金沢の観光スポットレポート その665(No.1005)
◇金沢の桜2017 その22 兼六園 ⑪ 完
日本三名園のひとつで、桜の名木が多いことで知られており、ソメイヨシノやヤマザクラ、サトサクラ、ヒガンザクラ約10本の桜が園内を彩ります。
園内の桜の分布はヒガンザクラ約80本、ソメイヨシノ約200本、ヤマザクラ約40本、サトザクラ約50本、その他約50本となっている。(2013.3現在資料)
49)名島桜(なじまざくら)
原木は、金沢市にありましたが、現在は枯死しています。他の菊咲き品種にくらべ葉化した雌べと周囲の雄べとはっきりと見えます。開花が進むと先に咲いた部分が白色になり、二段目の花が現れます。
場所は真弓坂左にあります。
■写真は名島桜(4/22、4/28、5/1)
50)梅護寺数珠掛桜(ばいごじじゅずかけざくら)
原木は新潟県阿賀野市小島・梅護寺境内にあり、国の天然記念物に指定されています。親鸞上人が京に帰る途中、小島の里に泊り、出立のおりに手に持っていた数珠を桜の枝に掛け「我が弘むる御法にいつわりなくんば花ふさ数珠の如くにならん」というと不思議にもそのようになったのでこの名がつけられたといわれています。
日本武尊像の右裏にある。
■写真は梅護寺数珠掛桜(4/28)
51)福桜(ふくざくら)
千歳台のある福桜、外弁・内弁およそ200枚の花弁をもつ、幾つかの雄しべ雌しべがある福々しい桜です。ヤマザクラ系の里桜です。
■写真は福桜(4/28、5/1)
52)兼六園菊桜(けんろくえんきくざくら)
先代の「兼六園菊桜」は、国の天然記念物であったが、昭和45年(1970)に枯死しました。現在、兼六園に植えられている右側の1本は、佐野籐右衛門さんらのご努力によって、先代の枝から「接ぎ木」によって増殖されたものです。今は、国の天然記念物ではありません。
向かって左は3代目で2015年に植えられたもので、まだ多くの花は咲かないが、元気に育っている。
菊桜は八重桜の類で、花弁がおおむね70枚以上になるもの
を「菊桜」と呼ぶようで、石川県には、菊桜が特に多く、
「気多白菊桜」「阿岸小菊桜」「火打谷菊桜」「名島桜」
「善正寺菊桜」「来迎寺菊桜」等の菊桜が知られている。
菊桜は全国に30種位あり、そのうち20種が北陸3県にあ
るとのこと。
他の菊桜の多くは花弁数が200枚程度であるのに比べて
先代では300枚くらいになっていたという。
つぼみ時は濃紅色。咲きだすと外側の花弁が淡紅色で中心
部は濃紅色。満開時にはうすいピンク。散りぎはには白。
花が終わったときに、花弁が散るのではなく、花柄(かへ
い)ごとポロリと落ちることも特長とされている。
■写真は兼六園菊桜二代目(4/28、5/1、5/5)
■写真は兼六園菊桜三代目(4/28、5/1)
○今年は兼六園内の5品種の確認ができ、計30品種、品種不明も含めて掲載しました。来年も品種情報を収集して、40品種あるといわれるので挑戦したい。ご期待ください。
(つづく)