いつ頃からかユダヤ思想に興味を持っている。サムエル・ウルマンは、1840年(日
本では天保11年)生まれドイツ系ユダヤ人である。1851年両親と米国へ移住。
本書はS.ウルマンの80歳を祝って、家族が出版したものである。
タルムード(*)によれば、80歳とはゲブラ(年齢の新しい特別な力)だそうだ。
(*)〔教訓の意〕四〜六世紀に編まれたユダヤ教の口伝律法(ミシュナ)と
その注解(ゲマラ)の集大成。
本書(角川文庫版)は平成8年6月25日刊。--平成元年9月TBSブリタニカの単行本
を文庫化したものである。
元々は関西の経営者から広まったものらしい。私が初めて知ったのは10年以上前、
元関西経済連合会宇野収さんの名と一緒だったと記憶する。
「青春」(本書より抜粋) 作山宗久訳(以下同じ)
青春とは人生のある期間ではなく、
心の持ち方を言う。
60歳であろうと16歳であろうと人の胸には、
驚異に魅かれる心、おさな児のような未知への探究心、
人生への興味の歓喜がある。
頭(こうべ)を高く上げ希望の波をとらえる限り、
80歳であろうと人は青春にして已(や)む。
「人生航路の贈物」
私はいばらのない道を求めない
悲しみが消えよとも求めない
日のあたる毎日も求めない
夏の海も求めない
(中略)
人生のどんなところでも
気をつけて耕せば
豊かな収穫をもたらすものが
手の届く範囲にたくさんある
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