人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
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金聖響・玉木正之『ロマン派の交響曲』(講談社現代新書)

2009-05-24 06:05:06 | 読書
久しぶりに新刊を取り上げたい。本書は今年(平成21年)5月20日発行である。シ
ューベルト、ベルリオーズ、メンデルスゾーン、シューマン、ブラームス、チャイ
コフスキーの話が載っている。金、玉木の対談と金の話(聞き書きだろう。)で構
成されている。玉木の話はともかく金聖響の話は40歳前の旬の「プロ」の指揮者だ
けにおもしろい。ちょっとした音楽史・発展史の勉強にもなる。


我々は、往々にして「有名な」曲しか聴かない傾向があるが、金聖響は、とにかく
シューベルトの交響曲8曲とかシューマンの交響曲4曲を毎日1ヶ月それだけを聴き
なさいという。
これはいいアドバイスではないだろうか。私もクラシックからポップスにいたるま
で何百曲という「名曲」をウォークマンに入れ、通勤途上聴いているが、最初はさ
ほど感じなかった曲でも繰り返し何十回も聴いているとその曲のよさが分かってく
る。気に入った曲は50回も聴くと自分だったらこうしたいというものが出てくる。
そうだ、私もシューベルトの交響曲2番から5番あたりを繰り返し聴いてみよう!

金聖響は、それぞれ曲が持っている、従来の「固定観念」(それを偏見と言い換え
てももいいだろう。)をいっさい払拭(ふっしょく)しようとしているようだ。


なお、本書の最後に掲載されている「ロマン派の交響曲年表」はブンダバーだ。こ
ういうものを作りたかったし、ほしかった。





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