

「持つべきものは友と生きがい」
木野花さん・渡辺えりさんトークショー
2024/11/19 ハクジュホール
おそらくは婦人公論という雑誌のイベントだったんだと思う。
イベント日の1週間ほど前に渡辺えりさんの劇団からイベントのお知らせメールが届いた。
「劇団3OO」からは舞台の優先予約のお知らせをいただけるよう登録していた。
申し込みのURLも添付されてないけれど、
渡辺さんのファンの友人に打診したら「行きたい!」って言うので、
届いたメールに2人で申し込みたいがどうしたらいいか、という旨の返信をしたら、
「2名様受付ました。チケットは当日引き換えです」
大丈夫なのか?と恐る恐る会場に行ったら、ちゃんとチケットが用意されていて一安心。
婦人公論関係の書籍が消費抜きで買えるコーナーがあり、
物色中にふと横を見たら、渡辺えりさんご本人がいらっしゃってびっくり。
会場は以前に古澤巌さんのコンサートでいったハクジュホール。
それほど大きくなくて後ろのほうの席でもよく見えてちょうどいい。
年明けに古希をむかえるという渡辺えりさん。
76歳にはとても見えないおきれいな木野花さん。
舞台も面白いけど、お話も面白い。
「持つべきものは友と生きがい」っていうテーマも今の年齢の私たちにはドンピシャ。
朝起きたらきれいにお掃除をするようになったという木野さんに対し、
木野さんに言われているにも関わらず、お掃除や片付けが出来ないという渡辺さん。
木野さん曰く、ちゃんとお掃除すると痩せるんだとか。
確かに、お掃除は立ったり座ったり腕をあげたり、と全身運動だ。
ちゃんと毎日やったら痩せる気がする。
お二人はお芝居にかける情熱がハンパない。
まさに生きがい。
私も細々と仕事を続けてるとはいえ、
とてもそれが生きがいとは言えない。
でもでも、生きがいはともかく、年を重ねるにつれ、
気の合う友達の存在は本当にありがたい。
楽しいツボが一緒だったり、
許せないことに一緒に憤ったり、
美味しいと思うものを一緒に味わったり、
っていうことが、本当にうれしい。
こんな風に、急なイベントにお付き合いしてくれて、
笑い合える友達がいるって、なんて幸せなことだろう。
お話しの合間に、ベイビーブーという男性4人組のコーラスグループが歌を披露。
ネスカフェのCMの「ダバダ~」の歌の人達らしい。
後半は人生相談。
渡辺さんが、とても親身に、そしてばっさばっさと明るく答えていく。
最後は会場のみんなで記念撮影。
楽しかったね~、と電車の中でも散々しゃべり倒し、
まだ話し足りなくて、ランチもしたのに夜の部へ突入。
思いがけないお知らせで、恐る恐る出かけたけど、
ホントに楽しいイベントでした。
迫りくる老後の楽しみかたをしっかりと考えないと、ね
【太鼓叩いて笛吹いて】
作 井上ひさし
演出 栗山民也
2024/11/16 紀伊國屋サザンシアター
小学校から高校までを一緒に過ごした友人二人と観劇っていうのはこれが初めて。
一人は今年の夏の初めに北海道から横浜に引っ越してきた。
もう一人は、地元に残っているが、今回所用で上京した。
せっかくの機会だから観劇を、と言うことになり、
スケジュールが合い、チケットとれたのがこの舞台。
大竹しのぶさん主演の土日のチケットが
わりと直前に取れたのはラッキーだったと思う。
「林芙美子」といえば、森光子さんが舞台上で、「でんぐり返し」をしていた
「放浪記」があまりにも有名。
残念ながら私はこの舞台を観ていない。
「でんぐり返し」ばかりがクローズアップされて、なんだか興ざめしてしまった・・・
今回はすでにべ®ストセラー作家になっている林芙美子。
第二次世界大戦を経て47歳で心臓まひで急逝するまでの16年間を描いている。
売れっ子作家がゆえに、発した言葉の影響は大きく、
結果的に国民を戦争へと駆り立てることになってしまう。
外国の戦地を慰問し、戦況を知り、自分のしてきたことを悔いる姿が痛々しい。
きっと林芙美子が言わなくたって、誰かがそんな風に利用されていただろうに。
林芙美子を演じるのは大竹しのぶさん。
無邪気だったり、ちょっと高飛車だったり、
自分を悔いた後の険しさや悲しみだったりを、
クルクルと演じ分けるのがさすが!
林芙美子の母、キクを演じるのは高田聖子さん。
大竹さんよりずっと年下だけど、しっかりおばあちゃん。
コミカルに、シリアスなときはしっかりと重く、
林芙美子の「おかあさん」そのもの。
キクの行商の弟子(近藤公園さんと土屋佑壱さん)だった二人の変貌が恐ろしい。
純粋さが仇になり、時代にほんろうされ、みるみる洗脳されて、
戦争に異を唱える人たちを弾圧する側に回ってしまう。
戦後
「書かなくてはね、もっと書かなくては」と
市井の真実を書き続けた無理がたたって、命を落としてしまう。
47歳はあまりにも早すぎる。
オープニングでピアノ伴奏とともにみんなで歌う歌が、
その時は明るく聞こえたけれど、
最後に聴いた時は、同じ歌なのに深く重く響く。
とても重くつらく恐ろしいテーマだけれど、
井上ひさしさんの舞台は、なんだかすっと心に入ってきて、
希望のようなものが最後に残る気がする。
戦争を扱った作品は多いけれど、
渦中の市井の人々は、大変な中にあっても、明るくて、強くて、前を向いている。
こまつ座の作品を見た後は、顔が自然と上を向く気がするのだ。
たまたまだけど、
この日は井上ひさしさんのお誕生日なんだとか。
なので、会場には井上さんのお写真が飾られていた。
もっともっと長生きして、心に染み入る素敵な戯曲をたくさん書いていただきたかった。
観劇の前に、早めのランチをして、観終わった後はゆっくりお茶をして、感動を分かち合う。
高校を卒業してから、
それぞれにいろいろな出来事があり、
都度、なんとか乗り越えてきた私たち。
今、故郷から遠く離れた東京で、一緒に観劇できる環境にいられるなんて本当に幸せなことだ。
林芙美子の駆け抜けた人生を見て、
大切な人たちと一緒にいられる時間を
これからもたくさん作っていきたいとより強く思った。
【玉置浩二 Concert Tour 2024 Resume 〜レジューム 新たな始まり】
2024/11/13 東京ガーデンシアター
軽い気持ちで抽選に応募したらチケットが買えた玉置浩二さんのコンサート。
妹と二人で有明に出かけてゆく。
先に軽く夕食をすませ、フードコートの中庭みたいなところを抜けて
会場に向かう。
東京ガーデンシアターは何度か行ったけれど、
今回の席はわかりづらかった。
係の人も間違っていて、通行止めになってるところのエレベーターを教えられたり・・・
うろうろしながら、たくさん階段を上ってやっとたどり着く。
ファンクラブの友人たちはそれぞれ前のほうのいいお席。
なんとなく、ぴあで買った私はず~っと上の方・・・
あたりまえだ!
でもいいの。
スクリーンもあるし、
歌声は聞こえるし。
遥か彼方・・・
今回のセトリはこれ
第一部
あこがれ
星になりたい
キラキラニコニコ
出逢い
瞳の中の虹
明かりの灯るところへ
aibo
ぼくらは...
第二部
インスト
なにもない海へ
サーチライト
メンバー紹介
悲しみにさよなら
JUNK LAND
田園
メロディー
夏の終りのハーモニー
アンコール
ワインレッドの心
恋の予感
じれったい
MR.LONELY
何とも言えない素敵な歌声・・・
「メロディー」を生で聴くと
く~ってなる。
前回もそうだけど(毎回そうらしい)
とにかく一言もお話にならない。
せいぜい、バンドのメンバー紹介くらい。
とにかく黙々と歌い続ける。
その姿はまるで歌職人!
アンコールはバンドのメンバーは下がって、玉置さんが一人でギターを持って残って準備。
ご機嫌な感じで会場を巻き込んで盛り上がった。
前に行った時は
え?もう終わり?って感じで短くて、消化不良気味だったけど、
今回はたっぷり聞かせていただいた。
実は地元の市民会館もこのツアーの会場だったんだけど、
そっちはハズレてしまった。
キャパが小さいからな~
そのくらいのほうがよく見えて嬉しいので、
また、来ていただきたい。
当たるかどうかはわからないけど・・・
外は寒いけど、素敵な歌声で心が温かくなった夜でした。