ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




ここ最近、暇を見つけては、音楽に関するちょっと小難しい研究書みたいのを読んだりしています。しかも次から次へと読みたいのが沢山あって、困ったりもしてますが(笑)。

ただ読み流すだけならそれなりにページも進むんでしょうけれど、やっぱりいちいち弾いて確かめてもみたいですし、弾いて音にすれば「ほほう、なるほどー。じゃあこういう時はどーなるんじゃらほい・・・」、「うわー、難しー、こんなのスラスラ弾けねーっ」等と、色々試したり、挑んでは玉砕したりしていると、時には時間ばかりが経ってしまい、気付くと日が暮れていることも。そして頭はすっかりウニになっているという。あ、「頭がウニ」って、完璧に死語ですよね(笑)。

えー今日も先ほど、完璧にウニになった頭を(←せっかくだから使う(笑))ほぐしに、外へ出ました。「ふぇ~っ。」。

さて、何処へ行きますか。えぇ、そうですね、ここはやはり旬のトコロへ行きましょう。

はい、・・・カメラ屋さんへGO(←(笑))。ってか専門店は近くに無いんで、家電量販店に、GO。

カメラ売り場には候補に上がっている一眼達がお待ちかね(笑)。あれこれいじくっては店員さんを捕まえて質問攻めに。しばらくいじくってるうちに、気が付けば随分長くここにいるな・・・、とさすがにヨダ○を拭いて、売り場を後にしました。すると、出口の所に、

デジタルピアノ売り場が。

10台くらいのいわゆる家庭用のデジタルピアノが並んでおりました。なんとなく「最近の家庭用機はどうなのかな。」と思い、ちょっと寄り道することに。そのコーナーでは、小学校2~3年生位の女の子とそのお母さんらしき人が、ピアノを見ていました。

「これから習うのかな?」。ぱっと見た感じ、お母さんも「良く違いが判らないなぁ」といった感じでした。都会では住宅事情もあって、なかなか本物は買えませんしね。でも、一口にデジタルピアノと言っても色々あって、どれがいいのか、よく判らないという声を聞きます。ましてや、家族も初めてであまり知識もお持ちで無かったら、結局ご予算と相談して選ぶくらいしか出来ませんよね。しかも、なにぶん子供のことですからね、買っても長続きするかもわからなければ・・・決して安い買い物ではないからこそ、ご家族はつい二の足を踏むのでは・・・などと思ったりもします。

端から順番に、ポンポンって指一本で鍵盤を押してみたんですけど、残念ながらどれも、やはりお安いなりのタッチや音でした。「あー、こういうので最初に練習しちゃうとなー・・・」とは思うんですけど、まぁ前述の事情もあって、仕方ないとこですよね。

ぐるーっと売り場を廻って、最後の一台。そこにあった中では一番お値段は高いピアノでした。ちょっと触って見ると、確かにこの中では一番良さそう。なので、置いてあった椅子にちょっと腰かけて、響きの良さそうな音色を選んで、適当にパラパラっと弾いてみました。あー、なるほど。これはまぁまぁ良いかも

すると、僕の少し前方でお母さんと他のピアノを見ていたさっきの女の子が、僕の方を振り返りったんです。ちょっとね、「キッ!」って感じで。

目が合っちゃいました

だから、「(あ、うるさかったのかな?ごめんねー。)」と心の中で謝って、少しボリュームを絞りました。で、さっきまで家で弾いて煮詰まってたフレーズなんかを、確認がてら「(あー、やっぱり難しいなー)」なんて思いながらも、またパラパラーって。「(お、でもさっきよりは少しスムーズになったかな。)」なんて思いながら、パラパラー。

そしたら、女の子がまた、「キッ!」って振り向くんです。

・・・な、なに?怒ってんのっ?ひょっとして今、ちょっと指がもつれかけたのが分かったとかっ

えー、そんなわけで、どうもその女の子の目線に耐えられずにですね(笑)、とゆーわけでもないんですけど(笑)、まぁ結局ほんの一分程触ってそのピアノから離れたんです。立ち上がって、出口の方へ。

するとですね。

その女の子、急かすようにお母さんの手を引っ張って、今僕の弾いていたピアノの前に連れて行きました。そして、そのピアノを指差して、ニコニコ顔でこう言ったんです。

「ねぇねぇ、お母さん!私、このピアノがいいと思うよ!これ、とってもいい音してたと思うよ!私は、これがいいな!」

そこまで彼女の声を聞いたところで、僕は出口を出ていました。

そっかー・・・(笑)。

ありがとう

なんだかキミのおかげでね、もっと練習しようって気がわいて来ましたよ

そしていつか、またどこかで会いましょう。そして、その時はキミのピアノも、聴かせてね

では。



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