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日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

「国家公務員並み引き下げ」だそうだ

2008年11月07日 | インポート
長崎市が職員給料を見直して、国家公務員並みの給料額に引き下げる事にしたそうだ。

以下は、本日の毎日新聞の記事。

長崎市は、行政職職員など約2670人の給料を国家公務員の給料水準まで引き下げる条例案を11月25日開会予定の市議会に提案する。

現業職など約950人の給料も同様に見直し、規則改正する。

見直し実施は、来年1月1日予定で、大規模な給料制度の見直しは06年以来2年ぶり。

計約3620人は全職員の8割以上に当たる。

見直しに伴い、職員一人当たりの生涯賃金は約6~18%減額される見通し。

市によると、市職員の平均給料月額は、国家公務員と比べ、行政職では平均年齢が1.5歳高く、月額も約2万7000円高い。

現業職では平均年齢も同じで同約9万6000円高くなっている。

財政事情も悪いことから、市は給料見直しを決め、今年2月から市役所従業員組合など3組合でつくる「長崎市労連」と交渉し、先月31日に妥結した。


見直しでは、高卒職員が60歳で定年退職するまでの生涯賃金が、行政職で約1600万円減(約6%減)、現業職で約4400万円減(約18%減)、看護職・医療技術職で約2500~3000万円減(約10~13%減)となる。

見直しは、激変緩和のため、一部職員で定期昇給を止める形で実施されるが、行政職で約10年、現業職で20数年定期昇給が止まるケースもあるという。

同市は「厳しい内容だが、市の将来を見据えれば、どうしてもやらなければならなかった」。

一方、長崎市労連事務局は「苦渋の選択だったが、市の財政状況や国の現業職員の給料水準を踏まえ認める事にした」としている。

以上、毎日新聞の記事より。



税金を食いつぶしていると見做されても仕方の無いような公務員組織の一例だが、職員労組も、さすがに国家公務員より高水準の給料体系ではまずいと認識したのだろう。

給料体系が見直されて、不満がある公務員は、自由に職を辞すればよい。

ただし、公務員より優遇されていて安定した職業は皆無だと認識した方が良い。

長崎市労連事務局は、「苦渋の選択」という言葉の持つ意味を理解できていないようだ。

「当然の選択」であろう。


豊田かずき



おかしな更迭、妥当な更迭

2008年11月04日 | インポート
神奈川県の公立高校の入試において、試験の成績では合格点に達していたけれども、不適切な服装や態度により不合格にされていた者がいたということで、神奈川県の教育委員会は、その高校の現役校長を更迭すると発表した。

おかしな事をする教育委員会だなと思っていた。

その件に関する、生徒の保護者への説明会において、「校長を更迭することには反対」という意見が保護者側から多く出たという事で、神奈川県の教育委員会は「検討する」という見解を示したという。

更迭するとした理由は、合否判定の内容が、県の教育委員会が示している内容から逸脱していて、その高校独自の内容を取り入れていたからということのようだ。

要するに、自分たちの指導体制の枠からはみ出して、勝手な事をしたからということだろう。

入試前の願書提出時や入試当日に、3人の先生が、受験者の服装や頭髪、態度などをチェックしてその結果を職員会議(合否の判定会議)で報告し、最終的な合否判定の資料として加えていたということのようだ。

何の不都合も無い、合理的な常識的判断方法だと私は思うが、神奈川県の教育委員会の方々にしてみれば、誰かを処分しなければ収拾がつかない事柄に思えたのだろう。

内申書では表されていないかもしれない、受験生の現実の姿に対する内申点を、生徒をあずかる事になる学校がその責任において見定めるという行為は、一般常識的にも理にかなっており、校長を更迭する理由には当らないと思う。

生徒の保護者の中に、校長を擁護するという良識があったという事が救いの様に思うが、本当に更迭されるべきは、おかしな更迭の判断を下した教育委員会の委員の人たちではなかろうかと私は思う。


もう一つの更迭は、結果として「定年退職」処分になってしまったが、航空自衛隊の指導的地位にある人の懸賞論文の内容に関して、浜田防衛大臣が、その人を解任すると発表した事案だ。

持論を持つ事を止めることは誰にも出来ないし、制限すべきではないが、公的な相応の地位にある人の考え方が、国家がすでに国外に向けて表明した方針と食い違っておれば、その人は公職にとどまるべきではないと思う。

国家公務員という肩書きをおろしてから、一個人として自由な立場で持論を展開されたら良い。

浜田防衛大臣の、妥当な更迭の判断だったと思う。

過去を冷静に振り返って反省できないような人が、国土防衛の中枢におれば、同じような過去を繰り返すことにもなりかねない。



豊田かずき