植ちゃんの「金沢・いしかわに恋をしました!」

金沢に永住して金沢・石川が好きになりました!その魅力を紹介します。

金沢城公園 石垣巡り‐12 いもり堀付近 石展示場①

2018-08-20 04:37:06 | 日記


金沢の観光スポットレポート その950(No.1359)

◇金沢城公園 石垣巡り‐12 いもり堀付近 石展示場①

■写真は展示場全景



1)キゴ山西丁場跡の石材

ここで展示している石材は、金沢城公園西部で使用するため、平成11年(1999)にキゴ山から運び込まれた戸室石です。
当時、金沢城の石切り丁場は戸室山北部と考えられいましたが、加工途中や完成した石材が含まれていたことがきっかけになって調査が進み、キゴ山を含む広い範囲に多数の石切り丁場が残されていることがわかりました。







■写真はキゴ山西丁場跡の石材



2)石切丁場での石づくり(角石・すみいし)

石垣の出角には、切石上に加工した専用の角石が用いられました。石切り丁場に残されたいたもので、石材加工の大部分が現地で行われていたことがわかります。





■写真は石切丁場での石づくり



3)石切丁場での石づくり(切石)

切石積石垣の石材(特に江戸前期)は、正面の大きさや形を優先して加工し、控え(奥行き)は比較的短いことが特徴です。石切り場での作業段階で、形や寸法を整え、切石積み専用の石材として制作されていました。
(キゴ山西丁場跡、江戸前期)





■写真は石切丁場での石づくり(切石)

採掘坑の周辺には、おびただしい石屑や加工途中の戸室石、時には完成品とみられる石材も残されています。
石切り丁場は、原石の採掘だけでなく、石材へ加工する作業場だったのです。



4)粗化工石

粗化工石は、割石にノミやツルなどの道具を用い、粗く加工・調整したもので、切石より長大で、高く積むことに適しています
展示している石材には、五十間長屋の石垣創建時(寛永8年・1631)に遡る、刻印を刻んだものや、石を割りとった際の痕跡である矢穴があるものが見られます。



■写真は粗化工石



5)切石の表面調整写真

左側は寛文期。中は宝暦期。右は文化期

■写真は切石の表面調整写真(看板より)

撮影日:2018.7- 8.

(つづく)