東京大学名誉教授伊藤隆先生の「北岡君、日本を侵略国家にする気か
ね」に目がとまり、初めて『歴史通』(ワック出版)を購入した。
『歴史通』は「れきし-どおり」と読むのかと思ったら、「れきし-つう」の
ようだ。
そもそもの事の起こりは、3月10日付で、かの朝日新聞が、「北岡氏、
シンポで発言」として「安倍さんに『侵略した』と言ってほしい」と報じた
ことである。
ややこしいことに朝日新聞自身は3月15日付で「北岡伸一・国際大学
長が先の大戦について示した認識が『侵略戦争であった』とある部分
は、『歴史学的には侵略だ』の誤りでした。・・・・・・『私はもちろん侵略だ
と思っている。歴史学的には』と答えていましたが、『侵略戦争』という
表現は用いていませんでした。確認が不十分でした。訂正しておわび
します」と「訂正」している。
伊藤隆先生の主張をまとめると
○「侵略」という言葉は政治的な用語である。
○二つの国の歴史が交わることはありえない。日本には日本の見方が
あり、中国には中国の見方がある。(そのとおりでしょう)。
○前の戦争についてはサンフランシスコ講和条約で決着がついている。
韓国とは日韓基本条約を結んで多額の資金援助と融資を行い、韓国
の近代化が始まった。中国とは国交正常化を果たし、天安門事件で
世界から制裁を受けている時には天皇が訪中して国際的な立場を回
復させた。さらに多額のODAと技術的援助をしてやった。それがすべ
てである。
たしかに、「侵略」という言葉は学問的には難しく、政治的な言葉かもし
れない。
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