ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




午前中から、週末のソニアカの講義の準備をしまして(まだ終わってないですけどー)、

午後は、僕の楽器の7割くらいを預かってもらっているローディー会社の倉庫に行きまして、

レスリー・スピーカーのチェックをしてまいりました。

 

これは、昨年、そして一昨年もあったのですが、S足学園音大での「イントゥルメント研究」という名前の講義で、

いろいろな先生が、いろいろな楽器について知識を深めてもらうために、実技を混ぜつつ、色々とお話をするというものの一環で、

僕は今年も「ハモンドオルガン」について、お話をすることになっているのです。

他にも、「アナログシンセ」や「デジタルシンセ」というお題目や、もちろん「ベース」や「ギター」「ドラム」「パーカッション」など、いろいろな楽器について、専門の先生が、持ち回りでお話をするという、まったくもって僕も全部見たい講義なのです。

…でも、時間割的に、僕は普段はソルフェージュの講義をしている時間になっておりまして、まず、絶対にほかの楽器のは見れないのです。残念無念。仕方ないですけどね。

で、それが、明後日の11日にございまして、そのために、倉庫で僕が現在所有しているレスリー2台の聴き比べをしにいったわけなのです。実は、20年ほど、もう一台、やはり同じモデルのレスリーを持っていたのですけどね、それは、あまりにも出番がなかったので、一昨年、知り合いのキーボーディストに譲ってしまいました。やっぱり、鳴らしてあげないとかわいそうですものね。

おかげさまで、今は、元気で活躍しているそうです。

 

さて、こちらが、僕の二台のレスリーです。

向かって右のステッカーが貼ってある方が、もう大学生の頃からですから、かれこれ25年は持っている、Model 147RV(RVはリバーブ、の略です)。とにかく、ずーっと僕のオルガンは、このレスリーで鳴らしてきました。アマチュア時代から、SHADY時代から、それ以降の、ZIGGYさんでも、(高橋)克典くんでも、KEIKOちゃんでも、宇都(宮隆)さんでも、へきるちゃんでも、(安室)奈美恵ちゃんでも、清木場俊介くんでも、KinKiKidsさんでも、安全地帯さんでも、とにかく、ずっーっと、このレスリーなのです。

よく歪むので、基本的に、ロック向きの、いや、ハードロック向きのサウンドが作りやすいです。

そして、向かって左が、Model 147。リバーブユニットがついていない147です。…これは、貴重な貴重な、一台です。冨田先生のサインがございますが、ええ、とにかく、貴重な一台なのです。ステージでは、たぶん数回しか使っていないのですが、ここ3年のうちのどこかで、つまり安全地帯さんのライブのいずれかで、こちらのレスリーを使用した…ような気がします(確たる証拠がない…けど、ステージで「そうそう、今日はいつものじゃないレスリーなんだよな」と思った記憶はあるのです)。

あと、昨年の緑ちゃん倶楽部の第三回課外授業では、こちらでしたね

こちらも、ちゃんと歪んでくれるのですが、一方ソフトな音もしっかり出るので、ということで、課外授業ではこちらを選んだのです。まあ実は、直前にあった、昨年のS足学園の第二回のオルガン講義で、僕のメインを持っていったら、歪みすぎだった、ということから学んだのですが(笑)。

そして、音の聴き比べなのですが、今日は、単に二台を比べただけでなく、

真空管を一本ずつ取り替えながら、どう音が変わるかをチェックしていったのです。

 

これは文章では表しづらいのですが(笑)、確実に音は違いました。

 

そして、結果、今回の第三回は、

 

…じゃーん。

 

メインの147RVに、なんと、冨田先生モデルの真空管を載せ替えたもの、

という組み合わせで臨むことにしてみました。

 

僕の147RVの真空管は、10年くらい前に、ちょっとへたりが感じられて、オリジナルのレスリー社製のものではなくて、某アメリカ以外の海外製のものに変えていたのです。

なのですが、今日、やはりオリジナルのレスリー社のものを乗せてみましたら、

なんとまあ、

音の太いこと、太いこと。

 

つまり、ボディの鳴りは、僕のメイン147RVのほうが、もともと良かった。これは、それだけ、ずっと使ってますからね、その分、「鳴るボディ」になってきているんですよね。

一方、真空管は、海外製のものが、やはりまたへたってきていたのだと思います。

2010年の「ゴールデン・トリビュート・メイニアックスの奇蹟」、厚見さんに聴いて頂くチャンスがあったときは、「あ、〇〇製の真空管、結構いい音するんだね。むしろ、こっちのほうが太いのかもね。」 とおっしゃって頂いた記憶があるのですが、今日聴き比べたら、

全然ロー(低音)の鳴りが、良くなくなってしまっていました。

そこで、オリジナルのレスリー社の真空管(これは、とても古いものですが、稼働時間そのものはまだ短いはずです)に差し替えたら、

「鳴るボディ」+「へたっていないオリジナルの真空管」

ということでしょうか、

圧倒的に太くて、ハリのある音になったのです。

 

チェックを手伝ってくれた若いローディーさんたち二人も、「全然違うんですね」と驚いていましたし、サウンドの印象は、僕を含めた全員が同意見でした。

ということで、明後日は、この、新しい組み合わせのレスリー147RV、…「蘇ったアマチュア時代からの相棒」で、学生さんの前で演奏してまいります。

 

って、

 

…やっぱり歪みすぎだったら、ごめんね(笑)。

 

 

ではー。



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