川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

北上川源泉 奥羽の旅①

2010-08-01 18:43:10 | 出会いの旅
 今日から8月です。皆さんお変わりありませんか。

 川越は朝からうだるような暑さです。ゆうべはぐっすり眠れたので旅の疲れもありません。何とか工夫して「暑さの夏」を乗り切りたいものです。

 忘れないうちに東北の旅のメモです。順番がヘンですが印象が深く残っている最終日から。

   
 7月31日(土)

 津軽地方は大雨注意報発令中とのことで白神山地(西目屋村)を諦め、平川市の”北限に

観る蓮の花まつり”に行くことにする。

 平川市とは聞いたこともなかったが弘前郊外の平川沿いの町や村が合併してできたという。蓮の花まつりは旧・尾上町の猿賀公園で今日から始まる。

 [ 鏡ケ池の蓮]

 昨日は弘前城の堀で見事な蓮を見たばかりだが、これは何と形容すればいいのか、広大な池に蓮の花がぎっしりと咲いている。本当にびっくりした。

 蓮の花をまじかで見ることができるのでハチスの様子などをまじまじと観察することもできた。

 観賞用の蓮で痩せているが春先にレンコンをとるという。その粉で作ったレンコン羊羹を(自分のための)土産にした。

 「寫楽館」さんのブログで蓮の花の風景をご覧ください。 

  ○http://syaraku.way-nifty.com/syarakukan/2010/07/2010-1de5.html

 [猿賀神社]

 蓮池の隣にある猿賀神社に寄ってみた。岩木山神社とともに青森県では有名な社のようだ。

 祭神の上毛野君田道命(かみつけののきみ たじのみこと)が「暴夷」を平定した旨の説明書きがある。4世紀に大和の勢力がこの地に及んだとは考えられないが日本書紀のどこかに記述があるのだろう。
 
 それにしても地の文に「暴夷」などと書いて平然としている神経は僕には理解ができない。前に、青森の善知鳥(うとう)神社でも同じことを感じたが先住民への敵意をむき出しにした歴史観を今も公然と維持していることになる。

 これではせっかくの蓮池の素晴らしさが帳消しだ。

 
 ○猿賀神社http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8C%BF%E8%B3%80%E7%A5%9E%E7%A4%BE

 ○参考・川越だよりhttp://blog.goo.ne.jp/keisukelap/e/5468e4c605d36de988b620d7745b9c9c



 旅の最後は北上川の源流部を訪ねることにした。地図を見ると岩手県岩手町の一戸町との境近くに「御堂観音堂」があり、「北上川源泉」とある。

 国道7号と青森・秋田県境近くで別れ国道282号をひた走る。昼食は道の駅「鹿角(かづの)」。カツヨシさんと妻は「きりたんぽ」の定食に大喜び。僕は「比内鶏の親子どんぶり」。

 気づいたら国道は米代川に沿って走っていた。県境を越えて10数キロも行った貝梨峠というところに「分水嶺公園」があった。

 
 [分水嶺公園]

 ここが日本海に流れる米代(よねしろ)川と太平洋側の安比(あっぴ)川(下流は馬淵川)の分水嶺だという。分水嶺が県境にはなっておらず、岩手県内に深く入り込んだあたりにあることに疑問がわいた。高速道路を通らなかったおかげで思いがけず来てみたかったところにたどり着いた感じだ。

 碑の前で記念写真を撮ってもらう。

 
 ○へっぽこ山ちゃんの山旅日記 http://hyyt.at.webry.info/200910/article_9.html



 峠を少し行ったところで国道と別れ県道30号で北上川源流部をめざす。二・三十キロはある長い山道だが牧場や野菜畑(キャベツなど)が広がる快適な高原だ。国道4号に出て間もなくのところに御堂観音堂の入り口があった。


 [北上川源泉]

 雨上がりの森の入口にある御堂(みどう)観音堂のたたずまいと清水の滴る大杉の根の奥とはただただありがたい霊気を感じさせてくれた。ぼくの「大自然教」の聖地はここだと思ったくらいだ。

 地元の方のブログの写真をご覧ください。この日は雨上がりのせいか、滴り落ちる水量も多く、私たち三人はそれぞれに杉の根方から出る水を心行くまでいただいた。

 ○岩手町・北上川源泉 http://www.uchinome.jp/mitearuki/mitearuki25.html


 御堂の前は道路を挟んで「いわてまち・川の駅」という公園になっている。

 ○http://mikan101.blog120.fc2.com/blog-entry-598.html

杉の根方の一滴が泉(弓弭の泉)となり、やがて大河・北上となって流域をうるおし、石巻で海にそそぐ。

 僕は満ち足りた気分で盛岡に向かった。途中、所々で出会う北上川は濁流が岸を洗っていた。