日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

大分県姫島村

2009年01月28日 | インポート
大分県の姫島村では、40年以上も前から、地域全体でワークシェアリング的な事を実行しているそうだ。

人口が2500人程度で、年間の予算規模は約28億円ということで、漁業を主産業としているという。

予算規模だけでいうと旧愛野町と同程度だが、人口は旧愛野町の半数程度だ。

村役場の職員給与は、国家公務員の約70パーセントの額で運営している。

役場職員同士が結婚した場合には、女性の方が役場を辞めるということになるそうだ。

要するに、役場職員の給与はその地域では最も恵まれて安定しているから、一家族から二人も役場職員になるというのは遠慮して頂くという考え方なのだそうだ。

役場で働いてもらうパートさんなどを選ぶ時も、世帯の経済状況等を勘案して、困っている世帯の人を採用するように配慮しているという。

村長選挙は15期の間無投票だということだが、誰かが富を独占しているという構図ではなく、村民も納得してのことだそうだ。

その姫島村で漁業をしている男性が話していた。
漁業で仮に年間600万円の水揚げがあったとしても、燃油代や材料費等の諸経費で100万円程度は飛んで行く。
夫婦二人で漁をするから、500万円を二人で割ったら、一人当たり250万円という事になる。
それから見れば、役場職員の給料は安定していて恵まれているのではないかと思うと。

国家公務員の給与額の70パーセントの額でも、田舎で自営業をしている人から見れば恵まれていると思うのが一般的な感想だろうと私も思う。

トップに立つ人の考え方次第で、住民は皆で譲り合いながらその地域で生活する事が出来るのではなかろうか。

長崎市役所では、市職員の手当ての不正受給が発覚したそうだが、公務員としての資質に欠けると思う。

姫島村を手本にすれば、市町村合併もしなくて済むのに、いまだに長崎県では合併推進の住民運動をしている地域がある。

まず、合併しないで現行の自治体を維持するにはどうしたらよいのかを真剣に議論すればよいのに、合併しなければ地域が破綻するかのごとき情報操作に乗せられて、合併推進を声高に叫んでいる人達がいる。

議員の報酬を下げる、議員の定数を減らす、役場職員の給料を減らすなどということは、あえて合併しなくとも、現行の地方自治の中で選択できることがらだ。

公共工事額は、合併してもしなくても減っていく。

地域全体でのワークシェアリングの発想を、大分県の「姫島村」に見習ったほうがよい。


豊田かずき



最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
初めてコメントします。よろしくお願いします。 (出身者)
2009-01-29 09:30:23
初めてコメントします。よろしくお願いします。

私はここの村の出身です。私が生まれた頃には
ワークシェアリングがもう既にあったので、自然に
受け入れていました。私としては一般の公務員
の給与が高すぎるのではないかと思っています。

公務員の給与が70%なので、低いと思われますが
姫島ではこれが普通なのです。姫島にしれみれば
70%=姫島基準100%になる、と役場の人が
言っていました。

確かに譲り合いの精神はあると思います。例えば
採った魚を近所の近所に分けたり、野菜を分けたり
自宅で作った料理を分けたりなどは、日常的です。
近所付き合いがあることはコミュニケーションにも
なりますので、良いと思います。

ブログで姫島村を取り上げて頂き有り難うござました。
返信する