日本三百名山未踏峰の空想(共有)も琵琶湖の西岸に広がる比良山地の蓬莱山や武奈ヶ岳にまでやってきたら、ふと、井上靖さんの詩集「北国」に書かれていた「比良のシャクナゲ」を読みたくなった。
書庫からボロボロの新潮文庫「井上靖全詩集」(昭和58年版)を取り出して読んでみた。
むかし「写真画報」という雑誌で、〝比良のシャクナゲ〟の写真をみたことがある。
そこははるか眼下に鏡のような湖面の一部が望まれる比良山系の頂きで、あの香り高く白い高山植物の群落が、その急峻な斜面を美しくおおっていた。・・・・・」
という書き出しで始まるこの短い散文詩に惹かれて、この詩の中の「私」のようにオイラもいつかはシャクナゲの花が咲くころに比良山地のどこかの山の山頂に立ってみたいと思っていたが、この詩の中の「私」同様、いまだそのシャクナゲを知らない。
そのシャクナゲの白い花で覆われる山頂とは、どの山の山頂なのだろうか。
YAMAPの登山記録や動画をいろいろ眺めてみたが、シャクナゲの開花する4月下旬から5月上旬にもっとも歩かれているのが、「堂満岳」(1057m)から「釈迦岳」(1060m)あたりを周回するルートみたいで、おそらく「私」が雑誌で見た山はこの二つの山のどちらかなのだろう。
ところで、「比良のシャクナゲ」のシャクナゲとはナニシャクナゲなんだろう。列島には、おもに「ハクサンシャクナ」や「アズマシャクナゲ」などが自生するが、図鑑の分布をみたら中部以北や四国山地とあり、比良山地が載っていない。
「白い花」ならば、おそらく「ハクサンシャクナゲ」かその亜種だと思われるが、ネットの山行記録の添付写真や動画を見ると、おもにピンク系の花弁なのだ。「ハクサンシャクナゲ」は白色のもあるし、あるいは「私」が見た雑誌の写真はモノクロであって、淡いピンクが白色に見えたのかもしれない。
ああ、オイラも4月末に現地の山を歩いて、「私」の見たかった山頂の「白いシャクナゲ」というものを現実に確認してみたくなってきたな。でも、遠いんだよな・・・・
白いハクサンシャクナゲ
かぜねこ三百名山未踏峰・空想(共有)登山
武奈ヶ岳(ぶながたけ・1214m・日本二百名山№183)
滋賀県の比良山地の最高峰。山腹にブナが見られるのでこの山名だとか。蓬莱山とともに展望が抜群で、府どちらの方角からもアクセスがいいので、ぜひ晩年の山歩きリストに入れたい。できればシャクナゲの時期がいいな。
「ふたり時間TV」さん提供
イン谷ルートから登る、武奈ヶ岳 晴天の中、絶景登山を楽しんだ結果… 初心者ソロ登山Vol.17
動画作成が上手でルート解説も明瞭です。
「ayupommm」さん提供
シャクナゲ🌸満開【武奈ヶ岳1,214m/滋賀県】幸運をもたらす貴重な蛾を発見😎❗️❗️
コースが不明瞭ですが、比良のシャクナゲ見られてよかったです。
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