先日の堀さんに刺激され、モーツァルトの交響曲を聴く(聴き直す)。
いずれも手持ちの7枚のCDだ。
ここでは、6人の指揮者の生年月順に、古い人から並べてみた。
(ご参考)世界の指揮者→こちら。
B.ワルター(1876-1962、85歳)
第40番、第25番
モーツァルトの交響曲で番号の付いているのは、41曲だが、そのうち
短調の作品は、第25番と第40番のみで、いずれもト短調(♭×2)だ。
つまり、このCDは大小のト短調交響曲のカップリングである。
録音データ
第40番;1952/5/18、ウィーン、ムジークフェラインザール
第25番;1956/7/26、ザルツブルク祝祭歌劇場
ワルターは温かい人柄だったようだが、この演奏は「激しい」演奏だ。
とくに40番はLIVEの「熱気」が伝わってくる。ワルター75歳。
P.カザルス(1876-1973、96歳)
第35「ハフナー」、36番「リンツ」、
第38番「プラハ」~第41番「ジュピター」
「後期六大交響曲集」と銘打った3枚組である。
少し聴けば分かるが、男性的なと言おうか、「緊張感」のあると言お
うか、剛直なモーツァルトだ。耳障りよく、きれいにまとめた音楽で
はなく、おもしろい。「芸術は『きれい』であってはならない」とい
う岡本太郎の言葉を思い出す。
第40番は満91歳時の録音であることに驚きだ。オケはマールボロ音
楽祭管弦楽団。
ちなみにマールボロ音楽祭は、米国ヴァーモント州で開かれる夏の音
楽祭で、現在の芸術監督の一人は内田光子である。
C.シューリヒト(1880-1967、86歳)
第36番「リンツ」、第38番「プラハ」
シューリヒトは知る人ぞ知る大指揮者だ。第二次大戦後はウィーン・フ
ィルと「相思相愛」となった。
38番「プラハ」はまことにテンポが速く、気持ちがいい。たしか宇野功
芳先生の推薦盤だった。
O.クレンペラー(1885-1973、88歳)
第25番、第38番「プラハ」、第39番
同上
第35番「ハフナー」、第40番、第41番「ジュピター」
クレンペラーのモーツァルト(交響曲)は<どれもが>すばらしい。
とくに、私は、38番「プラハ」は同曲演奏のベストCD(演奏)だと
考えている。
K.ベーム(1894-1981、86歳)
第40番、第41番「ジュピター」
何で読んだのか、ベームはモーツァルトに絶対的な自信を持っていた。
ベームは晩年にウィーン・フィルと再録音しているが、本CDはベル
リン・フィルとの演奏。ベーム67歳、充実期の録音だ。重厚にして、
虚飾を排した新即物主義的な演奏と言えるかしらん。
録音データ
第40番;1961年12月
第41番;1962年3月 於ベルリン
Y.ムラヴィンスキー(1903-1988、84歳)
第39番
トスカニーニ/NBC交響楽団に劣らず、往時のムラヴィンスキー/レ
ニングラード・フィルの演奏は、ヴィルトゥオーゾ・オケの名にふさ
わしく、弦のピッチが薄く、「一糸乱れず」という表現がピッタリだ。
大きく言えば、新即物主義の演奏と言えるかしらん。
2枚組にカップリングされているシベリウスの「トゥオネラの白鳥」
や交響曲第7番、ワーグナー「ワルキューレの騎行」などもすばらし
い。
録音データ;1965/2 於モスクワ音楽院ホール
ムラヴィンスキー61歳、充実期の録音だ。
余談だが、変ホ長調の交響曲といえば、モーツァルトの39番のほか、
ベートーヴェンの3番「英雄」、シューマンの3番「ライン」等々。
これらの6人の指揮者の寿命は平均87.5歳。皆さん長命であった。
古楽器の演奏は持ち合わせていないが、ブリュッヘンあたりを聴いて
みたい。
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すばらしいスピーカで聴くモーツァルトはいいでしょうね~。
クラシックがお好きな方は、大体退職金でオーディオセットなどを買いますネ。私もまことに「ささやか」ですが、ご多聞に漏れませんでした(笑)。
その先生の家にご招待されて、二人で所蔵CDを聴いていたときに出会った曲がモーツァルト1番です。退職金で買ったという素晴らしいスピーカーで聴きました。
団塊世代ですね。本人もよくおっしゃってました。
TPOが今ひとつ浮かびませんが、居酒屋ではないようですね(笑)。先生は「団塊の世代」?
交響曲「第1番」のCDは、ベートーヴェン、シューマン、ブラームス、マーラーなどを持っていますが、ハイドン、モーツァルト、チャイコフスキーなどは持っておりません。
が、早速YouTubeで聴いてみました。はたしてすばらしく、短いので何回も繰り返し、聴きました。
今はCDを買おうか迷っているところです(笑)。
書き込むときはいつもこの挨拶から(笑)
ちょっと前の記事ですが、気になったのでコメント致します。
モーツァルト先生の交響曲は後期のも好きですが、僕は〝1番〟が〝1番〟好きです。
基本を忠実に守りながらも随所に見せる遊び心。音の節々から神童を匂わせる名曲です!
きっとCDラックに並んでいると思うので、引っ張り出してきて改めて聴いてみてください(>_<)