この日、ギリギリまでコピー機の修理をしてもらい、結局なおらないまま武道館へと急ぐ。
当たらないだろうなあ~と思ってエントリーしてみたら当選し、小田和正さんのコンサートチケットをゲットしたのだ。
武道館のコンサートなんて何年ぶりだろう。
もしかしたら10年以上来てなかったかも。
改札付近で妹と待ち合わせて、武道館へ向かう。
九段下の駅は人・人・人・・・。
しかも、年齢層が高い。
ファンクラブでもないので、席は2階の後ろから5番目。
席にたどり着くまでがまるでプチ登山だ。
東京ドームといい、この手の競技を観戦するところは、劇場やコンサートホールと違って階段の一段一段が高いので、たどり着く前にそこそこ体力を消耗する。
ステージは 遥か彼方。
でも、あちこちにスクリーンがあるし、歌声が聞ければいいので十分だ。
とにかく人が多いので流れのままに会場に入り、手前のグッズ売り場などは覘く余裕もない。
パンフレットの類は入手できなかったので、帰ってからネットで調べると、この日の曲のリストはこれらしい。
1.会いに行く
2.愛の中へ
3.こころ
4.たしかなこと
5.愛の唄
6.秋の気配
7.小さな風景
8.愛を止めないで
9.そんなことより 幸せになろう
10.東京の空
11.言葉にできない
12.good times & bad times
13.Yes-No
14.坂道を上って
15.time can wait
16.ラブ・ストーリーは突然に
17.キラキラ
18.YES-YES-YES
19.さよならは言わない
20.生まれ来る子供たちのために
21.風と君を待つだけ
22.今日も どこかで
23.この道を
24.君住む街へ
アンコール
25.夏の終り
26.またたく星に願いを
27.hello hello
28.さよなら
29.やさしい夜
30.また会える日まで
まあ、とにかくエネルギッシュ。
ステージを端から端まで歩き回った上に、アリーナに降りたり客席に上ったり・・・。
しかもずっと歌い続け、途中で水などほとんど飲まない。
話す声はわりとハスキーなのに、歌いだすとあの澄んだ歌声・・・。
私は「秋の気配」が大好きなのだけれど、わりと初めのほうに歌い終わってしまった。
なんとなくオフコースのころの曲のほうがすっと入ってくるのは年のせいだろうか・・・。
アリーナの人たちはほとんど立ちっぱなし。
先にも書いたが、観客の年齢層は高く、スキンヘッドになりかかっている男性もかなり多い。
踊りとも振りとも言えない動きがちょっと昭和を感じさせる。
私たちがいた2階席はほとんど立つ人がいないので、足腰の弱っている私にはありがたい。
このところ、ちょっと心が折れかけていたので、穏やかな歌声と景色が浮かぶようなきれいな歌詞とメロディーに、本当に癒された。
アンコールの拍手とともにアリーナ席から「アンコールアンコール」のコールが。
このあたりにもちょっと昭和が顔を出す。
アンコールの最後は、小田さんとバックで演奏していた人たちとが全員でアカペラ。
なんだか心に染み入る。
余韻を残して外に出ると、小雨がぱらついている。
九段下の駅に向かうものすごい数の人たちとは反対方向、飯田橋に向かって歩く私達。
九段下の駅の近くはあんまり食事をするところがない。
飯田橋の駅前のお蕎麦屋さんで天ざるをいただいて、一息つく。
来週はやはり武道館で斉藤和義さんのコンサート。
まさかのアリーナ席。
きっと立ちっぱなしになるだろう。
果たして私は最後までたっていられるのだろうか・・・。
当日中に送らなければいけない書類と図面があるというのに、コピー機の調子がわるい。
同じ場所に彫刻刀で彫ったような溝状のシワがはいる。
ちょっとずれて、端の方に押したハンコが切れる。
サービスに電話をすると、いつも来てくれるおじさんから折り返しの電話。
今、近くを回っていないので、これこれこういうことを試してほしい、それでダメならすぐ向かうけれど1時間くらいかかります、とのこと。
結局、来てもらうこととなる。
午後3時頃到着したおじさんに、4時半くらいに出かける旨を伝えると、大丈夫ですよ、とにこにこ。
私はその間、自宅に戻って複合プリンターでコピーを終え、無事書類と図面を郵送した。
事務所に戻るとおじさんが途方にくれている。
思ったよりも状態が悪く、部品を交換しないといけない、部品は明日届くので、明日の午前中にもう一度来てもいいか、と。
生憎、午前中はでかけるので、夕方か明後日にしてほしい、と言ったところ、ちょっと考えたあと、それだと私が来れないんですよねぇ、と呟く。
明日で退職するんです、と。
転職ですか?と尋ねると、いえ、定年です、と笑う。
最後の修理が途中のまま、っていうのがホントに残念です、とも。
あ~、なんかごめんなさい
数日前から調子悪いな~と思ってたのに、もっと早く連絡すれば有終の美を飾れたかもしれなかったなあ。
少なくともうちが最後ではなかったかも。
30分ほどで終わると思ったんですけどね~。
お出かけですよね、片付けます。
と帰り支度を始めるおじさん。
事務所のガレージに停めた車まで見送る。
道具を入れるために開いた会社の名前の入った車のトランクの中はからっぽ。
きれいに片付けちゃいました、と笑う。
長い間、お疲れ様でした、と頭をさげる。
40年です、とちょっと寂しそうに笑った。
ここ数年、このおじさんがメンテナンスに来てくれるようになっていた。
優しい穏やかな話し方で、いつもニコニコしていて、丁寧に状況を説明してくださる。
とても安心感を与えてくれる方だ。
ちゃんと引き継いでおきますから、
と一礼し、車に乗り込んだ。
なんとなく、角を曲がるまで見送って、ガレージの引き戸を引っ張る。
私ったら、何で今日電話しちゃったかな~、なんて思いながら、事務所の鍵を締める。
のんびりはしていられない。
私はこの後、武道館に行くのだ。
小田和正さんのコンサートで癒されてこよう
家を出るまであと30分。
バタバタと準備を終え、妹と待ち合わせている九段下駅に向かうのでした。
夫が長い間務めた会社を退社した。
いつ辞めるかわからないから、と利息の高い社内預金もせず、持ち株も持たずにいたが、結局役職定年を迎えるまで片道1時間半かけて通い続けた。
夫は気が短いので「こんな会社辞めてやる」って思ったことが幾度となくあったことだろう。
けれど、私達家族のために頑張り続けてくれた。
私はと言えば、何度かの転職をし、出産を機にフリーになって25年が過ぎようとしている。
不安定な収入でこんなに長い間マイペースで仕事を続けてこられたのは、夫の安定した収入があったからにほかならない。
当日の夕食をどうしようか、と息子たちが心配していた。
帰宅時間が読めないので、お店の予約もままならない。
ということで、息子たちの発案で、「手巻き寿司」という無難なところに落ち着く。
夫は肉があまり得意ではないのだ。
大好きな酢の物も添えよう。
好物が安上がり・・・。
やがて、夫が帰宅する。
会社の方たちからいただいた花束を手に・・・。
テレビドラマのようだが、ホントにいただくんだ・・・。
そして、花束が、びっくりするくらい似合わない。
顔が怖いからだ。
ここ数年、健康診断で、さまざまな数値が悪かったため、家での晩酌はしなくなっていたが(外では飲みます)、この日は500ml缶を2本。
食後には「お疲れさま」ケーキを。
35年間、お疲れ様でした。
家族はみんな感謝してますよ
で、翌日からは、次の会社へ。
彼の資格を必要とするグループ会社へと通うことになる。
今までよりもさらに遠くなるが、少しの区間だが新幹線通勤してもいいらしい。
これからも、がんばって働いてくださいね
息子の友達が、「赤福」を持ってやってきた。
夫と私が買い物に出かけて家に戻った夜8時過ぎのこと。
彼は長男の保育園のころからの友達で、今は名古屋で働いている。
年末年始やG.W、夏休みなどに帰省すると、必ずお土産を持って我が家を訪ねてくれる。
「伊勢に行ったの?」と聞くと「名古屋駅で売ってた」とのこと。
この日、長男は同じように帰省した高校時代の友人と飲みに行っていて不在。
そのことは、家にいた次男に電話して確認済みの彼。
けれどいつものように、おじゃましま~す、とリビングに入って自分の家のようにテーブルの前に座る。
麦茶を飲み、お菓子を食べながら、自分の近況を話し出す。
かわいい
そういえば、台風は大丈夫でしたか?
な~んて、気遣いを見せられる大人になったなんて
おばさんは嬉しい
保育園の仲間は、友達というより、一日のほとんどの時間を共に過ごした同志だ。
兄弟とか親戚に近いかもしれない。
親たちも、それぞれが都合が悪い時は、お互いに送ったり迎えに行ったりと助け合ってきた。
思い出すのは彼のお母さんに代わって迎えに行ったときのこと。
私の車の窓から、道端の雀たちを見て、「スズメはいいなあ~」とつぶやく彼。
「どうして?」と聞くと「おかあさんに怒られないから・・・」
どうやら、前日、何かやらかしたらしい。
「スズメだって悪いことしたらスズメのお母さんに叱られるんだよ」って言ったら、
「え」と心底驚いていた。
そのときのかわいい顔が忘れられない
G.Wに来てくれた時は、夕食時だったので、食べていく?と聞いたら「じゃあ食べる」とすぐに自宅にその旨電話する。
電話の向こうでお母さんは、うちが大丈夫なのか、っていうようなことを聞いているようだ。
「うん、大丈夫」と彼が答えると、すかさず長男が「それはお前が言うことじゃない」とツッコミを入れる。
そのやりとりがほほえましい。
保育園のスズメの話が、小学校の話になり、中学の部活や高校受験の話、やがて大学生になり、今では仕事の話になっている。
大人になったなあ~としみじみと思う。
彼以外の保育園仲間も、親の宴会に参加してくれたり、一緒に飲めなくても顔だけ出してくれたり、と昔と変わらず接してくれる。
自分の子供の成長だけでなく、同じ時間を共にしたほかの子供の成長もずっと見守って行けるなんて幸せなことだ。
自分が年を重ねて、なんとなく先が見えてきた今日この頃、どんどん大人になっていく彼らを見て、しみじみと幸せを感じる。
この先も、しみじみ思うことが増えるんだろうなあ、などと思いつつ・・・。
そして彼は、長男不在のまま、次男と3時間くらいゲームをして帰っていった。
また来てね~
毎日毎日こう暑いと、生花なんてあっという間に枯れてしまう。
ということで、今月のレッスンは、フェイクの多肉植物を使った壁飾り。
こんなフレームに
多肉植物もどきをグルーガンでペタペタ貼り付けていく。
近くで見ても、とにかく本物そっくり
エアープランツなんて、本物と混ぜても絶対にわからない。
すぐに終わるかな、と思ったけれど、バランスを考えて配置するのがなかなか難しい。
お向かいの席でもお二人が同じ花材ですでに作り始めていたが、お二人は一回り小さいフレームを2個使うタイプにチャレンジしている。
どちらかを選べるのだ。
多肉植物をあっちに置いたりこっちに置いたり、長いものはどんな風に垂らそうか・・・などと考えながら貼り付けていたら、やっぱり時間がかかってしまった。
でも何とか完成
真夏は、この涼しげな壁掛けを玄関に飾って、楽しみましょう