日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

おかしな主張

2009年12月15日 | インポート
1ヵ月前までに申し出ておかなければ、天皇陛下が外国からの政府訪問者と会うことはできない内部的なルールがあるなどと、わざわざ記者会見までして主張し、今回の中国からの訪問客と天皇陛下の会見に関して批判的な見解を宮内庁長官が表明していた。

まず、中国からの訪問客に対して非常に失礼である。

その訪問客と天皇陛下との会見をセッティングしたのは日本政府であるから、その政府機関の一員としてはそのような発言はすべきではない。

この件に関しては小沢一郎氏の主張の方が正論だと私は思う。

「そのようなことは誰が決めたのか。憲法にも法律にもそんなことは書いてないでしょう。」と、まさにそのとおりだと思う。

天皇陛下を政治的に利用しているとかいう論調のマスコミもある。

国家のためになる政治的利用であるならばおおいにやるべし。

日本国の象徴である人が、外国からのお客様に敬意を表するために会見するというのは当たり前のことだと私は思う。

一般国民的な考え方としては当たり前の事が、宮内庁という特殊な官僚機構の中の一部の人たちにとってはそうではないらしい。

自分たちの組織の権威を振りかざして国益になるのだろうか。

脱官僚政治を実現できるような政治家集団の出現に期待するしかないが、中国を大挙して訪問し、3秒間隔での中国主席との写真撮影をしているようでは情けないとしか言いようがない。

みんなの党に期待するしかないのかな。



民主党だいじょうぶ?

2009年12月14日 | インポート
国政でもそうだが、来年2月の長崎県知事選の立候補予定者の擁立について、「民主党だいじょうぶ?」と思ってしまう。

中央の民主党幹部は、衆議院議員選挙の結果がそのまま長崎県知事選でも通用するとの認識なのだろうか。

甘い考え方であるように思う。

知事選挙の投票者は、長崎県の全域の住民である。離島や郡部も多い。

小さな選挙の結果ではあるが、2ヶ月ほど前の平戸市議会議員選挙においては、民主党の公認候補者が最下位で落選している。

衆議院議員選挙の少し後の選挙結果なので、長崎県民の民意は民主党であればなんでも支持するというようなものではないという事が分かる。

40歳の農水省の元役人氏を民主党の公認候補として立てているが、長崎県民は都市部の労働組合関係者ばかりではない。

長崎県内の離島の市議会議員諸氏は自民党などが擁立しようとしている現職の副知事に出馬要請をしているし(もちろん自民党の上層部からの意向が強く働いての事だとは思うが)、その副知事氏は南島原市出身だということだから、地元という事で島原半島内の住民の支持を多く得られるのではなかろうか。

衆議院議員選挙の結果でも、島原半島内では久間氏の得票の方が福田氏の得票を上回っていた。

民主党が公認候補として立てている40歳の農水省の元役人氏は、諫早湾干拓の開門調査に関して「開門調査の前に、まずは調整池の水質の改善が優先する」などというわけの分からない事を言っている。

何等かの方策にて調整池の水質が改善するのであればとっくの昔に改善しているはずであるがそうではない。

そうではないから開門調査の必要性が言われているのであるが、農水官僚の発想で、そのような人が決定権を行使できる立場になっても何も進展しないであろうというのは想像に難くない。

干潟に触れて遊んだ事のないような人には干潟が持つ性質を理解することは難しいように思う。

干潟は、潟が潮汐により潮水の下に浸かったり日にさらされたりを繰り返すことによって、その表層部の1メートル程度の範囲内にて生物が活動し、干潟における生産活動や水の浄化作用に寄与している。要するにそのような層だけが生きている潟である。

それより下層部は真っ黒な色をした「死んでいる層」になっている。

通常に潮汐運動がある場合においてもそうであるから、そのような干潟の潟を真水の下に長期間浸かったままにしておくと、潮水の潮汐運動によって生きていた層は死滅してしまうしかない。

要するに干潟として機能していたときの生きていた干潟の層が「死んでいる層」の部分と同じように「死んでいる層」になってしまう。

すなわち腐敗してしまって、閉鎖性水域における水質の悪化に繋がるしかない。

であるから、諫早湾干拓の調整池の水質を改善させるには、その中に潮水を出し入れして干潟を回復させるしか方法は無い。

そのようなことに対する認識も無いようなお役人がトップになっても裁判所の決定に従うはずも無い。

脱官僚政治と主張しながら、ことごとく元官僚を重要ポストに就かせている現状を見ると、民主党が公務員の給料を2割削減するなどと示したのは単に大風呂敷を広げただけだと言われても反論できないだろう。

最近ではそのことを口にする民主党国会議員は見当たらない。

事業仕分けの前に、公務員報酬の2割削減こそまず最初に着手すべき案件であるべきだったと私は思うが。

日本中の役所の公務員(特別職公務員という肩書きの議員も含む)の報酬を2割削減できたならば膨大な金額が捻出できる。

その捻出できる金額の一部を、本当に必要な公共事業等に、官僚の天下り組織を経由せずに民間企業に直接発注するようにすれば相当多くの民間人が助かるのにと思う。

県庁の移転は必要ない、長崎駅まで新幹線を通す必要はないと主張している大仁田氏の考え方が、長崎県の一般人の多くが思っていることだろうと推察でき一番賛同できる。

大仁田氏はつい最近まで「卑弥呼(ひみこ)」の事を「君子(きみこ)」と思い込んでいたみたいだ。

ラジオ放送を聞いていてそれが分かった。

漢字を読み間違えて覚えていた人でも総理大臣になる事が出来たのだから、ひみこをきみこと間違えて覚えていたことぐらいはかわいいものだ。

大仁田氏の方が農水官僚よりは住民目線に近い発想を持っているのではなかろうか。

他にも元ルーマニア大使だった人や共産党が公認している人が長崎県知事選には立候補を表明している。

元ルーマニア大使だったという人は自民党政権下での官僚だったにもかかわらず、民主党に推薦願いを出したという。

そして断られている。

ちょっと違うんじゃないと思う。

共産党公認の立候補予定者は、多分その主張としては庶民目線に一番近い考え方の持ち主であろうとは推定できるが郡部への浸透力がどうなのだろうかという懸念がある。

私は衆議院議員選挙では政権交代による政治の改善の可能性に期待して民主党と民主党候補に投じたが長崎県知事選では別の選択をせざるを得ない。

民主党、だいじょうぶかな?