ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




本日、神奈川県東部は実に見事な晴れっぷりでした。

起き抜けに、クルマに忘れ物をしていたのを思い出して外に出ましたら、明け方まで降っていた雨のせいか、空気がキリッと澄んでいました。見上げると抜けるようなキレイな青空が視界一面に。「こんないい天気の日は・・・」と、一発うーん、と伸びをして、

・・・さて、こもるか。あはは。

しかし夕方、仕事上どうしても必要な小物があって、それを買いにちょっと近所の家電量販店まで出かけました。

来たついでに、とカメラコーナーを覗いて(←長い。(笑))、セルDVDコーナーを覗いて(←長い。(笑))、なーんてウロウロしてましたら、目の前にキョトーンとした顔が、ひとつ。

(←まさにこんなの。)

僕はひと目で判ったので、「おお!○○じゃん、何してんの?こんなとこで。」と声を掛けると、

「うわ、やっぱり川村さんですよね!『あれーっ?あの人・・・でもまさか』って思ってまじまじ見ちゃいましたよ。あー、ビックリしたー、何してるんですか、こんなとこで(笑)。」

彼はそう言って笑いました。懐かしい顔。随分前に、何度か一緒にステージに上がったこともある随分年下の後輩ミュージシャンでした。「いや、ちょっと買い物に。○○は?」「あはは。そうすかー。いやー、僕も嫁と子供と、ちょっと買い物に(笑)。」

すぐそばに、彼のお嫁さんと、子供(♂)が。実は、彼ら家族三人をウチに招待したことがあって、僕、カツ丼作ってご馳走したことがあるんです。でも、随分前の話。その時はまだまだ赤ちゃんだった彼の子供は、もうすっかり小学生のお兄さん。ビックリ。そして・・・「△△、ほら、こっちおいで。」と呼んだのは僕が会ったことのない小さな女の子でした。ビックリ(笑)。二人とも、かっわいいのなんのって、そりゃもう

しばし立ち話をしました。といっても4~5分くらいね。そして、別れ際に「音楽は?」と聞くと、「やってますよー。あ、今度見に来てくださいよ!でも、相変わらず働きながらなんで、寝る時間が無い位忙しくて。やばいですよねー、家族からはプレッシャーかけられっぱなしですよー。あはは(笑)。」と子供の頭を撫でながら言いました。

彼は、パチンコ屋さんで働いてるんです。でもずっと自分でバンドを作って活動してて、そのバンドでプロを目指してて。「ホント、いつでもライブ遊びに来てくださいよ!川村さんだったら、入り口で言ってくれたら、顔パスで入れるようにしときますから!」

「ありがと。きっと行くよ。がんばれよ。」と言って別れましたが、・・・僕だってマチュアバンドがライブハウスでやるのに、無料で入れられるゲストが何人位かってことくらい、知ってます。せいぜい家族だけで精一杯。あとは、バンドメンバーが、自分でかぶるんです。

ああして、嫁さんと二人の子供を家に住まわせて、ご飯を食べさせて、服を着させて、数少ないであろう休みの日に、こうして買い物にも連れてきて。そんな風に一生懸命がんばってるヤツのライブにね、僕みたいなお気楽人間がタダでなんて入れるもんですか。行くときはちゃんとお金払わせてもらいますよ。

がんばれよー。楽しみにしてるぞー

「頑張ってるなー、えらいなー」なんて思いながら、ふとサイドミラーを覗いたら、キレイな夕焼けが。なので、信号待ちを待って、ミラー越しに、一枚。

「友が皆 我よりえらく見ゆる日よ 花を買い来て 妻とたしなむ」 

石川啄木の詩を思いだしました

ぼくは、「ぷしゅを買い来て 映画観ながらたしなむ」ですがね。あはは、詩にはなりませんねー(笑)。

さて、明日はいよいよ、さおちゃん(斉藤さおり)の20周年ライブの為のリハ初日。がばしょー

ではー。

 

---追記。---

引用した詩に、間違いがありました。すみません

 

ありがとうございます。ちゃんと確認せずにうろ覚えで書いてしまいました。あわてて手元の「一握の砂」を確認いたしましたら、ご指摘の通り、

「友が皆 我よりえらく見ゆる日よ 花を買い来て 妻としたしむ」

でした。ちょっと言葉の意味考えたら気付きそうなもんですよね。お恥ずかしい限りです。

でも、お蔭様で引っ張り出したついでに何編かの詩を読み返すことができました。24歳で、この言葉の数々(見方次第では、屈折度合いがもの凄いですが(笑))。しかし、昔の人って、何も無かったせいなのか、本当に物事を濃密に考えていたんだな、と改めて思わされました。26歳で世を去った啄木。考えさせられるものがあります。



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