桜草;プリムラ(サクラソウ科)花言葉は、青春生育時代の希望。学名プリムラ.ジャポ二カの通り日本原産である。花期は4月、30cm余の花茎の先に桜に似た紅紫色の花を咲かせる。束になって生える長楕円形の葉はしわが多い。野生種は、全土の河川付近の湿潤な地に生育している。東京付近でも浮間が原など有名であったが、今は堀つくされ、浦和の田島が原の野生地が、天然記念物に指定され、保護されているにすぎない。桜草の可憐な姿、地味な花色は静に観賞するにふさわしいが、西洋桜草すなわちプリムラは、花も大きく色も多彩濃艶である。江戸時代には桜草の栽培が流行して、武士が内職といて仕立てていたという。当時300種もの品種がつくらてていたとか。「咲みちて庭盛り上る桜草 山口青邨」「花びらにかくるゝ莟桜草 倉田絋文」「我国は草ももさくらを咲きにけり 小林一茶」「桜草鉢またがねばならぬかな 高浜虚子」「汚れたる風雨のあとの桜草 深川正一郎」「まのあたり天降りし蝶や桜草 芝不器男」「桜草のせてタイルの罅こまし 横山白紅」「目離せば消ぬべき雲や桜草 千代田葛彦」「桜草まぶしき肌を診了はんぬ 川畑大川}。(桜草春は素朴に始れり ケイスケ)