東京大学史料編纂所の歴史は古く、寛政5(1793)年、『群書類従』
で有名な塙保己一(はなわほきいち)が開設した和学講談所に始まる
という。
そこでは歴史の「史料」の収集、編纂などを行っている。「史料とは
?」(→こちら)はなかなか難しい問題だ。
東大史料編纂所には50人以上の先生がいる。最近は、その中のお一人
本郷和人教授がマスコミにしばしば登場している。
本郷さんの「先輩」、山本博文教授の近著が『東大流「元号」でつか
む日本史』だ。
今年5月1日に新元号「令和」となり、好むと好まざるとにかかわらず、
一種の「元号ブーム」となっている。
本書もブームに乗って、ということなのかもしれない。
あらためて「令和」の出典は『万葉集』・・・・・・
初春令月 氣淑風和
初春のめでたい月、空気は澄み、風は和らぎ(現代語訳)
本郷さんはいささかケチを付けていたが・・・・・・(笑)。
本書から
長かった元号ベスト3
1.昭和 62年13日
2.明治 44年6カ月5日
ここまでは易しい。
3.応永 33年10カ月9日・・・・・・室町時代初期
一番短かったのは、
○暦仁(りゃくにん) 2カ月14日
誰も知らない?
<目次>
1.元号とはそもそも何か *
2.古代
3.中世
4.近世
5.近・現代
6.「令和」の時代
*これに関連するが、何十年か前に読んだ滝川政次郎『元号考証』
(永田書房、S49)は大変おもしろかった。
山本博文『東大流「元号」でつかむ日本史』(河出新書)
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