勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
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だれもがクジラを愛してる。 / Big Miracle

2012年07月16日 | 洋画(アメリカ系)
1988年10月、アラスカで実際にあったクジラ救出劇を下に描いた作品。

1988年の話ですが、今のアメリカでも、もちろん日本でも、こういう事が起きたら、やっぱりクジラを救おうとする動きが出るのではないでしょうか? 実際に、時折、クジラにかぎらず、猫とか犬とかの救出劇って、ニュースになりますしね。

最終的に旧ソ連までクジラの救出活動に出てきているのですが、その旧ソ連への要請を巡り様々な意見があるのは、1988年が冷戦まっただ中の時代であったことを思い起こさせます。その旧ソ連船から、英語で語りかけられるくだりがあるんですが、旧ソ連と言っても、海軍の高級士官は一応英語を解したんですね。まぁ、国境付近を航行している船の船長ですから、相手国(仮想敵国)の言語を理解するのは当然なのかもしれませんが。

この作品では、グリーンピースが環境保護団体として出てきています。でも、グリーンピースよりも過激と言われるシーシェパードが、日本の調査捕鯨船を妨害している現代日本に置いてこの作品が上映されることの意味を少し考えてしまいます。まぁ、そんなに政治的な意味は無いのかもしれないですけどね。

それにしても、劇中のレイチェルの言い草は、一々気に触りました(苦笑)。価値観の違いといえば、そのその通りなんですが、自分の価値観を文化の異なる相手に押し付けるというのは、何とも・・・。今も昔も、アメリカは変わらないんですね。

劇中ところどころ、当時のニュース映像も使われています。ピーター・ジェニングスとか、ダン・ラザーとか、当時のニュースアンカーの映像が多数出ていました。それと、エンドロールには、今回の作品でモデルとなった人物たちの実際の映像も出ています。似ている人、似ていない人・・・。

劇中では、アメリカ大統領選挙の真っ最中のようですが、そう言えば今年も大統領選挙。何かあったら、今年も大騒ぎになるんですかね?

タイトル だれもがクジラを愛してる。 / 原題 Big Miracle
日本公開年 2012年
製作年/製作国 2012年/アメリカ
監督 ケン・クワピス
出演 ドリュー・バリモア(レイチェル・クレイマー/グリーンピース活動家)、ジョン・クラシンスキー(アダム・カールソン/地方TV局レポーター)、クリスティン・ベル(ジル・ジェラード/地方TV局レポーター)、ダーモット・マローニー(スコット・ボイヤー大佐/州兵部隊指揮官)、ヴィネッサ・ショウ(ケリー・マイヤーズ/ホワイトハウス補佐官)、テッド・ダンソン(J・W・マグロウ/石油会社社長)、ジョン・ピンガヤック(マリク/イヌピアト族長)、アーマゴック・スウィーニー(ネイサン/イヌピアト族の少年)

[2012/07/01]鑑賞・投稿