勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

グランド・ブダペスト・ホテル / The Grand Budapest Hotel

2014年06月08日 | 洋画(アメリカ系)
高級ホテルのコンシェルジュと、その弟子(?)のベルボーイの繰り広げる、殺人犯の濡れ衣を晴らすための冒険譚。ちょっと不思議な感じのする映画です。

過去(1930年代)、若かりし頃(1960年代)、そして今と、スクリーン上の映像サイズ(アスペクト比)が異なっています。実は事前に知っていたので気が付きましたら、知らなかったら気がつくかな?結構自然な感じで、画面の映像サイズは切り替わっていました。それぞれ、その時代の代表的なアスペクト比だそうです。

物語は、小説風に“第1章”“第2章”などと進んでいきます。そう言う意味では、場面の切り替えがはっきりするので、意外に判りやすいかも。

タイトルが『グランド・ブダペスト・ホテル』なのですが、ハンガリーが舞台ではなく、架空のズブロフカ共和国。ズブロフカって、ズブロッカの事?それって、ウォッカですよね(笑)。他方、攻め入ってくるファシスト達も(ファシストなので、明らかはなずですが)架空。かのファシスト国家のシンボルを彷彿とさせる雰囲気のマークが、シンボルでした。

それと面白いのが、ある秘密結社。鍵のマークがそのシンボルなのですが、コンシェルジュ達の互助組織と言う設定です。それで、ムッシュ・グスタブは救われます。秘密結社が有るかどうかは知りませんが、同業の人たちの交流は、現実に有ってもおかしくはないですね。もしかして、ぶどうをシンボルにするソムリエの秘密結社も有るんでしょうかね?

中々面白い作品です。2014年度ベルリン国際映画祭銀熊賞/審査員グランプリ受賞も納得です。

タイトル グランド・ブダペスト・ホテル / 原題 The Grand Budapest Hotel
日本公開年 2014年
製作年/製作国 2014年/アメリカ
監督 ウェス・アンダーソン
出演 レイフ・ファインズ(ムッシュ・グスタヴ・H)、F・マーレイ・エイブラハム(ミスター・ムスタファ)、マチュー・アマルリック(セルジュ・X)、エイドリアン・ブロディ(ドミトリー)、ウィレム・デフォー(ジョプリング)、ジェフ・ゴールドブラム(代理人コヴァックス)、ハーベイ・カイテル(ルートヴィヒ)、ジュード・ロウ(若き日の作家)、ビル・マーレイ(ムッシュ・アイヴァン)、エドワード・ノートン(ヘンケルス)、シアーシャ・ローナン(アガサ)、ジェイソン・シュワルツマン(ムッシュ・ジャン)、レア・セドゥー(クロチルド)、ティルダ・スウィントン(マダムD)、トム・ウィルキンソン(作家)、オーウェン・ウィルソン(ムッシュ・チャック)、トニー・レボロリ(若き日のゼロ)

[2014/06/08]鑑賞・投稿