7月2日(土)晴れ
午後、伊佐沼のほとりにある東後楽会館を探検してみた。川越では古くからある老人の娯楽施設である。一階の大広間はカラオケの最中、2階に上がってみると浴場と休憩室のほか小さな部屋が並んでいる。
風呂に入ってみた。北海道の二股温泉の原石を利用した炭酸カルシウム温泉だと書いてある。
http://www.kaiteki-s.sakura.ne.jp/futamata/
そういえばなめらかな感じがするなあといい気になっていたら、あと10分で出てくださいとお達しがあった。3時半でおしまいだという。4時には閉館だ。休憩室でゆっくりするわけにもいかないが覗いてみた。同世代の方が孫と戯れていた。
本箱には図書が並んでいる。遠い昔に寄贈されたかと思う古本ばかりである。川越生まれの画家・岩崎勝平の展覧会の目録があった。パラパラとめくってみると僕の知らない時代の川越の風景があり懐かしい感じがした。
古くなりすぎたせいか陰気な感じがするなあ。これが僕の印象。もうすぐ70にはなるが利用は‥?かな。
お隣にある元の国民年金保養施設は民間に売却され、すっかり変貌を遂げている。沖縄のメロディーが流れてくる。
えすぽわーる伊佐沼●http://www.espoir-isanuma.jp/
入口に沖縄物産店がある。海ぶどうを800円也で買う。妻と娘の好物だ。新しいレストランも沖縄色。バンドなども出るようだ。なかで休みませんかと声をかけられたが他日昼食がてら来ることにする。
(海ぶどう 毎日沖縄から空輸されてくるという)
伊佐沼の古代蓮のつぼみが膨らんでいる。来週あたりには咲き始めるかな。
夜はお隣のMさんに呼ばれた。昨日が奧方の70の誕生日、ぼくは25日だ。赤飯を炊いて一緒に祝ってくれた。
岩手の山菜料理はいつもながら美味しい。妻が作った筍(たけのこ)寿司も食卓を飾った。筍はMさん夫婦が採ってきたものだ。雪深い西和賀地方にはこんな立派な筍は育たない。夫妻は山菜を送ってくれる故郷の親戚に入間川の河川敷の竹やぶに分けいって筍を採っては宅急便で届けているという。こうやって故郷の人々との縁を大切にしている方のおかげで僕らは奥羽山地の恵みに預かれるのだと思った。
真夏の夜の宴なのでガラス戸が開け放たれ、庭を見ることができた。塀の内側の棚に盆栽が並んでいる。ブナの盆栽が3鉢、トチが2鉢‥。根上りに作られた樹齢30年にはなるというブナには感激した。故郷の山から採ってきた実生の苗をここまで丹精して育てたのである。若い日々を山で生きた人の思いが詰まっている作品だった。