人生ブンダバー

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12/4 慶応義塾ワグネル・ソサィエティー女声合唱団第72回定期演奏会(長文)

2022-12-08 05:00:00 | 音楽

12月4日(日)、慶應義塾ワグネル・ソサィエティー女声合唱団
第72回定期演奏会を聴く(於第一生命ホール)。
私は第一生命ホールは3年半ぶりかしらん。

出演者の家族や友人、知人に交じって、ワグネルOBの顔も散見
される。

「定期演奏会」は、最重要行事、一年の総決算だ。
無事の開催を喜びたい。


団員構成は次のとおり(1年生がたくさん入団)。

    4 3 2 1
Sop.  9  3  0  1  5
Mez.  9  2  0  2  5
Alt.  5  1  1  2  1
Total 23  6  1  5 11


<プログラム>
1.Javier Busto 宗教曲集
 指揮:樋本英一
2.「みやこわすれ」
 作詞:野呂昶 作曲:千原英喜 
 指揮:内藤颯乃佳(学生) ピアノ:杉山潤子
--休憩--
3.「月夜三唱」/「麦藁帽子」
 作詩:中原中也、立原道造 作曲:三善晃 
 指揮:樋本英一 ピアノ:小林功
--休憩--
4.「四つの沖縄の歌」
 (1)~(4)作曲:中村透
 (5)作詞・作曲:喜納昌吉 編曲:中村透
 (6)作詞:吉川安一 作曲:普久原恒勇 編曲:中村透
 (7)編曲:中村透
 指揮:樋本英一 ピアノ:小林功
ヴォイストレーナー:日原美智子


いつもながらつたないコメントご容赦のほど・・・・・・

<塾歌>
 指揮:内藤颯乃佳
緞帳はなく、下手よりの入退場。後列より前へ6-8-8のフォーメー
ション、計22人。
1番(ユニゾン)と3番(合唱)。両手を使った、分かりやすい、
終始インテンポの指揮。
歌詩がよく聴きとれる。独唱であれ、合唱であれ、すべて「歌詩
が聴き取れること」はまことに大切だ(そのための発声練習?
子音も大切に?)。

改めて考えたが、女声合唱版は信時潔自ら編曲したもの?


1.Javier Busto 宗教曲集
早慶女声ジョイントでも一度聴いた曲(→こちら)。最近は(?)、
男声、女声、混声を問わず、日本の曲(つまりは邦人作曲家)ば
かりの演奏会が多いが、そうでない所がいい。

前後列9-9、計18人。早慶の時とガラッと印象が変わるわけでは
ないが、「発声」が進歩しているかな?
このステージのみならず、全ステージ暗譜なのは真にスバラシイ。

(1)The Lord is my Shepherd(主は私の羊飼い)
柔らかい出だしからfに向け、デュナーミクの大きな演奏。子音
がきれいな発音だ。
(2)Ave Maria gratia plena(アヴェ・マリアの祈り)
一点、強い声の出だし。徐々にpに。フォームを維持したpが聴
ける。
(3)Alma Redemptoris Mater(救い主を育てた母)
ほどよいアゴーギクのある演奏。こちらは最後にfで締める。
(4)Salve Regina(元后あわれみの母)
「Salve Regina」はカトリックの聖歌。学生時代、木下保先生か
ら「サルベではありません、salveです(lvに注意!)」と注意さ
れたことは忘れられない。
(5)Alleluia(ハレルヤ)
「Alleluia」が繰り返される。中間部でpとなるが、終始、腹式
呼吸の(お腹からの)声でデュナーミク大きく歌い上げた。見
事なfでfine。

ここで男子学生5人がピアノや譜面台を設営。


2.「みやこわすれ」
人気のある女声合唱曲。混声版にも編曲されている。
後列11人、前列10人、計21人がオンステ。
(1)内藤さんは6/8を一拍ずつ振る着実な指揮ぶり。「心はなお」
も上手に歌われる。
(2)「ゆっくり」。hardとsoftを歌い分け、適度に子音も立てて、
「語感」を出して歌う。じわじわと心に迫ってきた。胸がふるえ
る合唱だ。内藤さんは伸ばした音をきっちり左手で切っている。
(3)つぶやくようなppに惹きつけられる。内藤さんは、ここでも
パートの入りを顔や手で指示。
(4)大きく言えば、pーfーpという構成。「とおいあのひ ただ
ただ せつなく くるしく」にグッ(グサッ?)と来た。
学生ステージとしては、高水準ではないかしらん。

拍手のカーテンコールに内藤さんが登場。下手を振り返っても出
て来られない杉山先生を気にしつつ(笑)、一人でおじぎ。

--休憩(1回目)--
「ワインはないんですね」
コーヒーをオーダーしたら常温のボトル(200円)だった。


3.「月夜三唱」/「麦藁帽子」
 作詩:中原中也、立原道造 作曲:三善晃 
 指揮:樋本英一 ピアノ:小林功
前日に引き続き三善晃(1933-2013)を聴く。来年は三善晃生誕
90年、没後10年だ。
「月夜三唱」+「麦藁帽子」で楽譜が出版されている。女声合唱
二作目の作品。

(1)フランス音楽的な三善らしい前奏から、深い呼吸かつリリカル
な女声合唱へ。subito pも何より「心」がそろっている。
(2)パートの声がそろい、ハッとさせられる表現が歌われる。
p(pp)からfまでのデュナーミク。
(3)前奏はピアニズムの世界。アマには難しい?合唱はきれいな発
音(発語)。
(4)デュナーミクが刻々と変化する、気の抜けない曲。ここでも歌
詩がハッキリと浮かび上がる。アルトが少人数ながら頑張ってい
た。

--休憩(2回目)--
飲みかけのコーヒーを持って、ドリンクコーナーでK井親子とい
ささか談笑。


4.「四つの沖縄の歌」
ややカジュアルな服装で登場。先生の服装も沖縄的だ。
 (1)~(4)作曲:中村透
ア・カペラ4曲。初めて聴いたが、「コンポジション」的な曲の
ような部分も出てくる。既述どおりア・カペラの曲だが、見事に
ピッチがそろっている。
pからfまで、見事にブレスに支えられた、本格的な「声」を出
す。「奇声」的な声も積極的に歌う。

 (5)「花」 作詞・作曲:喜納昌吉 編曲:中村透
樋本先生はほとんど振らず、ピアノと合唱に任せている。心から
歌う「泣きなさい 笑いなさい」でステージがにじんだ。

 (6)「ていんさぐぬ花」 
 作詞:吉川安一 作曲:普久原恒勇 編曲:中村透
ゆっくりしたテンポ。難しいユニゾンもお互いに聴き合い、音色
がそろっていた。

 (7)「花ぬ風車」 編曲:中村透
速い曲を「楽しそうに」歌う。音色の変化(七色の声?)から突
然のfine。


樋本先生がマイクを握る。(一部を要約)
「今年もコロナで大変な年でした。
今年はたくさんの一年生が入りました。一年生、手をあげて(手
をあげる)。半分が一年生です。
第1回早慶合同もありましたが、これからも新しいモルの歴史を
作っていきましょう。
今年は沖縄復帰50年でもありますが、『ちむどんどん』にはまり
まして、VTRを録画したり、全部観ました。
最後に、先日亡くなられた普久原恒男作曲の『芭蕉布』を中村透
さんの女声合唱編曲でお送りします」

若々しい声の、見事なlegato唱法!!ス~ッと心に染み入る、
「女声合唱らしい女声合唱」だった。

ここで4人の先生に花束贈呈(贈呈役が遠慮してなかなか出てこ
ない[笑])。

その後、樋本先生から内藤さんにバトンタッチし、内藤さんのア
ンコール曲は中島みゆきの『時代』。
この曲は長くて、意外と難しい。一瞬、ウッとなる場面があった
が、ここでも曲想の変化に応じての指揮ぶりはなかなかだった。


繰返しになるが、全ステージ暗譜という、見事な演奏会であった。
ワグネル男声(12/26開催)も負けられない?(笑)



プログラム(表紙)


12:42 あざみ野


13:18 青山一丁目


13:36


13:40


13:41 勝鬨橋が見える。


13:42


13:44 高層マンション


13:45


13:45 トリトンブリッジ


13:45


13:46


13:47


13:48 学生グループ?


13:49


13:50


13:51 久しぶり!


13:52


13:52 検温もある。


13:53


14:03


15:17 休憩でコーヒーを ボトルだった。


15:44 2回目の休憩


15:45 K井親子かな?


16:39 お開き


16:40


16:41


16:43


16:54


16:58 勝どき


17:15


17:20


18:04 あざみ野に戻る。

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FIFAワールドカップ
・スペインはなんと全員がPK失敗!そんなことがあるのもPK
 戦だ。
・ブラジルは韓国に大勝(相当の力の差!)。


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4 コメント

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モルコール、ブラボー! (sho)
2022-12-08 14:51:49
息子が勝どきのタワマンに住んでいて「ワグネル女声の演奏会があるよ」とメールが来ました。東京在住なら毎年行くのにな、と思いました。1年生が多く、世の中女性の時代、今後が楽しみです。指揮者、ボイトレも結構長年指導されていて、そこもワグネルらしいです。演奏はもう少し経ったらYouTubeでも聴けるかな、と楽しみにしています。
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Re:モルコール、ブラボー! (katsura1125)
2022-12-08 16:51:11
shoさま、ご無沙汰しています。早速のコメント有難うございます(一瞬、出演された方からのコメントかと思いました[笑])。

今回の演奏会はe-チケット制でした(私も初めて)。
若い人の取り組みは進化しており、スゴイです。「今どきの若モンは」などとバカにしてはなりません。若者、恐るべしです(笑)。

1年生もたくさん入り、今後が楽しみですね~。
返信する
Unknown (還暦ドゥア)
2022-12-10 17:18:10
私も早稲女、モル拝聴しました。(昨年も両校拝聴、早慶女声も🙂)どれも素晴らしい演奏でした。とにかく破綻が全くない。現下の状況特にモルは半数が一年生というのが信じられない見事にトレーニングされた発声でした。本女、共立といった名門も復活とのこと、楽しみですね🤗
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Unknown (katsura1125)
2022-12-10 18:02:54
還暦ドゥアさま、有難うございます。
私が一年の時の(四年の)学指揮が共立女子(合唱団)の方と結婚されました。渉外マネの方もそうだったかと。
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