いささか旧聞となるが、2月25日(土)、新日本フィル定期トパーズ。
この後、3月、4月と続く。家を出る前にHPで確認したら、開始前にロ
ビー・コンサートがあるとのことであわてて出かける。
この日は、作曲家、指揮者、ピアニストがすべてポーランド人という、
文字どおりオール・ポーランド・プログラム。
指揮者のヴィットさんは1971年カラヤン・コンクール第1位。73歳。
<プログラム>
1.モニューシュコ 歌劇『パリア』序曲
2.ショパン ピアノ協奏曲第1番 ホ短調*
--休憩--
3.シマノフスキ 交響曲第2番 変ロ長調
指揮;アントニ・ヴィット
ピアノ;クシシュトフ・ヤブウォンスキ*
コンサートマスター;西江辰郎
以下、つたない感想を少々・・・・・・ ( )内は概算
演奏時間
1.モニューシュコ 歌劇『パリア』序曲(9分)
お隣のご婦人(赤の他人)は演奏が始まる直前に爪にマニキュアを
塗っている。--演奏前はナーバスになっているので、気になる。
ヴィットさんは175cmくらいかしらん、会場の拍手に迎えられて、両
手を肩まで上げながら、「さあ、やりましょう」と登場。おじぎもせず、
指揮台に飛び乗るや、すぐtuttiに入った。
第1ステージから暗譜でエンジン全開。明確な棒に音楽の躍動感が
すばらしい。
中間部は静かな音楽。ヴァイオリンの薄い音が見事に心に染み入
る。
後半はまた盛り上がり、見事なお披露目だった。終わると、ヴァイオ
リンとチェロのソロを立たせて、自らはスタスタと退場。
2.ショパン ピアノ協奏曲第1番 ホ短調*(40分)
ヤブウォンスキさんは長身の大男。ヴィットさんはヤブウォンスキの
後から拍手をしながら登場。
(1)出だしのオーケストラが見事に鳴っていた。ピアノはクリーンな
音だ。ショパンの美しい旋律がホールに響く。
(2)ここでも、ピアノのきれいな音色がたまらない。坪井さんのファゴ
ットが効いていた。
(3)2楽章からすぐに3楽章に。ヴィットさんは、終始、背筋を伸ばし
た指揮ぶり。ヤブウォンスキも身体をゆすらない。棒とピアノのタイ
ミングが絶妙だった。
演奏が終わると、ヤブウォンスキは両手を前に深々としたおじぎ。
ヴィットさんは、ファゴットを立たせて引っ込んだ。
アンコールは、「ワルツ第2番」。拍手が続き、もう1曲のサービス、
「ノクターン第20番遺作」。どちらかといえば、やや男性的な演奏に、
ここでも濁らない音色がすばらしく、右手と左手のバランスも絶妙で、
まことに惹きつけられた。
--休憩--
赤ワインを飲みながら、プログラムを予習。
3.シマノフスキ 交響曲第2番 変ロ長調(36分)
(1)タメがあり、呼吸の深い音楽作り。5本のホルンがワーグナー風
だ。熱い指揮で、指揮台を大きく動く。1楽章からティンパニも活躍。
(2)変奏曲形式。低弦からの開始。静かなエスプレッシーヴォ。リタ
ルダンドが上手い。第6変奏は、ヴィットさんが両手を広げ、ブラブラ
させると、ホルン、チューバなど金管も加わり、全体的に盛り上がっ
た。
演奏後、ヴィットさんは、コンマス、クラリネット、トランペット、フルー
ト、オーボエ、ホルン・・・・・・と立たせ、自分はいいよと、さっと退場。
再登場後、ビオラやチェロなど弦楽パートを順に立たせ、指揮台へ。
大きな拍手に包まれると、頭を抱え、「オ~、第1ヴァイオリンを忘れ
ていた」とそれを立たせた。
最後は、客席とともに、オケもヴィットさんに大拍手。
ヴィットさんは、パフォーマンスもさることながら、なかなかの指揮者だ。
再演を望みたい。
左上がA.ヴィット
12:06
12:12 駅までバスで急ぐ。
12:20 あざみ野
13:14
13:19 錦糸町駅前
13:21 東京スカイツリー
13:28 ロビー・コンサート
ヴァイオリン;西江さん ハープ;池城さん
13:33
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます