

 

 

「起・承・転・結」のワークショップは、頭を柔軟にしてくれます。

いろんな人との組み合わせで、ストーリーが違ってくるので面白いですよね。

4人が集まったら、是非やってみてください。

 

最後に、WAKKUN先生からお知らせです。

2024年12月3日〜2025年2月2日 BBプラザ美術館で、WAKKUN先生の展示が開催されます!

ぜひ、観に行ってくださいね。

よろしくお願いいたします。

 

 


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2024年7月14日(日)絵本ゆっくりコース 17日(水)絵本わくわくコース・製本教室の授業内容

2024-07-25 17:39:18 | 絵本ゆっくり塾

本日は今期最終授業の製本です。
昨年の9月からスタートしました、絵話塾の授業も気がつけば
もう1年近く経っています。

今日の授業は市販の絵本のようなハードカバーの製本をします。
持ち物は、
・カッターナイフ・カッティングマット・定規
・木工用ボンド・不要なハンカチ・スプレー糊(絵話塾で用意します)
です。


この製本は行程が多いので、ここではあえて割愛しますね。
本やネットなどで調べれば、やり方は出てくると思うのですが、
ちょっとしたコツがありますので、最初から独学でするのは、なかなかハードルが高いですね。



14時から始まり4時間かけて皆さん完成しました!
何事も最後まで終われば達成感が味わえます。
この達成感が大事なんです。スケッチブックも最初の数ページに絵を描いても途中で終わる場合も多いのですが、最後まで描ききれば「やった!」と思いますね。絵本作りもこの「やった」という気持ちが大切なんです。


絵話塾を修了しても、この教室に1年間通った自信を持って、これからも描いてくださいね。
ではまたお会いしましょう!アディオス!

 

「絵話塾 修了作品展」

8月20日(火)〜9月1日(日) 

絵本ゆっくりコース・絵本わくわくコース・イラストじっくりコース・絵本レベルアップコース・イラストレベルアップコース・ドローイングクラス・文章たっぷり 7コースの修了作品展を行います。

一年間の成果をぜひご覧ください。

お待ちしています。

 

【絵本とイラストの塾、絵話塾の説明会(ガイダンス)日程】

・7月27日(土) 11:00〜 14:00〜

・  28日(日) 14:00〜 16:00〜

入塾を考えている方は絵話塾までご連絡ください。

mail:kaiwajuku@galleryvie.jp
tel.078-332-5808

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2024年6月26日(水)絵本わくわくコース・30日(日)絵本ゆっくりコース はやしますみ先生の授業内容

2024-07-04 16:50:20 | 絵本ゆっくり塾

ブログの前にお知らせです。

【絵本とイラストの塾、絵話塾の説明会(ガイダンス)日程】

・7月6日(土)11:00〜

・  7日(日)18:00〜

・  13日(土)11:00〜 14:00〜

・  14日(日)11:00〜

・  15日(月祝)14:00〜 16:00〜

・  20日(土) 11:00〜

・  21日(日) 11:00〜

・  27日(土) 11:00〜 14:00〜

・  28日(日) 14:00〜 16:00〜

入塾を考えている方は絵話塾までご連絡ください。

mail:kaiwajuku@galleryvie.jp
tel.078-332-5808

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はやしますみ先生の最後の授業は、完成されたダミー本を発表します。

今まで2回のダミー本を発表して、はやし先生や皆さんのアドバイスを参考にして、完成させたものを発表していきます。

最後の発表ですので、いつものメッセージカードはなしです。

 

一人ずつ前に出て発表し、拍手で終わります。

皆さん、お疲れさまでした!

文章を削ったり、今までのアドバイスを受けて、ダミー本を完成させていました。

 

「今回の授業は、自分が本当に作りたい芯のものを、作り上げる練習で、一つのダミーを練り上げて、仕上げていくことは大変だったと思います。

皆さん、最後までやり遂げていて素晴らしい!」

はやし先生も拍手をして喜ばれていました。

 

【自分の「直す」姿勢で変化したこと・他の人の直し方で感心したこと】

・大変だったけど、また次作りたいと思った

・絵本を考える時間が、生活に定着した

・途中、諦めかけたけど、最後まで完成できて良かった

・人に伝わる作品作り、丁寧に作ることが出来た

・声を出して読む。指摘されて気付くことがあった

・他の先生のアドバイスも取り入れて、完成されていて良かった

・みんなで励まし合いながら作れた

・みんながそれぞれ、頑張って取り組んでいて、励みになった

 

皆さん、一人では気付けなかったことを、先生や同じ生徒同士でアドバイスし合って、いろんな気づきががあったようですね。

 

授業で発表するダミーは、出版に向けての作品なのか、人に見てもらう作品なのか、自分の為の作品なのかで、アドバイスの仕方が違ってきます。

編集者の先生の講評は、出版に向けての講評なので、それを理解しておかないと、自分の作りたい作品でなくなってしまいます。

褒められても、否定されても、ゆれるけど、決めるのは自分です。

 

 

はやし先生から、最後に嬉しいお知らせがありました。

はやし先生が、絵話塾に通われていた頃の課題で書いた童話が、15年の時を超えて絵本になるそうです!

「捨てる神あれば拾う神ありと思うので、自分が作りたい作品を向き合っていってほしい」と、おっしゃっていました。

 

はやし先生、一年間たくさんのアドバイスをありがとうございました。

 


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2024年6月23日(日)絵本ゆっくりコース・飯野和好さんの授業内容

2024-07-04 13:36:24 | 絵本ゆっくり塾

ブログの前にお知らせです。

【絵本とイラストの塾、絵話塾の説明会(ガイダンス)日程】

・7月6日(土)11:00〜

・  7日(日)18:00〜

・  13日(土)11:00〜 14:00〜

・  14日(日)11:00〜

・  15日(月祝)14:00〜 16:00〜

・  20日(土) 11:00〜

・  21日(日) 11:00〜

・  27日(土) 11:00〜 14:00〜

・  28日(日) 14:00〜 16:00〜

入塾を考えている方は絵話塾までご連絡ください。

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tel.078-332-5808

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飯野和好さんの授業は年に一度です。久しぶりにお越しいただきました。

和服姿にカンカラ三味線を手に登場されました!

「べべン ベン ベン さぁ、これより授業の始まり、始まり~」

飯野さんのカンカラ三味線は沖縄のもので、

第二次世界大戦後の沖縄で少ない物資の中、米軍の配給の缶詰めを使って作られたのが最初だそうです。

このカンカラ三味線との出会いの話もお聞きしました。

楽器にも歴史があって、それぞれのストーリーがあります。

今も飯野さんが授業で紹介してくださるのも、一つのストーリーになっていますね。

 

飯野和好さんはテレビアニメにもなった『ねぎぼうずのあさたろう』の作者です。

1999年に福音館書店から刊行され、もう25年です。

25年前に福音館に売り込んだ時の話をお聞きしました。

他にも『くろずみ小太郎旅日記 おろち退治の巻』 クレヨンハウス 1997年 を紹介していただきました。

こちらの絵本もシリーズ化しています。

飯野さんの絵本は、カメラアングルのような構図で迫力があります。

絵本は映画に似ていて参考になっているそうです。

1973年に公開された市川崑監督の映画『股旅』をお薦めされていました。

 

では、ダミーの講評をしていきましょう。

飯野さんが皆さんのダミー本を、鋭く面白く本当にこれで良いの?と突っ込みを入れて読んでくださいます。

・絵本は絵で伝える

・子どもの目線で考える(自分の子どもの頃に戻って)

・突っ込みどころのある絵本は、おもしろくなる素質がある

・ユーモアな作品は、オチをしっかり考えて!

・子どもでも分かることばで

たくさんのアドバイスをいただきました。

皆さんも、客観的に見て、突っ込みながら読んでみてください。

気付かなかった、おかしな点が見つかると思いますよ。

 


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