山本悦子さまのがっこうかっぱシリーズ最新作です。
過去2冊に対して、エピソードゼロの立ち位置がこの本。
過去2冊に対して、エピソードゼロの立ち位置がこの本。
がっこうかっぱが生まれる物語になっています。
おれはがっこうの池にすんでいるがっこうかっぱ。
アマガエルくらいの大きさの小がっぱで、
人間くらいの大がっぱは川でくらすけれど、小がっぱは池にいる。
人間よりずっと長生きで、池で何百年もくらす。
あるとき、とばされたくつを池から取ろうとして、女の子がバチャーン。
池に落ちた女の子は、かっぱとおなじくらい小さくなって、こきゅうも会話もできる。
女の子の名前はちよ。
戦争がはげしくなって、田舎の村にそかいしてきて、
村の子たちにいじめられていたのだった。
ちよにコケマルとなづけられたかっぱは、ちよから学校の話をきく。
ところが雪がふるころから、ちよはぷっつり来なくなって……。
「あのね、みんな、もえたんだって」
ぞくっとして、背中がつめたくなった。
「しあわせになることをねがって見ることを、見まもるっていうのよ」
かっぱに託された言葉に、胸が熱くなった。

がっこうかっぱシリーズの第1作は『がっこうかっぱのイケノオイ』。
”がっこうでいちばんよく聞こえる音は……わらいごえ”
第2作が『がっこうかっぱのおひっこし』。
”気がつかないうちになってるのが、ともだちってもんさ”
1・2作は、子どもたちの目線で描かれていたが、
今回はかっぱ目線。
カタカナで書かれた「カッパ」が 、今回はひらがなの「かっぱ」になっていた。
これ、なにかやさしい感じがしていいな。
そして、子ども目線も良かったけれど、かっぱ目線最高。
池の中、かっぱと一緒にもぐってみたい。
かっぱと一緒の池の中は、みんなの気持ちが通じ合える場所。
そんな場所が必要な子って、今の学校にはとても多い気がするし。
山本悦子さま、ますますのご活躍を!
やさしい言葉でぐっとくる作品を書けるって、ほんとにすごい。
福島県こども未来局こども・青少年政策課から『ひまりのすてき時間割』を、
「青少年の健全育成に有益と認められる書籍」として推奨するとのお知らせをいただいた。
「青少年の健全育成に有益と認められる書籍」として推奨するとのお知らせをいただいた。
こうしてお勧めしていただけるのは、ありがたいなあ。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)