月日は百代(はくたい)の過客(くわかく)にして、行きかふ年も又旅人也。舟の上に生涯をうかべ、馬の口をとらえて老いを向かふる物は、日々旅にして旅を栖(すみか)とす。古人も多く旅に死せるあり。予もいずれの年よりか、片雲の風にさそはれて、漂泊の思ひやまず、海浜にさすらへ・・・・
芭蕉翁「奥の細道」序文の書き出しである。天体を眺め、時間を思い、無常を感じ、大きな宇宙観を抱きながらの旅立ちの思いが募っており、翁のスケールのでっかさに、あらためて心揺り動かされる。
昨日未明の「名残の浜」を編集しながら、この書き出し文がよぎったものだから、冒頭になぞらえた。
ちょっと、BGMを替えてスピード感を持たせてみた。同じラヴェルの音楽であるが「亡き王女」と「眠りの森の美女」のどちらがふさわしいか。NHKのきらクラでやってるBGM選手権みたいなものだが、おもしろいので、試行錯誤しながら作っていこう。
BGMは、ラヴエル「マ・メール・ロア:眠りの森の美女のパヴァーヌ」のライセンスフリーMIDI
魚眼も、浜全体が映るヴァージョンにしてみた。
今朝は3時に起きたが、星がまだ輝いていたので、浜に降りようとお茶を飲んでいたら、一面の曇り空となった。予報では、来週の引っ越しまで、「快晴」は望めないので、昨日の空で店じまいとし、覚悟を決めてカメラ・レンズの荷造りも始めていこう。
来週からの北帰行には撮影機材としては軽量化のため、p900、w100、スマホだけを旅の友としよう、そして、福井県敦賀にたどり着いたら、「奥の細道」を逆行して宮城まで行こうと思っているので、少し古くなったが20年前に使用したJTB「奥の細道を旅する」をザックに入れていこう。
旅立ちまで、1週間。