絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2022年11月6日 絵本レベルアップコース・松田素子さんの授業内容

2022-12-24 18:14:22 | 絵本レベルアップ

2022年11月6日 絵本レベルアップ 
講師:松田素子さん

ブログをアップするのが大変遅れまして、すみません!


まずは松居直(まついただし)さんのお話。

松居さんは1956年に月刊物語絵本『こどものとも』を創刊された方で、日本の絵本の礎を築かれました。

 


また、ディック・ブルーナの「うさこちゃん」シリーズや、エウゲーニー・M・ラチョフの『てぶくろ』など、

戦後の日本に海外の優れた絵本を数多く紹介しました。


お話の後は、生徒さんが持ってきました絵本のダミーを講評。


後半は課題「10分以上何かを見て、自分が感じたことを文章にする」。

生徒さんが「じっと見たもの」 ●夕焼けをじっと見た ●木のテーブルをじっと見た ●柿のへたをじっとみた ●たまごをじっと見た など。

創作の原点は日常生活など身近なところにあり、何事も色々な角度から「じっと見る」ことによって発見がある。

10メートルの距離を30分かけて歩くと、色々なことに気がつく。絵本作りは焦らないで!


point
絵本は「だす」ものではなく「でる」もの。 アイデアや物語をひねり「だす」、のではなく。

日頃から色々なものに注意を払っていると、 アイデアや物語が「でる」。

 

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絵本とイラストが学べる「絵話塾」からのお知らせです。


開講20周年を記念しまして、2023年1月31日までにお申込みの方に早期特典があります。
また申込者全員にオリジナルトートバッグをプレゼント!


●ガイダンス(説明会)もあります。
2023年
1月8(日)・9日(月・祝)・1月14日(土)p.m2:00~
1月22日(日)p.m6:00~
1月29日(日)p.m6:00~


詳しくはメールkaiwajuku@galleryvie.jp
またはtel.078-332-5808までご連絡ください。

 

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2022年12月21日(水)絵本わくわくコース・土井章史さんの授業内容

2022-12-22 14:56:57 | 絵本わくわく塾

本日は絵本編集者の土井章史さんの授業です。

土井さんは、今までに絵本を約300冊編集されています。

 

はじめに絵本についてのお話から。

ターゲットの主となる4~6歳は、キャラクターを理解して感情移入できる年齢なので、

ストーリー(おはなし)の世界に入っていけるようになります。

絵本を作るなら、5・6才の頃の自分の気持ちを、自分の中に持っていてほしい。

頭を使って答えを出そうとするとその人の価値観が入ってしまいます。

頭は使わずに体を使って表現してほしい。ただ絵本を楽しむという気持ちが大事です。

そして絵本は絵が上手い下手ではなく、面白い話が書けるかのほうが大事です。

絵が下手でも面白い人を惹きつけるような絵が良いですね。

 

それでは、みなさんのダミー本を見ていきましょう。

土井さん自ら、その場でコメントもつけていきながら読んでくださいます。

まずは、人前で見せるラフは見やすく!

文章はひらがなかカタカナの分かち書きが基本です。

ラフはお話が重要で、絵は何度でも描き直せるように雑でいいです。

・できるだけ見開きで考えて進める。

・子どもは心と体が直結している→頭で考えず体全部で感じて考える。

・絵で分かるところは文章を削る。→分かりやすさは面白さにつながる。

・何でもありになってしまうので、なるべく夢オチや魔法はさける。現実の世界で突き進んが方が面白い。

・重要なことは、絵本のストーリーに体ごと入っていくこと。

・子どもの喜びは結果よりもそれまでの経過が知りたい。 例えば、トランプの勝ち負けよりも、遊んでる最中が面白い。

・絵本の文章は、親が子どもに読み聞かせる言葉で考えましょう。

・子どもは、このお話がいいねではなく、面白い話が好き。

 

「ラフの段階では絵は雑でいいのですが、絵本にする絵は急がず、描く喜びを感じてゆったりした気分で描いてほしいです」と 土井さんはおっしゃっていました。

編集者の視点でみなさんの作品を分析していただき、貴重な時間になりました。

 

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2022年12月18日(日)絵本ゆっくりコース・太田朋先生の授業内容

2022-12-20 16:49:50 | 絵本ゆっくり塾

太田朋先生の二回目授業は、課題「しりとり絵本」の発表と、プラ版画の制作をしました。

 

前半は課題の「しりとり絵本」の発表をしました。

  

丸 三角 四角のモチーフをコラージュした作品や、ページを広げて一つの絵になっている作品もあって、楽しいアイデアを見せていただきました。

 

 

後半はプラ版画のワークショップをしました。

 

用意していたハガキサイズの下絵の上にプラ版を置いて、コンパスなど先の尖ったもので線を削っていきます。

印刷をすると反転してしまうので、文字を入れる場合は気を付けてくださいね。

 

 

版が完成しましたら削った面に、縦 横 斜めとインクを載せてローラーで丁寧伸ばしていきます。

削った溝にインクが入っているのを確認して、寒冷紗で拭き取っていきます。

拭き取る具合でインクの濃淡が出ますので、調節してくださいね。

 

ではプレスしていきましょう。

プラ版にハガキを載せて、プレス機のハンドルを回します。

どんな仕上がりか楽しみですね。 

 

 

細かい線も綺麗に出ていますね。

一度目の印刷で色目が濃いなと思った方は、インクを足さずにもう一度プレスしてみました。

二度目は細い線も表れて、とても綺麗です!

 

プラ版画のワークショップが終わったら、次回の課題の説明を聞きました。

「エピソード絵本」です。

自分のエピソードを絵本にしてきてください。

子どもの頃のエピソードや今思っていること、これからのこと、仕事や家族に対して思うことなど、一冊の絵本に仕上げてきてください。

ページ数、大きさ、画材は自由です。

どんなエピソードを絵本にしてくるのか楽しみにしています。

 

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2022年12月10日(土)文章たっぷりコース第4期・3回目の授業内容/高科正信先生

2022-12-14 16:43:57 | 文章たっぷりコース

この日は、前回の課題が「もしも子どもに戻れるとしたら、あなたは戻りたいですか?戻りたくないですか?」だったことから、「もしも願いが叶うなら」とうテーマから始まりました。

高科先生が現在進めておられる次回の作絵本も、「誕生日に何か一つだけ買ってもらえるなら何が良い?」という内容のものだそうです。

子どもの願いというのは、「幸せになりたい」「幸せな毎日を過ごしたい」というものが多く、それで子どもの文学には「幸せとは何か?」「どうしたら願い事が叶うのか」というテーマの作品が多いのだそうです。

このテーマで書かれた本として画期的だったのが、1902年に出版されたイーディス・ネービットの『砂の妖精』(講談社 青い鳥文庫)と、1952年に出版されたE・B・ホワイトの『シャーロットのおくりもの』(あすなろ書房)です。

  

いずれも出版当初は酷評されましたが、それまでのお話に登場していたいわゆる「良い子」ではなく、生身のやんちゃな子どもたちが、日常でファンタジー(魔法)を演じるというおもしろさに、現在まで読み継がれている人気作となりました。

他に、マリー・ホール・エッツの『わたしとあそんで』『もりのなか』『またもりへ』(いずれも福音館書店)も、子どもが動物とおしゃべりをしたり、遊んだりするさまが描かれています。

   

子どもたちが置かれる「幸せの形」はさまざまで、絵本や文学・映画の中にもたいろいろ描かれており、マコーレー・カルキンが出ている映画『マイ・ガール』も、少女が幸せになる方法を探しながら成長していくお話です。

1870年代にトルストイは『アンナ・カレーニナ』の冒頭で、「幸福な家庭はすべてよく似たものであるが、不幸な家庭は皆それぞれに不幸である」と言いましたが、1930年代になるとエーリッヒ・ケストナーが『ふたりのロッテ』(岩波書店)の中で、「不幸な家庭は一様だが、幸せな家庭はさまざまだ」と言っています。

この他に、『きょうはカバがほしいな』(著 E・ボルヒャース/絵 W・シュローテ/偕成社)や『まつげの海のひこうせん』(山下明生/偕成社)の絵本も、男の子の気持ちがよく描かれていると、読み聞かせてくださいました。

どの本も、「どうしたら幸せが見えてくるのか」が描かれている作品です。

休憩を挟んで、教科書『文章のみがき方』(辰濃和男 著/岩波新書)からは、4.乱読をたのしむ と 5.歩く の箇所を見ていきました。

絵本・料理本・寄稿文・エッセイなど、日本語で書かれたいろんなジャンルの本を乱読すると、自分の世界を広げることができるし、未知の世界に出会うことで脳の働きに刺激を与えることができるのだそうです。

例として、寺田寅彦のエッセイ集『科学と科学者のはなし』(池内了 編/岩波少年文庫)から、1918年に書かれた「瀬戸内海の塩と潮流」の箇所を見ていきました。

 

科学的な内容ですが、鳴門の渦潮など我々も知っている現象について掘り下げて書かれていて、読み物としても大変おもしろいものでした。

乱読といっても自分の専門分野ではない本に手を出すのは難しいので、例えば人に勧められたものや、新聞の書評などを読んで試してみるのが良いでしょう。

それで、先生は授業の中でさまざまな書物や漫画、映画などを紹介しているのだとおっしゃっていました。

「最後まで読み切らない “ 積ん読 ” でも良いのか?」という質問には、読書の仕方は人それぞれなので、蔵書に囲まれて亡くなった草森紳一のような人も居る(随筆『本が崩れる』中公文庫)から大丈夫だと教えていただきました。

また、歩くと何かに出会ったり、思いついたり、考えがまとまることがあります。

日頃から散歩を習慣にすると、文章を書くのにきっと役立つでしょう。

ということで、今回の課題は「散歩をして、その時に実際に見つけたもの、聞いたこと、漂った匂いなどに気を付けて書く」です。

型式や長さは自由ですが、筆者が体験したことを読み手に分かってもらえるようなものになれば良いですね。

提出は、年が明けて1月14日の授業時です。寒いですが、バーチャルでなく実際に外を歩いて書いてくださいね。

よろしくお願いいたします。

 


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2022年12月10日(土)イラストじっくりコース・寺田順三先生の授業内容

2022-12-13 15:15:42 | イラストじっくり塾

本日のイラストじっくりコースは、寺田順三先生の二回目の授業です。

白い髭がサンタクロースのような寺田先生です。

 

好きな書籍のカットイラスト(挿絵)を描いてくる課題が出ていました。

「さて皆さん、どんなイラストを描いてきましたか?出してください」

ファッション雑誌・ライフスタイル雑誌・旅やグルメ雑誌などいろんなジャンルがありました。

それぞれの作品を見ながら講評が始まりました。

 

まずどんなジャンルの仕事がしたいのか。

自分が仕事をしてみたいジャンルの雑誌を選ぶといいですね。

 

今回は授業の課題ですので、自分らしいイラストになるよう、小さく収まらないよう個性を出してみましょう。

個性の話が出て、個性をどう出していくのか分からないという質問がありました。

「入口は一緒だけど、試行錯誤して積み重ねて出てくるものが個性。また個性ばかりではなく、息の長いイラストが一番いい」

「いいなと思う絵は、絵の個性だけでなく、その人の生き方が出ている」と寺田先生はおっしゃっていました。

雑誌のカットイラストは、若いイラストレーターに依頼が来やすいですので、

雑誌のイラストを自分ならどう描くかを、普段から描く練習をしておくことをお勧めされていました。

また好きなジャンルのポスターなどの広告イラストを描いてみるのもいいですね。

音楽が好きなら好きなアーティストのLPジャケットを、自分なりに作ってみるなどの自己アピールしていくと、

そのジャンルから仕事の依頼があるかもしれませんよ。

ポスターなどの大きな作品の場合は原寸(拡大)で見てみて、弱いと思ったら線を強くしたり、色を足したり濃くしたり調整します。

    

既に発売されている雑誌みたいに完成度の高いイラストもありました。

皆さんもこんな感じで、自分だったらこうするな、という雑誌(ページ)をどんどん描いてみてくださいね。

 

【課題】 4月8日(土)提出

人物・動物・風景・音楽 の4パターン(4枚)を自分らしく描いてくる

サイズ・画材は自由

 

最後に寺田先生からお知らせです。

JUNZO TERADA EXHIBITION  寺田順三展 

にっぽんでいちばんふるいみち えほんラフスケッチ 

12月7日(水)〜 27日(火)

【会場】天理市トレイルセンター

 

来春に出版予定の絵本のラフスケッチ展です。

出版される絵本も今から楽しみですね。

 

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