ライダーズカフェZ-YARDの
ぜんぶ読んだんだって。マスター。
試斬 〜1970s TAD CUE〜
<撞点と手玉の動きの狙い>
・真ん中(穴振り、穴の右側狙い、手玉
横出し止め)
・1タップ下(右ヒネリ、ワンクッション
逆入れ引き殺し止め)
・1タップ上(割れない押し)
フォローショット(押し玉)には、
手玉と的玉の分離角度を広くさせ
る「割れる押し」と、分離角度を
狭くして手玉が的玉を追うように
動かす「割れない押し」がある。
そのどちらも、シュートの際の
キューの操作ひとつで現象を現出
させる事ができる。
フォローショットは、手玉を地球
とするならば、撞点で北半球を撞
けば必ずフォローの追いかけ玉=
押し玉になるというものではない。
撞き抜いたキュー先が球体のコア
部の上を通るか下を通るかで手玉
の動きは変わって来る。撞点=
ショットの選択とはならない。
これは真ん中の撞点を撞いても、
キュー先がコアの下を貫く軌道
ならば手玉はドローショット現象
が起きるのと同じ定理を示す。
以下のキュー操作は、おない年の
故立花プロから80年代に直に教
わった方法。
相撞きで彼の撞き方を観ていて、
なぜそういう使い分けをするのか
質問したら懇切丁寧に教えてくれ
た。
押し玉は北半球の上を撞くのだが、
重要な事は、キュー先の軌道を
どのような向きにするかという
事。キュー出しのアングルだ。
・撞点上で、キューを水平に撞く
・撞点上で、キュー先を上に払う
・撞点上で、キュー先を下に撞き
込む
大別すると、この3種類のキュー
操作がある。
これにさらに細かいキュー保持や
身体の使い方によるキュー操作が
加わるのだが、それの説明は割愛
する。
割れない押し玉を実現させるには
キュー先はやや下目に撞き込む
ようなイメージでショットする。
ただ、これも、キューによって
その動体特性がすべて異なるので、
それは試し撞き=試し切りにより
キュー特性を把握する。
その把握によりキューの性質を
掌握して、その使うキューに見合
った撞き方をする。
キューは物体なので自分にキュー
は合わせてはくれない。己が得物
を使いこなすのである。これ、日
本刀の刀術と全く一緒。
割れない押しはキュー先を下に
撞き込む事で手玉と的玉の分離
角度を狭くできるが、下に撞き
込んだからとキュー先がラシャに
接触してはならない。
下への撞き込みであろうと、オー
プンレストなどではキュー先を
上に跳ねて逃がしてフォロース
ルーを取るのである。
キューを全くずれずに真っすぐ
に撞き出す場合には「キューを
投げ刺す」ように操作する。
これも立花プロからの直伝だ。
手の中で滑らすように撞くのだ。
エフレン・レイエスもよくやる
技法。
割れない押しでキュー先を下に
撞き込んでいるが、瞬時に上に
逃がしてフォロースルーさせて
いる撞き方。
2球目も下に撞き込んでいるが
これも別な意味がある。
2球とも玄人が観たら何がどうで
どうしてそういう撞き方をやって
いるのか即判るショット。