勝手に映画評

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相棒-劇場版Ⅱ-警視庁占拠!特命係の一番長い夜

2010年12月26日 | 邦画
大人気テレビドラマの映画化第二弾。ネタバレありです。

前回は、マラソン大会を人質に取った脅迫事件の影に隠された、ある親子の戦いでした。言ってみれば、普通の謎解きストーリーで、映画の中で謎は解かれたのですが、映画化第二弾の本作品は、それとはだいぶ異なり、趣向が凝っています。言ってみれば、TVシリーズの中に組み込まれた一つの長編とでも言いましょうか。映画の中で事件が発生するのですが、事件のクリアな解決には至らず、最後のところで、事件解決に向かう右京と言うシーンで終わっています。そういう意味では、事件の背後関係とか、その後の事件捜査とかありますので、TVシリーズを見ているファン向けの作品とも言えます。一つの独立した作品としてみるには、結末が、“あの通り”ですから少し厳しいかも。しかしそれは、つまらないという意味ではありません。事実、119分ある上映時間は、あっと言う間に過ぎていきました。

少しツッコミを。警視庁幹部12名が人質に取られているところのシーンですが、SITと第一機動隊で突入を図るというのは良いんですが、人が多すぎませんか? って言うか、それより何より、右京がロープを使って警視庁庁舎の外を下り、そして事件現場の写真を撮って戻ってくるというシーン。これは、ギャグですか? ちょっとやり過ぎな感じを受けました。

やり過ぎといえば、小西真奈美。好きな女優さんなんですが、今回の演技は、ちょっと微妙。上手いとか、下手とかと言うのでは無く、力が入り過ぎというか、何と言うか、ちょっと違う感じの印象です。何故に彼女は、左側からのショットを(必要上に)意識していたのでしょうか?

女優繋がりで、たまきさんのシーンですが、あのシーンの意味はないですよね? たまきさんが居ない相棒はないので(?)作ったシーンなんだと思うんですが・・・。割愛しても良かったと思います。

相棒は、どこかコミカルな所があるのが良いんですが、この作品では、上述の右京のロープ降下などがそれに該当するのだと思うんですが、コミカルに行ききれなかった感ありです。内容が結構シリアスと言うか、腹黒と言うか、そう言う内容なので、コミカルさを描ききれなかったんですかね。

結局、この映画の中では結末はわかりません。こうやって、テレビのレギュラー放送に誘導されてしまうのかなぁ。結構厳しめの事を書いてしまいましたが、面白く無いという意味ではありません。中々シリアスで、良い内容だと思います。スッキリ解決!と言う話を期待していると、外されると思いますが。

タイトル 相棒-劇場版Ⅱ-警視庁占拠!特命係の一番長い夜
日本公開年 2010年
製作年/製作国 2010年/日本
監督 和泉聖治
出演 水谷豊(杉下右京)、及川光博(神戸尊)、小西真奈美(朝比奈圭子)、小澤征悦(八重樫哲也)、宇津井健(金子文郎/警察庁長官)、國村隼(長谷川宗男/警視庁副総監兼警務部長)、石倉三郎(三宅貞夫/警視庁生活安全部長)、名高達男(松下伊知郎/警視庁通信部長)、大森博史(鈴木光彦/警視庁地域部長)、大出俊(原子嘉和/警視庁公安部長)、佐々木勝彦(寺門宗佑/警視庁警察学校長)、井上高志(井手実篤/警視庁警備部長)、佐渡稔(鶴岡小太郎/警視庁交通部長)、五王四郎(田中靖/警視庁総務部長)、重松収(川上博康/警視庁組織対策部長)、品川徹(田丸寿三郎/警視総監)、葛山信吾(磯村栄吾)、平岳大(丸山英明/警察庁官房長室勤務)、江波杏子(李華来)、川原和久(伊丹憲一)、大谷亮介(三浦信輔)、山中崇史(芹沢慶二)、山西惇(角田六郎)、六角精児(米沢守)、神保悟志(大河内春樹)、小野了(中園照生)片桐竜次(内村完爾/警視庁刑事部長)、原田龍二(陣川公平)、益戸育江(宮部たまき)、岸部一徳(小野田公顕/警察庁官房長)

[2010/12/26]鑑賞・投稿


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