勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

君の膵臓をたべたい

2017年07月28日 | 邦画
住野よるのベストセラー小説『君の膵臓をたべたい』の映画化。原作は未読の状態で映画を見てみました映画化に際して、原作にはない12年後と言う設定を追加し、「僕」は教師になっています。

タイトルだけ聞くと、ホラーかと誤解しそうですが、中身は、切ない純愛のヒューマンヒストリー。最後の方になって、“君の膵臓をたべたい”の意味が分かります。

泣く。泣きますよ、これは。だってねぇ、桜良は、いずれは死ぬ運命な訳ですが、実際の最後は・・・。そう来るか、と言う訳ですよ。「僕」が一か月立ち直れないのも、良く分かります。高校生くらいの男子にとって、スイパラで女子と待ち合わせるって、ねぇ。当然、好意は持っているわけですよ。それがね・・・。切ない。

そして、桜良を演じた浜辺美波が良い!桜良を演じるために出てきたような女優さんですね。これでまだ16歳だとは、末恐ろしい(笑)。一番いいのは、彼女の笑顔かな。その笑顔と、そして、桜良の「僕」との再会を楽しそうにして一瞬があるが故に、桜良の最後がより衝撃的に感じます。

あとね、ガム君。良いです。彼がいたから、「僕」は高校時代を乗り越えられたんだと言う事が、良く分かります。良い奴だよ、彼は。

プロダクションノートによれば、ほぼラストの「僕」が恭子に桜良の手紙を届けるシーン。これは、北川景子にとって、手紙の内容を初めて聞く一発勝負のシーンだったらしい。「なんでこのタイミングなのよ、バカ」は、アドリブだとのこと。

いやぁ、切ないな。思い出すと、泣きそうになるよ(笑)。

高校時代に死にそうだった友人はいませんが、実は私自身、「僕」が言われたのと同じ「自己完結型の人間」とか、「もっと人と話をした方が良い」とかは言われたことがあります。「僕」の感じている事、思っている事、考えていることが心情的に分かったので、余計にグッと来たのかもしれません。

[2017/08/12追記]
原作も読んてみました。わたし的には、原作よりも映画の方が好きですね。原作は、桜良が居なくなってから、どうやって物語の最後までもっていくのかを苦労した感じがアリアリ。一方映画の方は、時代が経っていると言う事もあり、よりスムーズに最後まで行っている感じです。

タイトル 君の膵臓をたべたい

日本公開年 2017年
製作年/製作国 2017年/日本
監督 月川翔
原作 住野よる『君の膵臓をたべたい』
出演 浜辺美波(山内桜良)、北村匠海(「僕」(学生時代))、大友花恋(恭子(学生時代))、矢本悠馬(ガム君)、桜田通(隆弘/委員長)、長野里美(桜良の母)、森下大地(栗山/「僕」の現在の教え子、図書委員)、上地雄輔(宮田一晴 (現在))、北川景子(恭子(現在))、小栗旬(「僕」(現在))

本能寺ホテル

2017年01月14日 | 邦画
ネタバレあり。

主演の綾瀬はるか。女性の年齢を言うのはアレですが、三十路を迎えても、いい演技しています。結婚を迷っている女性。年相応の役ですしね。でも彼女、不思議ですよね。演技ではきちんとしているのに、何故、ボケボケの不思議ちゃん扱いなのか(失礼)

本能寺ホテルの支配人が、実は織田家家臣の末裔で、現代と過去を行き来するエレベータの管理人なのかと思っていたんですが、違うんですね。ラストで、彼自身驚いていましたしね。あの、謎めいている設定は何だったのか?

それを言うなら、本能寺ホテルそのものの謎が、全く明かされていません。まぁ、あのオルゴールと金平糖の相乗効果であるというのは判るのですが、その二つが合わさると、何故タイムスリップしてしまうのか?そのあたりの謎解きは、この作品のテーマでは無かったようです。

意外に良いのが、近藤正臣。やっぱりベテラン俳優は違います。出てくるシーンはそれほど多くはないのですが、キッチリといい仕事をして、作品にしっかりと爪痕を残していました。

全体としては、ちょっと予想が違いましたが、中々面白かったと思います。

タイトル 本能寺ホテル

日本公開年 2017年
製作年/製作国 2017年/日本
監督 鈴木雅之
出演 綾瀬はるか(倉本繭子)、堤真一(織田信長)、濱田岳(森蘭丸)、平山浩行(吉岡恭一/繭子の婚約者)、田口浩正(大塚/信長の家臣)、高嶋政宏(明智光秀)、近藤正臣(吉岡征次郎/恭一の父)、風間杜夫(本能寺ホテル支配人)

海賊とよばれた男

2016年12月11日 | 邦画
永遠の0』の岡田准一主演×山崎貴監督のタッグで、はやり『永遠の0』と同じ原作者の百田尚樹の同名の小説の映画化。出光興産創業者の出光佐三がモデル。

いやぁ、途中、二度ほど泣かされそうになりました。原作も中々ですが、やっぱり岡田くんの演技がすごい。まだ30代半ばですが、すっかり60代の国岡鐵造になりきっていましたからね。小林薫とか國村隼、堤真一なんて、年上の先輩俳優ですが、全然負けていませんでした。

それと、出番が少なかったですが、紅一点の綾瀬はるかが凄い!あまりセリフも無かったんですが、男ばかりの画面にパッと花が咲いたような存在感、良かったです。そしてねぇ、愛するが故のね。物語の本当に最後の最後、黒木華が出てきた所、泣きそうになりました。

実はね、むかし出光のガソリンは、あんまり好きじゃなかったんですよねぇ。なんか、ガソリンが薄い気がして。そんな事は無いはずなんですがね。でも、この原作を読んで以降、『日本のことを想って、ここまでした会社は残さなければならない。もっと大事にしないと』と逆にシンパに(苦笑)。

そう言う意味では、本物の出光興産がメジャーの一社シェルとの経営統合に関して、創業家と揉めているときに公開って、ねぇ。会社側に取ってみると、このタイミングでの公開は、いやぁな気分になるんじゃないですかね。だって、この映画を見ると、やっぱり『メジャーに魂は渡さん!』と言う気になってしまいます。

タイトル 海賊とよばれた男

日本公開年 2016年
製作年/製作国 2016年/日本
監督 山崎貴
原作 百田尚樹『海賊とよばれた男』
出演 岡田准一(国岡鐡造)、小林薫(甲賀治作)、野間口徹(柏井耕一)、吉岡秀隆(東雲忠司)、染谷将太(長谷部喜雄)、ピエール瀧(藤本壮平)、鈴木亮平(武知甲太郎)、國村隼(鳥川卓巳/石油配給統制会社社長)、綾瀬はるか(ユキ/鐵造の妻)、光石研(国岡万亀男/鐵造の兄)、堤真一(盛田辰郎/日承丸船長)、近藤正臣(木田章太郎/鐵造の恩人、初期の国岡商店への援助者)、黒木華(小川初美)

疾風ロンド

2016年11月26日 | 邦画
東野圭吾の同名の原作『疾風ロンド』の映画化作品。

やっちまったな・・・。

原作はこんなコミックじゃ無いんだけどなぁ。ちゃんとしたサスペンスだったんですが、どこでどう間違ったのか、コミック映画になってしまっていましたorz

驚いたのが、栗林の息子秀人を演じているのが、“あの”濱田龍臣だと言うこと。そうなんだ。大人になったな。

それと、大島優子はスノボが出来るらしいので、本人が滑っているみたいです。

そのくらいかな。

タイトル 疾風ロンド

日本公開年 2016年
製作年/製作国 2016年/日本
監督 吉田照幸
原作 東野圭吾『疾風ロンド』
出演 阿部寛(栗林和幸)、大倉忠義(根津昇平/スキー場パトロール)、大島優子(瀬利千晶/スノーボード選手)、濱田龍臣(栗林秀人/和幸の息子)、久保田紗友(山崎育美/地元の中学生、秀人の友人)、ムロツヨシ(ワダハルオ)、堀内敬子(折口真奈美/和幸と同じ研究所の補助研究員)、望月歩(高野裕紀/育美の同級生)、志尊淳(高野誠也/裕紀の兄)、麻生祐未(高野由美子/裕紀の母)、野間口徹(ホテルフロント係)、前田旺志郎(川端健太/育美の同級生)、堀部圭亮(ワタナベカズシゲ)、菅原大吉(バス運転手)、田中要次(スキー場係員)、でんでん(山野/スキーショップ店主)、中村靖日(スキー場の食堂店員)、柄本明(東郷雅臣/和幸の所属する研究所の所長)、戸次重幸(葛原克也/K-55持ち出し犯人)

聖の青春

2016年11月26日 | 邦画
羽生と同世代で、『東の羽生、西の村山』と並び称された天才棋士村山聖の短い一生を描いた作品。

不勉強ながら、村山聖の事はこの作品を目にするまで知りませんでした。もちろん、羽生善治の事は知っているんですが、彼と同世代にこんな凄いライバルがいたとは。野球では“松坂世代”“ハンカチ世代”、ゴルフでは“石川遼世代(とは、あんまり言わないかな?”などと、色んなスポーツで“XX世代”と言う言われ方で、同世代の傑出した選手たちがいたりしますが、将棋でも羽生世代と言われる名棋士が居たんですね。

この作品は、村山と羽生に尽きますね。村山聖を演じるために20Kg以上も体重を増量した松山ケンイチ。あそこまで容貌が変わるということは、20Kgでは済まない気がしますけどね。でも、映画公開の頃には、スッキリと戻っていて一安心です。

そしてもうひとりの羽生善治を演じた東出昌大。いやぁ、羽生になりきっていましたね。劇中掛けていた眼鏡も、羽生本人からもらったものだそうです。でもちょっと気になるのが、羽生本人の身長は172cmと言われているんですが、演じている東出昌大の身長は189cm。圧倒的に違うんですけど?でも、調べてみると、村山聖の身長は160cm前後だったらしく、演じている松山ケンイチの身長は180cmだそうです。と言う事は、本物は172cm(羽生)対160cm(村山)、俳優は189cm(東出)と180cm(松山)なので、余人を交えず二人のシーンであれば、比率的にはそんなに違和感はないのかも(笑)。って言うか、将棋は座って指すので、そもそも身長はあまり気にならないという話も・・・。

さて、真面目に作品の話に戻ると、羽生と村山の最後の対局。凄い!将棋なので、当然動きが激しいわけは無いんですが、何か心に刺さってくるような気迫を感じます。心が揺さぶられました。村山のセリフに「将棋は殺し合い」と言うのが有るんですが、それを見事に表現していたと思います。

タイトル 聖の青春

日本公開年 2016年
製作年/製作国 2016年/日本
監督 森義隆
原作 大崎善生『聖の青春』
出演 松山ケンイチ(村山聖)、東出昌大(羽生善治)、染谷将太(江川貢/奨励会員、聖の弟弟子)、安田顕(橘正一郎/棋士)、柄本時生(荒崎学/棋士)、筒井道隆(橋口陽二/将棋連盟出版部)、北見敏之(村山伸一/聖の父)、竹下景子(村山トミ子/聖の母)、リリー・フランキー(森信雄/棋士、聖の師匠)

グッドモーニングショー

2016年10月09日 | 邦画
朝の情報番組のメインキャスターの不運な(?)一日を巡る物語。

制作にフジテレビが参加しています。そのため、制作に際しては、フジテレビの朝の情報番組『めざましテレビ』が参考にされています。監督の君塚良一、主演の中井貴一が、実際に『めざましテレビ』を見学しています。

その他、長澤まさみのアナ連については、フジテレビの山﨑夕貴アナウンサーが協力しています。画面にチラッと写った長澤まさみ演じる小川アナの原稿は、山﨑アナの手によるものらしいです。

話半分かもしれませんが、実際の番組制作も、こんな感じで進んでいるらしいです。女性アシスタントがハイヒールを脱いで走ったりね。この作品では、人質事件が起きているので通常より緊迫しているということもあるんでしょうが、それを差し引いても次から次へと変更があるのは、中々緊張しますね。

エンターテイメント作品として、中々面白いと思います。

タイトル グッドモーニングショー

日本公開年 2016年
製作年/製作国 2016年/日本
監督 君塚良一
出演 中井貴一(澄田真吾)、長澤まさみ(小川圭子/サブキャスター)、志田未来(三木沙也/新人女子アナ)、池内博之(秋吉克己/チーフディレクター)、林遣都(松岡宏二/報道担当)、梶原善(館山修平/特集担当)、木南晴夏(新垣英莉/芸能グルメ担当)、大東駿介(府川速人/中継担当)、濱田岳(西谷颯太/立てこもり犯)、吉田羊(澄田明美/慎吾の妻)、松重豊(黒岩哲人/警察特殊班)、時任三郎(石山聡/プロデューサー)

超高速!参勤交代 リターンズ

2016年09月11日 | 邦画
超高速!参勤交代』で超高速で江戸に赴くまで描かれましたが、参勤交代って帰りも有るんですよねぇ(笑)。と言う事で、今回は、帰りの話??

って言うか、もはや既に、参勤交代とは無関係でね?前作『超高速!参勤交代』では、しっかりと参勤交代を(超高速で)する様子が描かれていましたが、今回は、話の始まりは参勤交代で江戸から国元に帰る所が始まりですが、物語の中身はそれとは関係ありません。むしろ、時々描かれるアクションが中心になっています。クライマックスもアクションだし。

いやぁ、それにしても、松平信祝は悪いやつですねぇ。その悪い松平信祝を演じる陣内孝則、上手すぎです。メイクも、なんか典型的なワルメイクだし。松平を名乗っているので、徳川の系譜と言う設定なんでしょうけど、ワルすぎです。

それと、大岡忠相の古田新太、かっこよすぎ(笑)。いつ、コミカルのなるのかと思いましたが、そんな事はありませんでした。徹頭徹尾、かっこいい大岡忠相でした。

あとは、農民の茂吉。良いやつですねぇ。善良すぎです。泣けちゃいます。内藤の殿様、茂吉の様な民を守ってください。

タイトル 超高速!参勤交代 リターンズ

日本公開年 2016年
製作年/製作国 2016年/日本
監督 本木克英
出演 佐々木蔵之介(内藤政醇)、深田恭子(お咲)、寺脇康文(荒木源八郎/武具奉行)、上地雄輔(秋山平吾/祐筆)、知念侑李(鈴木吉之丞/側用人)、柄本時生(増田弘忠/馬廻)、六角精児(今村清右衛門/膳番)、西村雅彦(相馬兼嗣/湯長谷藩家老)、伊原剛志(雲隠段蔵)、石橋蓮司(松平輝貞/老中首座)、陣内孝則(松平信祝)、渡辺裕之(諸坂三太夫)、中尾明慶(森極蔵)、宍戸開(柳生幻道)、古田新太(大岡忠相)、近藤公園(瀬川安右衛門/湯長谷藩江戸家老)、橋本じゅん(福田弥之助/国家老)、舞羽美海(琴姫/政醇の妹)、神戸浩(茂吉)、市川猿之助(徳川吉宗)

シン・ゴジラ

2016年08月01日 | 邦画
「いま日本にゴジラが襲来したら」と言う事を描いた作品。

こう言う作品好きです。内閣府(防災担当)が制作協力したこともあり、“防災”と言う視点からの、ある意味シミュレーションになっていると思います。実際、制作に際しては、様々なところの見学や関係者とのインタビューなどがあったらしく、官邸危機管理室などは、「あまり忠実に作るとマズイ」と言う制限もありながらも、かなり似た作りになっている様です。

それと、首都防災という観点では、東京都の存在も無視できないわけですが、東京都庁の災害対策本部室も描かれていて、これも結構似た感じ。東京都庁の災害対策本部室は、昔は見学できたんですが、いまはどうなんですかね?警備上の理由で、出来なくなっていても不思議ではない昨今のご時世・・・。

この作品の防衛大臣が女性で、本物の女性の防衛大臣だった小池百合子さんが新東京都知事に当選したのは、なんか妙な巡り合わせのような、そうでも無いような・・・。

以下微妙にネタバレ。

ゴジラの活動を停止させるために、ゴジラに凍結液を経口注入するんですが、その時にコンクリート圧送車を使うというのは、これは福島第一原発事故の際に、水を注入するのにコンクリート圧送車を使ったことになぞらえていますよね。なんか、その任務も、当時の水注入部隊に似た感じがしますし。それと、このあたりの件については少し疑問も。第一小隊が注入中に全滅しているのですが、凍結液って、ギリギリの量なんじゃ無かったっけ?注入第一小隊が全滅したことで、凍結液が足りなくなったりしなかったんでしょうか?

あと、内閣府立川災害対策本部予備施設を映画で描いたのは、少なくとも私は初めて見ました。そう言うリアルな所がいいですね。

物語終盤、矢口がヤシオリ作戦部隊を前に演説するんですが、これって、最初のインデペンデンス・デイのホイットモア大統領の演説、あるいは、アルマゲドンでハリー・スタンパー達が新型スペースシャトルで宇宙に向かう時に掛けられた言葉を彷彿とさせましたね。「自衛隊は最後の砦」と言う言葉。そう言う言葉を映画で言う時代になったんですね。時代を感じました。

それと、日本への核攻撃カウントダウンを中断させるために、フランスを使ったという点。これは凄い!イギリスがアメリカと歩調を合わせないことはないですから、五大国でそう言う駆け引きに応じそうなのは、リアルにフランスだけ。その設定痺れます。

残念だったのが、カヨコ。う~ん、石原さとみは好きなんですが、大統領特使には若すぎたんじゃ無いですかねぇ?ケネディ大使位であれば納得感が有るんですが・・・。頭が良くて、血筋も良いという設定ではありますが、無理筋ではなかったかなぁ・・・。

あと、鎌倉に上陸したゴジラの東京侵入を阻止するために、張った多摩川の防衛線。戦車が配備されていましたが、あれが本当であれば、他の防御ラインへの戦車配備は諦めていたということ?若干微妙に感じないことも無かったです。

いやぁ、それでも、良かったです。面白かったです。

タイトル シン・ゴジラ

日本公開年 2016年
製作年/製作国 2016年/日本
総監督・脚本 庵野秀明
監督・特技監督 樋口真嗣
准監督・特技総括 尾上克郎
出演 長谷川博己(矢口蘭堂/内閣官房副長官)、竹野内豊(赤坂秀樹/内閣総理大臣補佐官)、石原さとみ(カヨコ・アン・パタースン/米国大統領特使)、、高良健吾(志村祐介/内閣官房副長官秘書官)、市川実日子(尾頭ヒロミ/環境省自然環境局野生生物課課長補佐、巨大不明生物災害対策本部(巨災対)員)、津田寛治(厚生労働省官僚、巨災対員)、高橋一生(文部科学省官僚、巨災対員)、野間口徹(経済産業省官僚、巨災対員)、塚本晋也(生物学者、巨災対員)、神尾佑(外務省官僚)、松尾諭(泉修一/保守第一党政調副会長)、國村隼(財前正夫/統合幕僚長)、ピエール瀧(西郷/戦闘団長)、大杉漣(大河内清次/内閣総理大臣)、柄本明(東竜太/内閣官房長官)、余貴美子(花森麗子/防衛大臣)、中村育二(金井/内閣府特命担当大臣)、平泉成(里見祐介/農林水産大臣)、矢島健一(国土交通大臣)、浜田晃(総務大臣)、手塚とおる(文部科学大臣)、渡辺哲(郡山/内閣危機管理監)、古田新太(警察庁長官官房長)、モロ師岡(警察庁刑事局局長)、光石研(小塚/東京都知事)、藤木孝(東京都副知事)、嶋田久作(片山/外務省官僚)、原一男(生物学者)、犬童一心(古代生物学者)、緒方明(海洋生物学者)、斎藤工(池田/戦車中隊長)、鶴見辰吾(矢島/統合幕僚副長)、片桐はいり(官邸職員)、松尾スズキ(ジャーナリスト)、小出恵介(消防隊隊長)、野村萬斎(ゴジラ@モーションキャプチャーにて)

64 ロクヨン 後編

2016年06月19日 | 邦画
64 ロクヨン 前編』に引き続く後編。結末が、原作と異なっています。

前編が思ったよりも良かったので、期待していきましたが、う~ん、敢えて変えた結末はどうなんでしょうね?わたし的には、ちょっとイマイチ。

って言うか、原作は読んだんですが、どう言う内容だったか忘れてしまったので、改変部分か否かが定かではないんですが、物語終盤の三上の“暴走”で、ここまでいい感じで描かれてきたこの作品の世界観が一変してしまった気がします。映像作品という事もあるので、それなりの盛り上がりが必要なのは理解できますが、ああ言うシーンは必要であったのかな?ちょっと疑問です。

それと、娘がいなくなって以来、不安定な精神状態だった三上の妻ですが、いつの間にか落ち着いていませんか?何がきっかけだったのか?そもそも、それほど重症では無かったのかもしれませんが、ちょっと違和感を覚えました。

原作をもう一度読み返してみます。

タイトル 64 ロクヨン 後編

日本公開年 2016年
製作年/製作国 2016年/日本
監督 瀬々敬久
原作 横山秀夫『64』
出演 佐藤浩市(三上義信/警務部秘書課広報室広報官、元ロクヨン追尾班)、夏川結衣(三上美那子/義信の妻)、綾野剛(諏訪/警務部秘書課広報室係長)、金井勇太(蔵前/警務部秘書課広報室主任)、榮倉奈々(美雲/警務部秘書課広報室)、三浦友和(松岡勝俊/刑事部捜査一課長、元ロクヨン追尾班長)、緒形直人(目崎正人/平成14年の事件の被害者)、吉岡秀隆(幸田一樹/警備員、元ロクヨン自宅班)、窪田正孝(日吉浩一郎/無職、元ロクヨン自宅班)、烏丸せつこ(日吉雅恵/浩一郎の母)、鶴田真由(村串みずき(旧姓:鈴本)/主婦、元ロクヨン自宅班)、滝藤賢一(赤間/警務部長(キャリア))、菅原大吉(石井/警務部秘書課長、三上の上司)、仲村トオル(二渡真治/警務部警務課調査官)、奥田瑛二(荒木田/刑事部長(ノンキャリ))、小澤征悦(御倉/刑事部捜査一課次席)、永瀬正敏(雨宮芳男/ロクヨン被害者の父)、瑛太(秋川/東洋新聞キャップ)、坂口健太郎(手嶋/東洋新聞サブキャップ)

殿、利息でござる!

2016年05月16日 | 邦画
江戸時代中期の1770年代に仙台藩の吉岡宿の領民が、仙台藩に1000両という大金を貸し付けて、その利息を持って宿場の繁栄を目指したという事実に基づく作品。

正直、あんまり期待しないで見に行ったんですが、いい意味で期待を外されました。意外に良かったし、勉強になりました。表の話としては、田舎の篤志家が民衆のために一肌脱いで、みんなと街の繁栄を願ったということなんでしょうけど、その奥には、「一体何のために仕事をしているのか」「誰にために仕事をしているのか」と言う様な、意外に深い主題が隠されていたと思います。そう言う意味でも、思ったよりも、結構いい話だなと思いました。

時の仙台藩主伊達重村をアイススケート選手の羽生結弦が演じていることが話題になっています。ほんのワンシーンですが、日頃スケートでも演じているからか、まぁまぁな延期だったと思います。出てくるとき、見ていたおばちゃんが「ゆず、ゆず」ってうるさかったですが(苦笑)。あ、一応、小声でほんの囁く程度でしたけどね。

思ったのが、阿部サダヲって、ああ言う時代劇の格好が似合う風貌ですね。全く違和感なく、「あぁ、ああ言う江戸時代の商人って、いるよね~。」と無条件で思うような見た目でした。

見た目といえば、浅野屋陣内は、妻夫木聡だったんですね。ちょっとわかりませんでした。中村俊介かと思っていました。そう言う意味では、阿部サダヲとは逆に、あんまり時代劇の様な作品での格好は似合わないかもしれませんね。

あと、松田龍平。冷たいというか、冷酷なと言うか、仙台藩の出入司を上手く演じています。彼は、ああ言うクールな演技は似合いますね。それと、今も昔も、お金を握る役職は、強いんですね。なんだかなぁ~(笑)

「なんか昔見たことが有るような気がするなぁ。」と思っていたんですが、『武士の家計簿』と同じ原作者なんですね。まぁ、似たテイストにはなるか。

タイトル 殿、利息でござる!

日本公開年 2016年
製作年/製作国 2016年/日本
監督 中村義洋
原作 磯田道史『無私の日本人』
出演 阿部サダヲ(穀田屋十三郎)、瑛太(菅原屋篤平治)、妻夫木聡(浅野屋甚内/穀田屋十三郎の弟)、竹内結子(とき)、寺脇康文(遠藤幾右衛門)、きたろう(穀田屋十兵衛)、千葉雄大(千坂仲内)、橋本一郎(早坂屋新四郎)、中本賢(穀田屋善八)、西村雅彦(遠藤寿内)、山本舞香(なつ)、岩田華怜(加代)、堀部圭亮(橋本権右衛門)、重岡大毅(穀田屋音右衛門)、松田龍平(萱場杢)、羽生結弦(伊達重村)、草笛光子(きよ/穀田屋十三郎の母)、山崎努(先代・浅野屋甚内十三郎/穀田屋十三郎の父)