勝手に映画評

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しあわせな人生の選択 / Truman

2017年07月09日 | 洋画(その他)
スペイン・アカデミー賞〈ゴヤ賞〉で、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、脚本賞を受賞した作品。

末期がんで余命わずかな男と彼を取り巻く人々の4日間を描いたドラマ。ちなみに、原題の“Truman”は犬の名前。元々の名前はトロイロと言う犬ですが、撮影終了後まもなく、亡くなったそうです。まさにリアル『しあわせな人生の選択』?

人生で重要なのは、こう言う友人なのですね。改めて、友人のありがたさ、大切さを実感させられるお話です。だって、余命いくばくも無いとは言え、わざわざカナダからスペインにまでやってきて、人生の後始末に付き合い、その上、お金まで多少面倒を見るなんてねぇ。昔、一緒に生活していたという件が劇中に出てきますが、それにしても良い友人です。こう言う友人欲しいですね。

切ないのが、仕事の付き合いのある人に無視されたり、あるいは、以前酷い事(奥さんを寝取った)をした相手から優しくされたりする事。どちらにしても、切ない切ない。あと、わかれた奥さんとも穏やかに話せたり、遠く離れたところに居る息子にも優しくされたりするところも切ない。特に、事情を知らないと思っていた息子は、実は別れた奥さん(息子からみると母親)から事情が伝えられていたと言う事がわかったところは、なんとも言えないですね。

でも、一番切ないのは、フリアンが自分の葬儀の準備ために葬儀社に行ったとき、普通に骨壺などのセールストークを聞かされるところかな。フリアン、だまっちゃったもんね。いくら覚悟を決めているとはいえ、現実を突きつけられると、ああなるよねぇ。

とはいえ、ところどころ、笑えるところもあったりと、切ないだけの作品ではありません。自分を振り返るのに、良かったと思います。

タイトル しあわせな人生の選択 / 原題 Truman

日本公開年 2017年
製作年/製作国 2015年/スペイン・アルゼンチン
監督 セスク・ゲイ
出演 リカルド・ダリン(フリアン)、ハビエル・カマラ(トマス/フリアンの友人。カナダの大学教授)、ドロシス・フォンシ(パウラ/フリアンの従妹)、トロイロ(トルーマン/フリアンの犬)