11月6日(日)午後、サントリーホール(ブルーローズ)の「大沼 徹
バリトンリサイタル」へ。3連続音楽会の最後。
大沼さんを知ったのは、昨平成27年5月のかながわゴールデンコン
サートである。一聴、お上手なのに感動した記憶がある(→こちら)。
それ以来、何回か聴いたが、期待はずれということがない。まだま
だ上り坂。大沼さんの活躍から当分目が離せない。
ご本人の努力は無論だが、10年に一人の逸材ではないかしらん。
その大沼さんが「五島記念文化賞 オペラ新人賞研修記念成果発
表」として、リサイタルを開いた。
昨年来、大沼さんはどなたにお習いになったのか?稽古をつけても
らったのか?疑問に思っていたが、プログラムに詳しいキャリアや研
修レポートが書かれており、理解することができた。
大沼さんは、「推定」30代後半、身長は177cmはあるかしらん。
<プログラム>
第1部
F.シューベルト
1.「春に」
2.「魔王」
R.シューマン
3.「魔法の角笛を持つ少年」
4.「月夜」
R.シュトラウス
5.「なにも」
6.「君は私の心の冠」
7.「ああ、なんて僕は不幸な男なんだろう」
H.ヴォルフ
8.「ねずみを捕る男」
--休憩--
第2部
G.ヴェルディ 歌劇『ファルスタッフ』より
「夢か?まことか?」フォード:大沼 徹
G.ヴェルディ 歌劇『リゴレット』より
「慕わしい人の名は」ジルダ:安井陽子
「悪魔め、鬼め」リゴレット:大沼 徹
「お父様!おお、ジルダ!」ジルダ:安井陽子/リゴレット:大沼 徹
E.W.コルンゴルト 歌劇『死の都』より
「わが憧れ、わが幻(ピエロの歌)」フリッツ:大沼 徹
pf.河原忠之
以下、つたないながら、いささかの感想を
(--ネットなどは見ないようにして・・・・・・[笑])。
F.シューベルト
1.「春に」
ステージでは蓋が大きく開いたスタインウェイ。やや空席あり(もった
いない)。
14時ジャストに会場が暗くなり、ほどなくして、拍手に迎えられて大沼
さんと河原さんが登場。大沼さんはしばらく(30秒ほど)ピアノ側を向
いて、精神集中。柔らかな伴奏で「春に」が始まった。
大沼さんは、この曲はやや明るめの音色。きれいな発声、ドイツ語は
フィッシャー=ディースカウを彷彿とさせる。ドイツ人がラジオで聴いた
ら、歌っているのはドイツ人だと思うだろう。
2.「魔王」
こちらも伸びる響き、発声がすばらしい。落語のようなすばやい表情
の転換、「役」の変化にひきつけられる。はやくも後ろからブラボーが
かかった。やはりプライというよりはフィッシャー=ディースカウだろう
か(私などはF=Dといっても、詩の朗読止まり?)。
一旦退場。
R.シューマン
3.「魔法の角笛を持つ少年」
4.「月夜」
きれいな前奏。ゆっくりとしたレガート唱法がすばらしい。私など4小
節も歌えないだろう。作曲家ごとに入退場する。
R.シュトラウス
シューベルト、シューマンとやってきて、いよいよR.シュトラウスだ。
5.「なにも」
高音から低音の早口言葉。歌詩がよく聴き取れる。
6.「君は私の心の冠」
明るめのレガート。高音の響きがすばらしい。
7.「ああ、なんて僕は不幸な男なんだろう」
少しずつ動き出す。ここでは、ズボンのポケットに半分両手を突っ込
んで。タイトルのようなおもしろい歌。最後に、カクンと下を向いた
(会場クスクス)。
H.ヴォルフ
8.「ねずみを捕る男」
男らしい歌だ。ピアノも激しい伴奏である。劇的で圧巻の歌唱だった。
普通は曲を選ぶだろうに、大沼さんはリート、オペラ、何でも歌えるの
かしらん(ご本人的にはどちらがより感情移入できるのかしらん)。
--休憩--
第2部
G.ヴェルディ 歌劇『ファルスタッフ』より
「夢か?まことか?」フォード:大沼 徹
「やけ気味」の感じがよく現れた演唱だ。一気にオペラの世界に引き
込まれる。
G.ヴェルディ 歌劇『リゴレット』より
「慕わしい人の名は」ジルダ:安井陽子
やや小柄な安井さんがニコニコと登場。声量が強く、高音が上手い。
音大の先生になっても当然おかしくない?
「悪魔め、鬼め」リゴレット:大沼 徹
激しい前奏。大沼さんは中腰で迫真のアリアだ。大沼さんしか目に
入らない時間である。
「お父様!おお、ジルダ!」ジルダ:安井陽子/リゴレット:大沼 徹
安井さんが上手から登場。父子の二重唱に涙が出そう。大沼さんの
目線がすごい。ブラボー、ブラボーと声が掛かる。
E.W.コルンゴルト 歌劇『死の都』より
「わが憧れ、わが幻(ピエロの歌)」フリッツ:大沼 徹
最近かかりだしている、天才コルンゴルトのドイツ語のオペラ。ゆっ
くりとロマンチックに歌われる。
「今日は本当に有難うございます。最後は『An die Musik』でお開
きにしたいと思います」
ここでも美しいドイツ語。明るい表情だ。後奏は河原さんらしい繊細
な思い入れのあるものだった。
大沼さんが頭を下げて、終わった、と思ったら、
『セビリアの理髪師』から「私は町の何でも屋」を、動きも入って、早
口言葉よろしく歌ってくれた。途中は、河原さんも一緒に「フィガロ、
フィガロ」。
ラストは、大きな拍手の中、大沼さんを中央に、3人が手を繋いで、
お客さんの声援に応えた。
(15:38終演)
プログラム
12:20 ユリノキ
12:22 きれいですネ~
12:34
12:36 駅付近にも ユリノキ
12:36 ユリノキの葉
12:37 山内図書館
12:37 『北一輝論』を返却 「遅れてゴメンナサイ~」
12:44 この日も銀座線は大規模工事!
12:50 あざみ野より
13:17 表参道
13:18 銀座線運休のお知らせ
13:24 千代田線へ
13:29 赤坂着
13:32 この出口がベスト
13:34 イベント?? ファンと撮影会
13:38 勝海舟、坂本龍馬の子弟像
13:38
13:39 勝安房邸跡
いままで何度も通りかかっていたが、うかつにも、ここが勝海舟が住
んでいた赤坂氷川だとは知らなかった。『氷川清話』は学生時代の
愛読書だ。
勝海舟と福澤先生はウマが合わなかったようだが・・・・・・(笑)。
13:39
13:40
13:42 今は港区立赤坂子ども中高生プラザが建っている。
13:47 アークヒルズ
13:48 カラヤン広場
13:49 ブルーローズ入口
~休憩中~
14:33
休憩時間に、大ホールに大変多くの人が入場してきたので、何かと
思いきや、「高嶋さち子12人のヴァイオリニスト」10周年記念公演
だった。
14:33 Main Hall 本日の公演は高嶋さち子
14:34 モルツ 休憩時間では飲み切れない。
14:42 「題名のない音楽会」より
15:43 終演後
15:46 赤坂駅への道
15:48 港区立赤坂子ども中高生プラザ
15:49 港区立氷川道場
15:53 赤坂駅
15:55 赤坂より
16:03 青山一丁目で半蔵門線へ
16:33 あざみ野へ戻る。
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