河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

科研費一部種目公募停止

2009-10-17 | 大学
帰宅して,大学からの連絡事項などをチェックしているととんでもない連絡が入っていた。

文部科学省研究振興局学術研究助成課
日本学術振興会研究事業部
平成22年度科学研究費補助金の新規募集課題の公募停止について

1.平成22年度新規募集課題の公募を停止する研究種目
(1) 「新学術領域研究(研究課題提案型)」(文部科学省より公募)
(2) 「若手研究(S)」(日本学術振興会より公募)

民主党政権になった影響が科研費にも早速現れてきた。

実は、共同研究者の先生の課題で、(1) 「新学術領域研究(研究課題提案型)」に準備を進めていたところだったのである。
もろに影響を受けることになってしまった。
来週には学内締めきりだというのに困ったことである。
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日本臨床バイオメカニクス学会

2009-10-17 | 研究・講演
松山で行われた学会から帰ってきた。

今回は大学院生などに指導した3件の発表を行った。

車椅子とベッド間での移乗介護動作の3次元動作解析
棚田裕二、塩川満久、 住居広士、河村顕治、 松本百合美

足圧分布計測機能を有するトレッドミルによる歩行分析
酒井孝文、河村顕治、宮地司、梅居洋史、山下智徳

前十字靱帯再建膝の移植腱によるレッグプレス時の足部出力様式の違い
松尾高行、河村顕治、小柳磨毅、中川滋人、史野根生

いずれも初日の発表だった。
まずまず無事に終わった。

初日の夜に懇親会が会場で行われ、情報収集を兼ねて参加した。
大方の知人は懇親会は偉い人ばかりで堅苦しいからと逃げてしまった。

懇親会の会場で大学院生の松尾君を指導してもらっている関係で、史野根生先生に挨拶をさせて頂いた。
史野先生は学会場での発言などを聞いていると、とても怖い人のように見えるのだが、実は常識人である。
私の挨拶に対しても、
「どうもご丁寧に。」
と丁寧に対応してくださった。
松尾君によるとふだんはスタッフに対しても患者さんに対してもとても優しいのだそうだ。

今回は宿泊先のホテルで、学会場で受けた刺激や、温泉につかってリラックスしたおかげで今回申請する科研費の申請書にかなり手を加えることができた。
松山は近くて遠いところなのだが、指導している院生は今回の発表内容を論文にまとめる予定だし、私も科研費の申請書に役立ったので、参加した甲斐はあったと言えるだろう。


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日本臨床バイオメカニクス学会ほか

2009-10-14 | 研究・講演
この週末、松山で日本臨床バイオメカニクス学会が行われる。
あいにく日本リハ学会の専門医会と重なってしまった。
今回は指導している院生がバイオメカ学会の方で発表するので松山へ行く予定だ。

明日は高梁市老人クラブの健康教室が研究所で行われる。
責任者として出発前にその準備と段取りはしておかなくてはならない。
今日の午後から大学の軽トラを借りてポスドクの井上君と一緒に計測機器を研究所へ運び込む予定だ。

科研費の申請書は共同研究者の分と合わせると全部で4つ完成させなければならないのだが、これは出張先で手を加えることにする。
松山なら温泉につかれるのでいいアイデアが出そうだ。

責任者として,学内業務で来月早々には共同研究報告会の実行委員会を立ち上げたり,知財委員会を招集したりしなければならない。

指導している学部生や院生の全国学会の登録締切も来月早々に来る。

学部生の卒論もそろそろまとめなくてはならない。

例年のことながら10月はあわただしい。
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科研費申請書作成

2009-10-09 | 研究・講演
忙しい業務の合間を縫って科研費の申請書をこつこつと書いている。
先週は考えが今ひとつまとまらず、一生懸命考えているのだが何も書けないという状態であった。
今週になってやっと一つの方向性が見え始めてきたので申請書を少しずつ埋めて行っている。

根を詰めて考えていると夜中に目が覚めてパソコンを立ち上げ思いついたことを書き始める。
昼間、研究室ではなかなか書けなかったのが不思議と筆が進む。

苦しいのだが、だんだんまとまった申請書が形となって現れてくると少し楽しくなってくる。
これこそ産みの苦しみである。
完成後には達成感が味わえる。


しんどくても科研費だけに集中できればよいのだが、この時期は学部生の卒論を完成させなければならないし、指導している大学院生などに来年度の全国学会に向けて抄録を書かせなくてはならない。

忙しい時にはなぜか仕事が沸いてくる。
通信制の大学院生のレポートも評価しなくてはならないし、昨年講義した岡大医学部から定期試験の問題を作って送るように手紙が来た。
今年からは関連校の看護専門学校での講義も始まった。
来週は松山で臨床バイオメカニクス学会もある。

いろいろある業務を逆手にとって、雑務の中で浮かんだちょっとしたひらめきを科研費の申請書の中に書き込んでいく。
忙しいから科研費が申請できないなんて全くのでたらめである。
集中すれば他の仕事をしていてもアイデアは浮かぶものである。
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台風18号

2009-10-08 | 大学
紀伊半島に上陸すると予想されていた台風だが、一夜明けてみると愛知県の方へそれていた。
そのため岡山は平穏な朝を迎えることができた。

今日の講義も休講にならなくてすんだ。
最近は休講になった講義は必ず補講をしなくてはならないため、そのための調整が大変なのである。

今月はいろいろ締切がある月なので予定が狂うと非常に困る。
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平成21年度第1回教育訓練(動物実験規則説明講習会)

2009-10-07 | 大学
動物実験規則説明講習会が行われた。
私は動物実験委員会委員長なので立場的には責任者である。
来年のために記録しておく。

     記
.日 時:平成21年10月7日(水)11:15~12:30
.場 所:6号館621教室
.内 容
挨拶
1)講演会
「動物実験研究の実際」〔約30分〕
   副題:活性型ビタミンDによる消化器発癌の抑制に関する研究
2)動物実験に関する規則と遵守事項
・関連法規、指針、学内規定等について
・動物実験等の方法に関する基本的事項について
・動物実験の飼育保管に関する基本的事項について
・安全確保に関する事項について
・その他、適切な動物実験の実施に関する事項について


動物実験講習会終了後、実験動物慰霊祭を12:35~12:55の時間に行った。
学長、事務局長も参加して黙祷の後、献花を行った。
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研究費の執行

2009-10-06 | 大学
本学の研究費の使用がいかに厳格に行われているかということを以前書いた。

今日もそのことを実感する出来事があった。

本学では教員に支給される個人研究費の中から学会や研究会の年会費を支払うことが認められている。
たいてい年会費は郵便局の振込用紙で支払うので、立て替え払いで支払って、その控えを物品購入要望書に付けて大学に請求する。
先週末、ある研究会の年会費をそのようにして請求したら、大学事務担当者からメールが来て、その研究会の年会費の金額の分かる書類を提出して欲しいとのことだった。
たいていそのようなものを付ける必要がなかったので、その理由を尋ねたら、何とこれまでは事務担当者がホームページなどで当該学会の年会費などを調べてプリントして稟議書に付けてくれていたのだそうだ。
まさか、そのような面倒な作業をこれまでしてくれていたとは知らなかった。

今回の研究会についてはホームページがなくて年会費を示す書類が作れなかったので、本人に問い合わせがきたというわけである。

ほんの数千円のことなのだが、学会事務局にメールで問い合わせて、年会費の額を証明していただいた。

このような問い合わせをすることは少し恥ずかしかったのだが、ここまで徹底していれば研究費の使用を巡って疑義は生じないだろう。

しかし、事務の方はここまでやらなくてはならないわけだから本当に大変である。
個人的には学内の予算の執行なのだから、ここまで厳密にやらなくても良いのではないかと思うが、どうなのだろうか。
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貸与奨学金未返済最高723億円

2009-10-06 | 大学
独立行政法人の日本学生支援機構は2008年度の貸与奨学金未返済額が723億円に上ったことを発表したと新聞に出ていた。
もちろん過去最高額である。

景気悪化がその原因だろうが、この額は尋常ではない。

給与所得が年間300万円以下を目安に原則として最大5年間返済を猶予する制度があるのだそうだが、この制度を利用する相談が急増して電話がつながらないなどの苦情もでているらしい。

学部の学生はもちろんのこと、働きながら大学院に進学している学生も本学にはたくさんいて、学費に困っている学生が私の周りにも多い。
奨学金は返済の減免があったり返済の必要がない給付型であれば安心して利用できるのであるが、貧乏な学生ほど貸与による奨学金は手が出しにくいのが現状である。
将来、何かあればたちまち行き詰まってしまうからである。

私自身も学生時代には育英会から奨学金をもらい、卒業後には毎年返済を行った。
奨学金というものはもらうときにはありがたいが、返却するのは大変である。

国の財政が破綻しかかっているのであるから、優秀な学生に対しては大学独自に授業料の減免や、返済義務のない奨学金などを支給する必要があるのではないだろうか。
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東大生の授業料は上げるべきか

2009-10-04 | 大学
昨日の朝日新聞にショッキングな意見が1面の半分を使って掲載されていた。
現役東大教授小林雅之氏の「金持ち東大生の授業料を上げよ」という記事である。

民主党政権になってあらゆる予算の枠組みが見直されている時期だけに、見過ごせない記事である。

記事から主要な内容を抜粋してみる。

大学教育は持ち家に次ぐ人生で2番目に高い買い物
 生活費平均年100万円 4年間で六百数十万円
 私立大学なら4年間で1000万円
 高卒後働いて稼げたはずの所得を加えると千数百万円

東大生の家庭では家計年収950万円以上が5割以上
私立中高一貫校出身者も5割を超えている
 一方で家計年収450万円未満も1割あまりいる

日本では子の教育は親が負担するという意識が強い
欧州では教育は社会全体で支えるという考え方が強い
 ドイツ、フランスでは国立大学の学費は原則無償

金持ちの東大生に多くの税金を投入するのは「逆配分」になる

60年代に米国の州立大学で逆配分をめぐる議論が起こり、授業料を高くして低所得層には高い給付奨学金を出すところが増えた

日本には奨学金の返還免除の制度がない

国の財政が逼迫しているから、大学独自の給付奨学金制度を創設すべきだ

東大では08年度から家計年収400万円以下の学部学生の授業料を全額免除することに決めた
 同年度の対象者は1329人

小林教授の結論は、授業料を私大並みの80万円に引き上げて、その代わりに家計の所得に応じて奨学金を給付するというのがあるべき姿だというものである。

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記事を読んで感じたこと

小林教授の主張はもっともである。
しかし、理想を言えばドイツ、フランスのように国立大学の授業料は無料にして欲しい。
その前提として、国立大学を卒業した学生は、卒業後、社会に貢献して恩返しをするという使命を持つべきである。

私が学生であった頃、国立大学の授業料はまだ安かった。
年144000円くらいだったと記憶している。
徐々に授業料が上がり始めた時代で、留年した先輩など、年数万円の授業料だったと思う。

ただ、その頃でも国立大学を卒業したら社会に貢献しなければいけないという議論は学生の間でもあった。
何しろ一人前の医師1人を卒業させるには1億円かかると言われていたから当たり前である。

私自身もそう言った意識は持っていた。
だからこそ、まだ誰もリハビリテーション等というものを知らなかった時代にリハ医を目指したのである。

本学にも医師教員は数人いるが、全員国立大学出身である。

私学の教育に国立で税金を投入された医師がかかわっているというのも少し変な感じを受けるかもしれないが、私立と言っても学校法人であり国の予算を受けている。
教育に貢献するというのはある程度使命感がないとやっていけるものではない。


大学教育は無料、卒業したら好きにするというのではあまりにも都合が良すぎる。
また、授業料は親がしっかり払ったのだから、卒業したら自分の好きなようにするというのも同じである。

東大生の授業料を私学並みに引き上げたら、ホリエモンのような「稼いだが勝ち」という卒業生ばかりになるのではないかと危惧する。


話が飛ぶが、昨夜NHKの特別番組を見ていたら、民主党の鳩山政権は大臣に自民党時代よりも東大出身者が多いのだそうだ。
東大出身の高級官僚の天下りがけしからんという気持ちが国民の中に蔓延しているのだが、私は東大を卒業して将来の天下りを期待して官僚になるのはごく少数派なのではないかと思う。
若い頃からそんなことを考えるのは、就職したばかりの若者が将来の年金を計算するのと同じで、ちょっと想像しにくい。
それよりは、純粋に日本の将来のために貢献したいと思って官僚になるのではないだろうか。
人間は弱い存在だから、そう言った志が、社会の荒波にもまれて年を経ると変容するのだろう。

いくら家庭が裕福であっても、大学の授業料が無料であれば、社会が自分たちに期待していると言うことを感じるのではないだろうか。
そうすれば立派な官僚や政治家もその中から生まれるはずである。

人はお金をかければ立派になるのではなく、周りから期待されて育てられることで自覚が生まれるのだと思う。



 

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