9月19日の本ブログで『東條英機宣誓供述書』を取り上げた際、「理解するにはあ
る程度の予備知識がないと難しいかもしれない。(--例えば対米交渉における甲
案と乙案など。)」と書いた。
ところが、その翌日(20日)に図書館に寄ったら、渡部昇一の口述筆記をベースと
した当該「宣誓供述書」の解説書--副題は「東京裁判宣誓供述書を読みとく」を
見つけた。
本書には「東條英機宣誓供述書」の段落ごとに、渡部先生が解説を加えておられ
る。その解説はいわば「渡部史観」ともいえるものであるので、それはそれとして
読む必要があるかもしれない。
渡部先生は、本書の何箇所かで東條英機は陸軍大学を首席で卒業したと語っておら
れるが、これは誤りであろう。東條英機が卒業した陸大27期(大正4年卒)には、
東條のほか本間雅晴(フィリピン攻略;注1)、大島浩(駐独大使)等がいるが、
その首席は「ラバウルの将軍」今村均(注2)である。(ウィキペディア参照)
(注1)角田房子『いっさい夢にござ候―本間雅晴中将伝』〈中公文庫〉参照
(注2)角田房子『責任 ラバウルの将軍今村均』(新潮文庫)参照
なお、陸大1期は東條英機の父英教が首席である。ちなみに瀬島龍三は51期(昭和
13年卒)の首席である。
本書には、何よりも東條由布子編『大東亜戦争の真実』にはなかった、下記のとお
り貴重な資料が掲載されており、大変参考になる。
p21 本書関連年表--当時の内閣、登場の地位・役職、主な出来事の対照表
p31 東條英機の経歴
p546 日米交渉・日本側最終提案 甲案
p549 日米交渉・日本側最終提案 乙案
る程度の予備知識がないと難しいかもしれない。(--例えば対米交渉における甲
案と乙案など。)」と書いた。
ところが、その翌日(20日)に図書館に寄ったら、渡部昇一の口述筆記をベースと
した当該「宣誓供述書」の解説書--副題は「東京裁判宣誓供述書を読みとく」を
見つけた。
本書には「東條英機宣誓供述書」の段落ごとに、渡部先生が解説を加えておられ
る。その解説はいわば「渡部史観」ともいえるものであるので、それはそれとして
読む必要があるかもしれない。
渡部先生は、本書の何箇所かで東條英機は陸軍大学を首席で卒業したと語っておら
れるが、これは誤りであろう。東條英機が卒業した陸大27期(大正4年卒)には、
東條のほか本間雅晴(フィリピン攻略;注1)、大島浩(駐独大使)等がいるが、
その首席は「ラバウルの将軍」今村均(注2)である。(ウィキペディア参照)
(注1)角田房子『いっさい夢にござ候―本間雅晴中将伝』〈中公文庫〉参照
(注2)角田房子『責任 ラバウルの将軍今村均』(新潮文庫)参照
なお、陸大1期は東條英機の父英教が首席である。ちなみに瀬島龍三は51期(昭和
13年卒)の首席である。
本書には、何よりも東條由布子編『大東亜戦争の真実』にはなかった、下記のとお
り貴重な資料が掲載されており、大変参考になる。
p21 本書関連年表--当時の内閣、登場の地位・役職、主な出来事の対照表
p31 東條英機の経歴
p546 日米交渉・日本側最終提案 甲案
p549 日米交渉・日本側最終提案 乙案
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