金沢の観光スポットレポート その945(No.1354)
◇金沢城公園 石垣巡り‐7
<城外周ルート>
1)数寄屋敷西方の堀縁石垣
いもり堀の北側にあたるこの場所は、水堀から四間半(約8m)、延長67間(約120m)の石垣が築かれいる。石の正面を部分的に均して刻印を施す石加工に特徴があり、はみだし認められることから、平成15年に変位を観測する装置を設置し、石垣の定点観測続けている。
・創建 元和~官営(1615~1644)
・改修 昭和53年一部改修
■写真は数寄屋敷西方の堀縁石垣
2)玉泉院丸鼠多門続櫓台石垣
玉泉院丸の北西隅に位置する櫓台石垣で、絵図では堀底から高さ五間三尺五寸(約10m)と記されている。文化7年(1810)の修築を担当した石垣技術者の後藤小十郎による指図が残っており、石垣勾配の設計法をを知ることができる石垣です。比較的丸みのある石を多用することから「鶴目積」の石垣とも呼ばれた。
・創建:元和~寛永(1615~1644)頃
・現状:文化7年(1810)修築時の姿を残す。
■写真は玉泉院丸鼠多門続櫓台石垣
3)玉泉院丸鼠多門石垣
この付近は玉泉院丸と金谷出丸(現在の尾山神社)を結ぶ 木橋が架けられていた場所で、河原石を積んで保護し堀の土手の一段くぼんだ箇所が木橋のたもとで、そこに橋脚が立っていた。石垣は土手の上部に石垣を巡らす「鉢巻き石垣」となっており、鼠多門の通路部分は明治期に積みたされていたが、現在鼠多門、鼠多門橋を20年度完成予定で工事中です。
・創建:元和~寛永(1615~1644)頃
・改修:明治10年(1877)木橋取り壊し明治17年(1884)鼠多門焼失
・現状:江戸期に状態を残す。
■写真は玉泉院丸鼠多門石垣
■写真は明治初年の玉泉院丸鼠多門(看板より)
■写真は完成予想図の玉泉院丸鼠多門(北國新聞記事より)
撮影日:2018.7.
(つづく)