夫の伯父のお通夜に参列し、帰って来て空を見上げると、月明かりが悲しいくらいに美しい。
そういえば、なんだか明るい。
そうだ、満月だ。
夫の伯父は、いつでもご機嫌で楽しそうでいたずらっ子のようだった。
我が家のメダカは伯父が孵化させて分けてくれたものだ。
息子たちが小さい頃は、竹とんぼや竹馬を作って持ってきてくれた。
息子たちと一緒に歩いていて、その辺の葉っぱをちぎっていきなり草笛を吹いてびっくりさせたり・・・。
今はもう働いている息子たちだが、お世話になったから、と一緒にお通夜についてきた。
伯父が亡くなったのは、お通夜の二日前の夜。
その日の昼間、デイサービスに出かけて行き、歌を歌って楽しんだ。
夜になり、娘、孫、ひ孫と一緒にファミレスで食事中に具合が悪くなったという。
お店から救急車で運ばれるときも、病院に着いてからも、
ちゃんと受け答えをしていたのに、
心臓に「つまり」があるから、と治療の話をしているときに急変し、あっという間に亡くなってしまった。
幸せな時間のまま亡くなったからなのか、笑い顔だったそうだ。
いつもご機嫌な伯父さんらしい最期だ。
コロナ禍で、老人施設や病院では面会もままならず、さびしい最期を迎えた方たちもたくさんいた事だろう。
そんな中、大好きな家族と食事しながら、そしてみんなに見守られて旅立つことができたのは、幸せなことだったと思う。
大々的にアナウンスもしなかったのに、お通夜にはたくさんの人が弔問に訪れて、ちょっと驚いた。
お月さまからお迎えが来たのかしら、と言ってた方もいて、そんな風に考えるとちょっとロマンがありますね。
93歳の大往生でした。
心からご冥福をお祈りします。
合掌