2月末か3月初めだったろうか、『音楽の友』で本演奏会の広告を
見つけ、早速電話で<友>音楽工房に申し込む。
「もしもし『畑中良輔・没後10年の今』を申し込みたいのですが」
「有難うございます。コロナの影響もあって、当日券でも大丈夫
ですけれど・・・・・・」
ということだったが、ともかくも送っていただき、早速チケット
代を振り込んだ。
元々、日本歌曲のシリーズは、平成5(1993)年、畑中先生と塚
田さんの企画構成により始まった。
以来、来年で早くも30年になる。
初期に下田先輩に誘われ、時々聴きに行った(ご参考→こちら)。
「30年」といえば、three decadesだ。
「十年ひと昔」どころか一世代前ということになる。
「特別ガラ」で三宅春恵さん(1918-2005、87歳)や栗本尊子
さん(1920-2019、98歳)の、筆舌に尽くしがたい、すばらし
い歌唱を知ったのもこの日本歌曲シリーズだ。
塚田さんによれば、このシリーズでは、出演者の皆さんは本番よ
りも畑中先生に聴かせるリハーサルの方が緊張されたという。
あれは何年前になるかしらん。--畑中先生が
「塚田さんが還暦を迎えられました」
と言われ、塚田さんがピアノ伴奏席で無言で頭を下げておられた
シーンを、「ついこの間」のことのように思い出す。
<プログラム>
●小品・教科書の歌・童謡などから愛される曲たち!
・小さな家 秋谷豊・詩--布施雅也
・湖の春 野上彰・詩--松井康司
・口笛吹けば 中山知子・詩--渡邊真弓
・カンガルーがぴょん 若谷和子・詩
・とんちんかん サトウハチロー・詩--以上2曲、田中誠
・烏の手紙 西條八十・詩--綱川立彦
・芒の唄 西條八十・詩--三浦克次
以上7曲、塚田佳男(pf.)
■畑中良輔・作詩による歌曲集
《四季の歌》中田喜直・曲--田中誠、小原孝(pf.)
1.春の歌 2.夏の歌 3.秋の歌 4.冬の歌
《四つの風刺的な歌》より 大中恩・曲--三浦克次
2.散歩 4.サッちゃんの家
■畑中良輔・作曲による歌曲集
歌曲連集《和泉式部抄》和泉式部・歌--渡邊真弓、塚田佳男(pf.)
低声のための《三つの抒情歌》--綱川立彦、小原孝(pf.)
採花 松田祐宏・詩
海浜独唱 室生犀星・詩
花林(まるめろ) 杉浦伊作・詩
《八木重吉による五つの歌》八木重吉・詩
--布施雅也、塚田佳男(pf.)
《『天の夕顔』による四つの歌》中河與一・作歌
--松井康司、塚田佳男(pf.)
以下、つたないながら「寸評」を少々・・・・・・
塚田さんが、丁寧に各歌曲の説明をしてくださる。
塚田さんによれば、まず6人の歌い手がお一人ずつ「顔見世」だ。
●小品・教科書の歌・童謡などから愛される曲たち!
・小さな家 秋谷豊・詩--布施雅也(Ten.)
・湖の春 野上彰・詩--松井康司(Bari.)
・口笛吹けば 中山知子・詩--渡邊真弓(Sop.)
・カンガルーがぴょん 若谷和子・詩
・とんちんかん サトウハチロー・詩--以上2曲、田中誠(Ten.)
・烏の手紙 西條八十・詩--綱川立彦(Bari.)
・芒の唄 西條八十・詩--三浦克次(Bass)
以上7曲、塚田佳男(pf.)
■畑中良輔・作詩による歌曲集
冒頭、塚田さんにより畑中先生の詩『牧歌』(「春の墓」など)
が朗読された。
《四季の歌》中田喜直・曲--田中誠、小原孝(pf.)
1.春の歌 2.夏の歌 3.秋の歌 4.冬の歌
「男声」で聴くのは初めてかしらん。やや暗い「夏の歌」に、田
中さんの「実直さ」が伝わってきた。
《四つの風刺的な歌》より 大中恩・曲--三浦克次
2.散歩 4.サッちゃんの家
平野忠彦さんの初演(H14/2002年だったか)を思い出す。
三浦さんはオペラ歌手だけあって、「自然に」身体が動く。会場
から「フフフ」という笑い声が起きる。
■畑中良輔・作曲による歌曲集
歌曲連集《和泉式部抄》和泉式部・歌--渡邊真弓、塚田佳男(pf.)
渡邊さんを聴くのはたしか初めてだ。やや上を向いての歌唱、声
量と響きがすばらしい。終曲の最後に惹きつけられる。
低声のための《三つの抒情歌》--綱川立彦、小原孝(pf.)
採花 松田祐宏・詩
海浜独唱 室生犀星・詩
花林(まるめろ) 杉浦伊作・詩
畑中先生を少々太くしたようなというかドラマチックなお声。
「海浜独唱」の中間部は激唱だった。会場が静まり返る。
《八木重吉による五つの歌》八木重吉・詩
--布施雅也、塚田佳男(pf.)
布施さんが奏楽堂日本歌曲コンクールで第1位になられたのは平
成16(2004)年だ。
私がお声を聴いたのは、たしか、その翌年、今手元に資料がない
が、「青の会」か何かで、石桁眞禮生作曲の「鎮魂詞」を絶唱さ
れた時だ。
久しぶりに、熟成されつつあるお声(深い「o」)を聴き、その
キッパリした歌い方に惹きつけられた。
日本歌曲は、布施さんの十八番(おはこ)である。折り目正しい
深いおじぎ。
《『天の夕顔』による四つの歌》中河與一・作歌
--松井康司、塚田佳男(pf.)
いい曲にいい声(ややハイバリ?)でいうことはない。
難しい「いづくにか」は没入の歌唱であった。
最後は出演者皆さんが登場に大拍手。
塚田さんより
「次回以降もよろしくお願い申し上げます」
皆さんの立派な歌唱を聴いたら、私も歌いたくなった。
しかし、実際に歌うととんでもないことになるだろう。
プログラム(表紙)
過去のプログラム(家中を探せば、もう少し見つかる?)
16:26
16:42
16:47 あざみ野
17:34
17:36
17:39 九段下で乗り換え(乗り換え1回)
17:44 神楽坂着
17:45 音楽の友ホールは久しぶりなので、多少まごまご。
17:47
17:47
17:48
17:49
17:49 音楽之友社、音楽の友ホール
17:50
17:50
17:53 ほとんど先頭(2番目)に並ぶ。
17:55
17:59 正面は珈琲館
18:06 塚田先生がリハを終えて
18:17
18:21 午後6時20分開場
18:23
18:24
18:24 ベーゼンドルファー
18時半頃より席取りが激しくなる。
19:56 休憩中 三浦さんのCDを自ら販売中
19:57 女性の比率が高い。
20:55
20:56 お開き後
20:56
20:57
20:58 神楽坂より
21:03 九段下乗り換え
21:11 半蔵門線九段下
21:49 長い一日、あざみ野に戻る。
21:50
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