人生ブンダバー

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朝日慰安婦報道 第三者委報告書

2014-12-24 05:00:00 | Weblog

12月22日(月)、朝日新聞の慰安婦報道に関する第三者委の検証報告
書が公表になった。

産経新聞でも23日付朝刊で大きく取り上げているが、新聞の主観的(?)
な見出しはさておき、報告書自体を読んだほうがいいだろう。

「報告書の要約」(--全文は本文110ページにわたるもので全文既読
ではないが。)によれば・・・・・・
○吉田清治氏の証言記事
 裏付けとなる客観的資料の確認がなかった。裏付け調査を怠ったことは
 問題だ。
○平成9年3月の慰安婦問題特集
 この特集で訂正するか取り消すべきであり、謝罪もされるべきであった。
 この特集における「強制性」の在り方は、議論のすりかえである。
○植村隆氏の記事
 植村氏の記事は強制的に連行されたという印象を与えるもので、読者
 の誤解を招くものだ。
○池上さんコラム掲載見送り
 木村前社長が実質的に判断と認定した。

等々、検証している。

検証メンバーからいって、検証は形式的なもの(お手盛り)だろうという憶
測も流れていたが、まずまず(75点?)といえるものではないかしらん。


それにしても、朝日新聞が吉田証言を最初に(?)取り上げたのが昭和55
(1980)年で、それから10年以上にわたって10回以上記事にし、平成4
(1992)年には証言が虚偽らしいとなってから、今年まで訂正、取り消し
しなかった責任は大きい。

第三者委報告書の中で、北岡伸一委員は、
「1971年9月に中国の林彪副主席が失脚したとき、世界のメディアの中で
朝日新聞だけが林彪健在と言い続けた。そして半年後に、林彪の失脚は
分かっていたが、日中関係の改善に有害なので報道しなかったと述べた。
同様のおごりと独善が、今回の従軍慰安婦報道についても感じられる」
と述べている。
学生時代、林彪失脚問題を追っかけていた私もまったく同感である。

北岡氏はまた、「権力批判は正しいものという思い込みがある」としている。
この点もまったく同感である。私の学生時代、タレントのO氏(早大卒)は
「戦前のことを考えると、マスコミは反体制でなければならないのよ」と発言
していた。それもオモイコミの一種だろう。「正しい批判・検証」は必要だが、
旧社会党のような批判のための批判、反対のための反対は思考停止につ
ながるのではないかしらん。


ところで、「国際的な影響」問題では、林香里委員が「あまり影響ない」という
意見を述べているが、はたしてそうかしらん。


第三者委からの朝日新聞記者への「提言」には「事実を軽視することのな
いよう努める必要がある」と当然のことが記されているが、売らんかなの
「センセーショナリズム」ある限り難しい問題だろう(かもしれない)。

朝日新聞の体質、もっといえば新聞の体質というものを考えさせられる。
それを一定理解した上で、冷静に新聞を読むことが必要かもしれない。
ほとんどの人は既にそれを知っているのかも。


「事実を軽視することのない」姿勢とは、常にこの「事実」は本当なのだろう
か?と批判的に検証する態度がなければならない--だろう。


私も歳を取るにしたがって、自分に思い込みがあるのではないか、と心配
になってくる(笑)。断定はそうできるものではない、のではないだろうか。









12/24 追記 
上記では75点と採点したが、足りない25点については「朝日新聞『慰安
婦報道』に対する独立検証委員会」(中西輝政委員長)が検証していただ
けるかな。

米国では、「事実報道」よりも「扇情的である事」を売り物にする新聞を
イエロー・ジャーナリズムと呼ぶようだが、朝日新聞の態度はそれと同様
なものだと批判されてもおかしくはないのかもしれない。

要約版に掲載されている6氏の個別意見では、北岡伸一氏、ついで岡本
行夫氏の意見に共感を覚えた。

事実に方向性を付けて見出しを付けなければいけない--それを「角度を
つける」というようだが、ある種の意図を持って、事実のつまみ食いをし
てしまうことになるだろう。


一方、林香里氏の意見はピンと来ない。--現代の意識で歴史を裁いて
いる感がなきにしもあらずと。

いずれにしても、資本主義ではいい物(商品)を作れば売れる。朝日新聞
もいい物であれば自然と売れるようになるだろう。
--朝日新聞は政治問題以外では質がいいように思うだが・・・・・・。


24日付朝日新聞「声」欄には、
○肝に銘じよ 報道機関の役割
○真実伝える魂を見失ってないか
○「新聞ななめ読み」続いてほしい
という投書が載っているが、朝日新聞の一部を代弁しているようで、あまり
意味はないのかもしれない。いまや朝日に限らないが、投書欄の意義とは何
だろうか。

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