勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

奇蹟がくれた数式 / The Man Who Knew Infinity

2016年10月23日 | 洋画(イギリス系)
インドの天才数学者ラマヌジャンと、彼を見出したG・H・ハーディとの交流の実話を描いた作品。

本当に、ラマヌジャンとハーディの交流しか描かれていません(笑)。そう言う意味では、ラマヌジャンが、なぜ数学に興味をもったのかと言う事が判らないので、突然現れた天才と言う風にしか感じません。でも、色々と調べてみると、彼は、数学に熱中するあまりに途中退学となってしまって卒業はしていませんが、大学に入学はしているんですね。でも、そう言う背景がなくても、ラマヌジャンとハーディの人と人の交流という観点を描いている物語なので、特に障害にはなりません。

何と言っても、ジェレミー・アイアンズかなぁ。こう言う学者のような役が似合いますねぇ。彼は、その昔『ダイ・ハード3』でテロリストを演じたりもしていますが、そのテロリストも、どこかしか知性を感じさせるものだったことを思い出しました。

ラマヌジャンを演じたデーブ・パテルですが、彼は『スラムドッグ$ミリオネア』で、主演の少年を演じていたんですね。って言うか、『スラムドッグ$ミリオネア』も天才的な才能を示した人物を演じていたので、そう言う天才の役に彼は縁があるんですね。って言うか、デーブ・パテル、『チャッピー』にも出ていたか。

数学の話は、XX問題とか言うように、その命題は出てきますが、何かを計算するなどは出てきませんので、数学が苦手でも大丈夫です(笑)。上記に記したように、子弟あるいは同じ数学を志す友人同士の交流を描いた作品です。中々、面白かったです。

タイトル 奇蹟がくれた数式 / 原題 The Man Who Knew Infinity

日本公開年 2016年
製作年/製作国 2015年/イギリス
監督 マシュー・ブラウン
出演 デーブ・パテル(シュリニヴァーサ・ラマヌジャン)、ジェレミー・アイアンズ(G・H・ハーディ)、デビカ・ビセ(ジャナキ)、トビー・ジョーンズ(ジョン・リトルウッド)、スティーブン・フライ(サー・フランシス・スプリング)

われらが背きし者 / Our Kind of Traitor

2016年10月23日 | 洋画(イギリス系)
ネタバレあり。

ジョン・ル・カレの小説『われらが背きし者』の映画化。

原作が2010年の出版なので、最近の世界情勢をある程度反映しています。ジョン・ル・カレと言えば、『寒い国から帰ってきたスパイ』や『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』などが有名ですが、『寒い国から帰ってきたスパイ』は1963年、『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』が1974年と、冷戦華やかなりし頃の出版なので、冷戦が集結し、国と国の正規戦ではなくなりテロとの戦いになり、中国が台頭してきている今の時代とは乖離を感じますが、それを感じさせ無かったのは、そう言う事なんですね。まぁ、それら冷戦の頃の作品も、「冷戦のころは、そうだったんだなぁ」と思えば、特に違和感は無いですけどね。

う~ん、ユアン・マクレガーが大学教授ですか・・・。残念ながら、あんまりそう言うイメージじゃないですねぇ。なんか軽い・・・。ちょっとそこが残念かな。ナオミ・ハリスの弁護士には、それほど違和感は無かったんですけどね。

原作がジョン・ル・カレなので、アクションよりは抑えたリアリティと言うところでしょうか。エスピオナージなので、少し派手なアクションを期待していると、外されます。

タイトル われらが背きし者 / 原題 Our Kind of Traitor

日本公開年 2016年
製作年/製作国 2016年/イギリス
監督 スザンナ・ホワイト
原作 ジョン・ル・カレ『われらが背きし者』
出演 ユアン・マクレガー(ペリー)、ステラン・スカルスガルド(ディマ)、ダミアン・ルイス(ヘクター)、ナオミ・ハリス(ゲイル)、ジェレミー・ノーサム(オーブリー・ロングリッグ)、ハリド・アブダラ(ルーク)、マーク・ゲイティス(ビリー・マットロック)