ゆるゆるらいふ

とりあえず、今日も一日機嫌よく・・・

【観劇メモ】太陽

2016年05月29日 | 演劇
ずっと観たいと思っていた。

この戯曲の作・演出は2013年度、戯曲セミナーを受講したときの講師の一人、前川知大さん。


この「太陽」は昨年、綾野剛さんや前田敦子さんが出演し、故蜷川幸雄氏の演出で上演されたが、
チケットを買えなかった。

この春映画化されたけれど、舞台のチケットを買っていたので、あえて観なかった。

そして、大学時代の友人と共に三軒茶屋のシアタートラムへ。

面白かった

このところ、中盤ででガクッと眠くなることが多かったのだが、
この日は前日3時間しか寝ていないにもかかわらず、最後までクギづけになっっていた。

何がどう?と言ったらいいか・・・。
とにかく隙がない、とでも言おうか。

近未来、バイオテロで激減した人類は2種類の人種に分かれてしまう。

ウイルスの感染者の中で奇跡的に回復した人々「ノクス」は、歳をとるスピードが遅く、肉体は強靭、
頭脳も明晰で、次第に勢力を伸ばし、政治経済の実権を握る。
ただ、彼らは、紫外線を浴びると死んでしまうため、夜しか行動できない。

旧来の人間は「キュリオ(骨董品)」と呼ばれ、四国にまとめられるが、中には故郷の小さな集落で暮らしていたりする者もいる。

かつて、ノクス殺傷事件をおこし、逃亡している者がいる集落は、経済制裁をうけ、10年間村八分状態。
ほとんどが移住してしまい、20人ほどの集落になっている。

制裁がとけて、再びノクスとの交流が始まり、村にいる数少ない若者である幼馴染の男女はノクスになるための抽選に申し込むが・・・。

女の子の方はノクスになることに抵抗を感じるが、彼女の父親は彼女の将来のために、ノクスになることを望んでいる。
男の子のほうは、とにかくノクスになりたい。

集落の入り口に立つ、ノクスの見張り番の青年とノクスにあこがれるキュリオの少年の交流が、
微笑ましく、ときに悲しい。
太陽の下で、自然の営みができるキュリオにあこがれる見張り番と、ノクスの能力にあこがれ、
集落を出て、学校に行って勉強したいと切望する少年。

かつて、この集落の住民で、現在はノクスとなり、別の男性と再婚している女の子の母親は、
ノクス特有の不妊であるために、集落に置いてきた娘を養子にしてノクスにしようと画策する。

ノクスは考え方が合理的でいわゆる「情」が薄い。
淡々と抑揚なく話し、久しぶりに娘と再会しても何の感情も湧かないのが薄気味悪い。
それどころか「みすぼらしいと思った」なんて吐き捨てるように言っちゃう。
ペットかおもちゃを欲しがっているようだ。

かたやキュリオである父親は、見ている方が苦しくなるくらい娘を思い、
ノクスの母親に引き渡してしまうことがはたしていいのかどうか、思い悩み続ける。

ノクスになり、父の元を訪れ、形式的にハグして、さっと帰っていく感情の無い娘を見送った後、号泣する父親。
作り話とわかっていても、胸が熱くなる。

娘をノクスにすることに手を貸した、かつて父の友達だった医師の苦しみ。
ノクス殺人事件の加害者の残された家族の苦悩。
集落に戻ってきた加害者の傍若無人な振る舞いに翻弄される、見張り番と少年。

ノクスとキュリオの生活が交互に語られ、どちらにもそれなりの苦悩があり・・・。

太陽を仰ぐことなく、夜の世界だけで、感動もない長い長い人生を送るのは、はたして幸せなのか。
長く長く生きねばならないから感情がなくなるのか。
限られた命だから、老いていくから、日々の小さなことに感じるものがあるのか。

少年はどちらの人生を選ぶのか・・・。

最後に医師から語られる、ノクスの知られざる真実は・・・。

と、とにかく最後までハラハラ、どきどき。

自分を振り返ると、すでに「老後」が目の前にあり、身体のあちこちが軋んでいる。
アンチエイジングにはもちろん興味があるけれど、抗えない。

なんとなく仕事にも先が見えてきたし、介護と言う言葉も他人ごとではなくなってきた。
もう「いつかやろう」なんて言っていられない。

今、目の前に「ノクス」になる権利をちらつかせられたら、私は一体どうするだろう、などと思う。

夜に生きる不老不死の人たちは、まるでバンパイアだ。
「死なない」のではなく「生き続けなければならない」と言うことは幸せなのだろうか。

観終ったあとからも、じわ~っと来るこの不思議な感じ。

当日券の立ち見客の数がハンパじゃなかったけど、私達はど真ん中のとてもいい席で観ることが出来た。
これを幸せと感じることが出来る今の生活が、やっぱり私にはいいのかもしれない。

いつも、大きな劇場での舞台にお付き合いいただいている友人だが、今回は小さめの劇場での観劇。
超有名人はいなかったけれど、付き合ってくれて感謝

観劇はもちろんだけれど、いつものように早めに待ち合わせして、ランチをいただき、
彼女の電車の時間までお茶をして、しゃべり続けるのも楽しみの一つ。

気を遣わなくていい、学生時代の友人は宝物だ。

次の約束は7月。

また会いましょう













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「Palette」~大人のインテリア~

2016年05月26日 | フラワーアレンジメント

スミザーズ・オアシス社、という吸水スポンジの会社が主催するイベントに参加してみた。

東京堂の「MAGIQ」というアーティフィシャルフラワーを使って、時計を作るという。

母の日のギフトに花時計を作ったけれど、プレゼントしちゃったので、自分のも欲しい。

講師は、林三智(はやしみち)先生とおっしゃるパキパキした女性。

会場は、青山一丁目と外苑前の間あたりにある、スミザーズオアシスプレスルーム。

なんとなく、みんなお花の先生だったりお花屋さんで働いていたり。
もしや素人は私だけ?という雰囲気の中、どさくさで参加しちゃう。

お隣にいる若い男性は、このためにわざわざ宮城県から来た、とか言ってるし、
斜め向かいの女性は名古屋から参加してるという。
この女性はどうやら、林先生のお知り合いのようだ。

花材のアーティシャルフラワーはこれ。



木の枝だけって言うのもあるのね。

造花とは思えないクォリティ。







時計の土台となるアクリルは、アイボリー・ベージュ・グリーンの3色から好きなものをチョイス。

ほとんどの方がアイボリー、数人ベージュ、グリーンは私を含め2人だけ。

土台の端にあいている4か所の穴に、木の枝をワイヤーで留め、
そこにグリーンや花を絡ませていく。



小さな花は花首で切って、グルーガンでくっつける。

なんとなく絡ませてるうちになんとなく形になり、針などの時計のキットを後ろから留めたらできあがり。



工作系がニガテな私でも、ほぼ皆さんと同じに終了。

そのあと、林先生から、今年のトレンドカラーのレクチャーがあり、



みんなでお茶をいただく。



こんなかわいいおやつ付。

講習中、みんなの間をまわっている先生から「お花屋さんにお勤めですか?」などと聞かれ、
「いえいえ、家の近くでアレンジを習っています」と、しどろもどろ。
素人が場違いなところにまぎれこんでスミマセン
と思っていたら、もう一人のお隣の女性はお料理の先生だった。

いつもと違うレッスンは、ちょっと緊張したけど、新鮮で楽しかった。

スミザーズ・オアシス社では、これを皮切りに、こういうイベントを定期的に開催するとのこと。

また機会があったらぜひ参加したい。

時計は、帰ってから玄関に飾りました
















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紫を活ける

2016年05月20日 | フラワーアレンジメント
今月のシーズンフラワーのテーマは「紫を活ける」

5月は紫の花が多いから・・・と先生はおっしゃる。

生花とプリザーブドを選べるのだけれど、私は今回はプリザーブドで。

というのは生花の紫は紫がニガテな私にはちょっときつい。

このプリザーブドの色は紫と言うより、なんとなくワインレッド。

 




さて、今回は私の苦手な工作系。
いわゆる「手が遅い」私はこの手のアレンジがニガテ。
とにかく時間がかかる。

まずはガラスの円柱形の花器に茶色の包装紙を巻きつける。

そこに、この木の枝を、器の長さに合わせて切って



この木の枝を器の高さに合わせて切って、貼り付け、木の枝の花器を作る。




永遠に終わらないかと思うくらいだったけれど、だんだん器が見えなくなってくる。




ぱらぱら取れないように紐でしっかり巻きつける。
その上にオアシスをセット




器を作る前にワイヤーをかけたプリザーブド達を挿していく。




そして出来上がり。



午後2時過ぎから初めて、終わってみると7時を回っている。
その大半が木の枝を貼りつける作業だった。

急いで家に帰ると、夫と息子たちがすでに帰っている。

そう、この日は私の誕生日なので、みんな、早めに帰ってきてくれたらしい。
当の本人がまさかの一番遅い

じゃあ、ファミレスでも?
と思ったけど、彼らは舞浜のスパ「ユーラシア」に行く気満々

で、このあと、スパに行き、お食事をして、ゆっくりとお風呂に入り、誕生日はおしまい。


Amazonから翌日届いた息子たちからのプレゼントは




このところの恒例、LEGO海外建築シリーズ、ル・コルビジェのサヴォア邸。

がんばってつくるぞ













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リーディングとライブハウスと・・・

2016年05月05日 | イベント
2013年に受講した戯曲セミナーの受講生の皆さんは、
その後も精力的に活動を続けてらっしゃる。

3~4か月ごとに「リーディング」の会を開催して、それぞれの作品を発表し、ブラッシュアップする。

最初はその年の受講生だけだったのが、今では違う年度の人や、それぞれのお友達、ご自身の劇団の役者さんなど
メンバーが増え、だんだん本格的になってきている。

今までは、その時の幹事の方が手配して、地域の公民館的な施設を使うことがほとんどだったけれど、
今回は初の試みとして、小さな劇場を使うことになった。

江戸川橋にある絵空箱


公民館では、読み手も観客も畳の部屋に座ったままだったけれど、今回は照明もあり、動きも付けられる。

作品を発表するみなさんは、ご自身の劇団のやり方や、実験的なやり方など、持ち時間45分のなかで、
いろいろなことを試している。

普段、出来上がったものを見る機会しかない私などは、「こんな風に作っていくのね」と興味津々だ。

作り上げていく過程は、劇団や作者や演出する人によってさまざま。
それもまた面白い。

45分はあっという間に過ぎ、次々と作品が発表され、未完成とはいえ、不思議な公演を観ているようだ。

前日から上京している高校の同級生が、ここに合流。

3作品ほど一緒に観て、彼の学生時代のバンド仲間のライブがあるという吉祥寺のライブハウスに移動。



ハードロックのライブなんて初めてだ。
でも、これを逃したらおそらく一生行く機会はないだろう、という好奇心に勝てない。



完全な場違い、って気もしたが、彼の友人たちのウェルカムな雰囲気に甘えて、ライブ後の飲み会にもちょっとだけ参加。
ちょっとだけって言うのは吉祥寺から家までがちょっと遠いから・・・。

ロックの話はさっぱり分からないけれど、私と同じ年のオジサンたちが、
それぞれに仕事を持ちながらも、熱く語っている姿はなかなかステキ

つい先ほど、演劇に情熱を注いでいる若い人たちの真剣な取り組みを見て、
その後に同年代の夢を追い続ける人たちを見て、となんとも非日常的な体験をさせていただく。

GWのお出かけはこれだけだけれど、それはそれは中身の濃い1日だった。

さて、同級生の彼は、翌日午後池袋で舞台を観てから、飛行機で北海道へ帰る。
舞台が終わってから、飛行機の出発時間まで2時間しかない、というタイトなスケジュール。

はたして無事飛行機に乗れただろうか・・・







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今年も鯉のぼり

2016年05月01日 | 季節
息子たちもすっかり大人になったので、もういいんじゃないか、と思うけれど、
夫は今年も鯉のぼりと5月人形を嬉々として飾っている

日頃、準備はしても片付けはしない夫だけれど、五月人形とクリスマスツリーに限っては、
準備から後片付けまでトータルに行うのが不思議。

息子たちが小さいころは、夫の実家に夫や義弟の人形も含め、五段飾りを飾っていたが、
今の家になってからは息子たちの分だけを飾ることにした。



それとは別に、私は小さい人形を玄関やトイレに、ちょこちょこと飾る。


玄関はこの3つ。

  






トイレのニッチはこれ




以前はこのほかにガラスの鯉のぼりや、陶器の金太郎もあったけれど、長い間に割れてしまったので今はこれだけ。


お隣のお嬢さんに男の子が生まれて、今年が初節句だという。

そんなこともあったな~、と懐かしい気持ちになると同時に、ホントにあっという間だったなあと思う。

子育て真っ最中だったころは毎日慌ただしくて、けれど1日がとても長かった。
特に小学校の6年間は長く長く感じたものだ。

中学に入ってからは3年間があっという間。
入学したかと思ったらもう受験?を繰り返し、気が付くと成人式も終わっている。

こんなにあっという間に過ぎるなら、もっとちゃんと向き合っておけばよかったなんて、思ったりもするが、
世の中の親たちはみんなそんな風に思いながら、歳をとっていくんだろうなあ。

なんとなく、お飾りの辞め時を思いあぐねながら、来年もきっと夫は鯉のぼりを引っ張り出すのだろう




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